『鑑識・米沢守の事件簿』を観ました
人気TVシリーズ『相棒』のスピンオフというやつです
『相棒』は大好きですが
あまり期待はしていませんでした
う〜ん、TVの2時間サスペンスレベルですね
主役の米沢、昼も夜も自由に動きすぎだって

アンタ、いつ仕事してんの!?って感じ
僕だって、こんな基本的なツッコミなんか入れたくないですよ
TVドラマだったら
第一線の刑事達がよってたかって、とっくに時効を迎えた事件を捜査しようが
地方紙の記者や消防署員や町内会のオバチャンが事件を解決しようが
一向に構わないわけです
見る側もそういうフィルターをかけて見ますから
しかし映画なら
まして『相棒』のようにリアルなテイスト(?)を志向するなら
そこを軽くすっ飛ばしちゃいけないと思います
刑事じゃなく、一鑑識課員がそう自由に動けるわけはありませんし
ましてや、今作の主役の米沢は
ヒーローっぽくない、庶民的なところが魅力なんですから
例えば
「たまってる代休とります!」とか言って
上司の静止を振り切って外に出るシーンを入れるとか
簡単な言い訳、理由づけくらいはしてくださいよぉ
大したことじゃないかもしれないけど
そんな部分をおろそかにしないことが
結局、映画の完成度につながると思うのです
他にも
ここをちょっとこうすれば良かったのにぃ!
というツッコミどころが多々あるのですが
“重箱のスミ〜”みたいになるのでやめておきます
あと、前回の『相棒』劇場版にもあった良くない部分が
今回も同じように垣間見られてイヤだったですね
それは、犯人により過ぎなところです
巨悪を暴く、というシリーズの基本姿勢はわかります
ただ、何故あんなに犯人はエラそうなの!?
私が悪いんじゃない!世の中が悪いんだ!
という体(てい)で、逆ギレしているようにしか見えません
ちょっと待て、犯人さんよ!
アンタ、自分が人を殺してるってことを忘れちゃいないか!?
それに対して何も言わない米沢…
僕は観ていて、あまり気分良くはありませんでした
『相棒』劇場版はゲストキャラがたくさんいて
全員がそれなりに物語に絡んでいたから華やかさもありましたが
今回のゲストキャラの少なさったら…
(TVシリーズレギュラーのチラ見せなんて、華やかさの足しにはなりません)
ゲストが少ないと全体的に地味になるし、なにより
犯人はこの中の誰かだなとすぐ見当がついてしまう

ねっ、2時間サスペンス並みでしょ?
百歩譲って、TVスペシャルなら全然許します
だけど、これは劇場公開している映画です
ファンの一人として
『相棒』を無駄遣いすることの無いよう、切に願います
http://www.yonezawa-movie.com
【評価】☆☆(5つが最高)


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