とかく役者は変人が多いが
公演期間中は普段にも増して独特なテンションである
だから、傍から見ているとさむ〜いやりとりでも
当人たちは結構ノリノリで楽しんでいたりする
『おんわたし』星組の保倉大朔は
劇場で顔を合わせる度に
「ハーイ、KD!」
と、洋画の吹替のようなウソくさ〜い発声で話しかけてくる
最初はタジタジだった僕も、すぐ慣れて
「ハーイ、HD(ほくらだいさくだから)!」
と、ニューヨーカーのように返せるようになった
そのやりとりを気に入ったのか
そのうちなんと秋葉女史までが
「ハーイ、KD!」
と言うようになってきた
僕も頑張って
「ハーイ!」までは返すのだが、その後が続かない…
「ねぇ、何て呼んだらいいかな?
AM?MA?」
秋葉女史はウキウキとした声で答える
「“エム”って呼んで♪
ほら、OO7の上司みたいでカッコいいでしょ?」
「あ、なるほど!
ジュディ・デンチな感じね♪」
そんなやりとりを横で聞いていた、演出助手の河嶋氏がポツリと一言
「“S”なのに“エム”…」

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