『人間失格』を観ました
僕は、恥ずかしながら太宰治作品を一つも読んだことがありません
この映画を観る前に
原作を読んでおくか否か迷いましたが
やはり先入観を持たない方がいいだろうと思い
原作を読まずに鑑賞に臨みました
全くの太宰治初心者の映画評としては
可もなく不可もなく、といったところでしょうか
まず、ド頭の「生まれてすみません」が
僕には“?”だったんです
えっ、いきなり謝られても、よくわかんないよぉ
という感じ
いや、僕の理解力が低いだけかもしれません
全体的に
(あくまで僕の想像ですが)
ああ、この部分は原作を読んでいないとわからないんだろうなあ
という箇所が結構多くて
原作のダイジェスト、プロモーションフィルムの感があります
まあ、もともと原作がある映画は
その側面は確実に持ち合わせているものですけど
ただ、ちと“行間”が広すぎるかなと…
観客が行間を埋める手がかりになる演出が
全く無いわけじゃありませんし
行間なんか埋める必要ないよ!
と言わんばかりの存在感・演技力を見せてくれる役者さんもいますが
なんだか、それぞれちょっとずつ足りない気がしました
ただ、荒戸源次郎監督の
『人間失格』という原作に対する真摯な思いは伝わってきますし
主演の生田斗真さんも
葉蔵というかなり難しい主人公を好演していたと思います
でも、もしかしたら
主演が生田さんということで
葉蔵と様々な女性とのやりとりが、わりとマイルドになっているのかな?
とも思いました
全体的に原作に近いのか
あるいは、かなりのアレンジが施されているのか
僕にはわかりません
ただ、少なくとも
原作を絶対読んでみようという気にはさせてくれました
それだけでも、映画としては十分、及第点ではないでしょうか
http://www.ns-movie.jp
【評価】☆☆☆(5つが最高)

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