「G.I.B.聖なる死神の伝説」
沢井 鯨
さて、
そういうわけで一巻が来ましたよ。前述の主人公に血の繋がらない弟(孫悟空タイプ)がいきなり存在しているわけですが、名前が字面的には主人公の読みと同じじゃないかよ!分かりにくいネーミングはしちゃいけませんってばっちゃが言ってた!それから主人公は最初に登場させろっておばあちゃんが言ってた!
で、初見の人もすっかり置いてけぼり展開で、人物紹介とか解説で変なミュータントがいる世界観を説明すればいいだろみたいな手抜きは止めろよ!と思わされる物語は、その弟が政府組織にスカウトされて平井和正の代表作「死霊狩り」を彷彿とさせ…
…てくれよ!もうちょっと!!な、ほのぼの動物王国なジャングルに放り込まれて生存試験だ。だが、この主人公不在の本の半分くらいを使ったエピソードは主人公の行動、いや本編にもほとんど
関係ない。
別に無くても誰も困らない。そして主人公は護衛の仕事を請けるものの信条に反するマフィアの娘だったが、狙ってくる相手がミュータントだったのでとりあえず受ける。この世界ではバイオノイドって言いますが、別に主人公は機動刑事ジバンではありません。そういえば、映画「SFバイオノイド」の原題ってANNIHILATORなんですよ、まあどうでもいい。そして、護衛の合間に食事に行った主人公が麻薬取引捜査に巻き込まれて色々あって女捜査官とあれやこれやするが、
別に伏線じゃない。
えーと、護衛の話だったか。で、マフィアの娘が(・∀・)イイ!!娘だったので、肉体的に仲良くしつつバイオノイドを倒す!話はそれだけだ!
本編を菊地秀行的に要約すると、秋せつらがどこかへ行く途中に目に付いたヤクザをバラバラにした、みたいな。主人公がやられそうな雰囲気が皆無なので、所詮ザコを倒したところで何のカタルシスも無いのは凄いぜ!!何も無いのがある意味爽快!エロ要員はちゃんと揃ってるけどね!とても一巻とは思えないストーリーに投げっぱなしエンド!地雷ヤーな貴方に超オススメの一冊だ!つーか弟なにしに出てきたんだ。

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