「仮面ライダーEVE 2 哀哭篇」
石ノ森 章太郎 (原作), 早瀬 マサト (著), 紺野 直幸 (イラスト)
石ノ森正太郎の幻の草稿を元に新たなる仮面ライダーを創造するストーリーの後編です。
主人公の前に現れた主人公と同じ顔をした男…それは失踪した父であった。主人公と同じくショッカーに改造されていた父は主人公にショッカーへの帰属を要請する…。
前編のラストで衝撃展開を見せた苦悩するヒーロー、ガイボーグでしたが、王道展開の親子対決を見せつつ物語は佳境に向かっていきます。石ノ森ヒーローのスタンダードな苦悩し差別される存在が強く描き出されていく上に、歴代ライダー登場でクライマックス!のはずだったんですけど、仮面ライダーZXを主人公にした「仮面ライダーSpirits」と同じような展開になってしまいまして、この後編は石ノ森色が薄れてしまった感が残ります。基本的にどんどん孤立と絶望を深めていくのが石ノ森の基本路線なんですけど、熱血ヒーロー展開してしまうとTVシリーズみたいになってしまうわけです、おまけに主人公の内面を描ききるには尺が足りない上に美味しいところはベテランライダー達にもっていかれると言う致命的な問題も孕んで、まあ無理してこの展開にしなくても、って具合です。
まあ、物語としてはそこそこ面白くはありますが、「仮面ライダーSpirits」の方が熱いよな!(´∀` )

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