小劇場の世界に戻った僕は
より怪物的というか、よりエキセントリックな表現に突き進んだ気がする
『お国と五平』の池田友之丞しかり
『人形の家』のヘルメル・トルバルしかり
『授業』の教授しかり
僕はここにいる!
常に何か動くことで活路を見い出す自分がいた
そのうち、なんとなく存在感(もちろん小劇場レベルだが)とやらも
そこそこ身についてきたようだ
ぶっちゃけ、自分ではよくわからない
仲間の言葉によれば、今回は
“何もしない”ことで僕の良さが出るらしい
何もしなくても、きちんと存在しているのだそうだ
昔、いろいろ考えぬいていた僕は
今や、すっかり考えぬくことが苦手になってしまった(笑)
僕はアホなので、理屈はよくわからない
しかし、仲間のストレートな言葉はハートに届く
“何もしない”ようにしよう
などと考えること自体よくないらしい
まるで、禅問答のようだ
今、僕は
仲間の言葉を信じるだけだ
別に力は入っちゃいない
不器用な男の新たなチャレンジだ
ただ、皆も僕を信じてほしい
じれったいかもしれないけどね
(おわり)

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