クドヒデの「どうせ一度の人生ならば！」

２０代、芝居を始めたばかりの頃…

大して特徴の無い男が
舞台に立つにはどうしたら良いか？
埋もれないためには何が必要か？
バカはバカなりに考えてみた

それは
他人と同じことをやらないこと
ちょっとだけズレてみること
とにかく、考えぬくことだと思った

元来の変身願望も手伝って
エキセントリックな人物像を作り上げていくことは、実に楽しかった

その後、僕は
一時、小劇場の世界を離れ芸能事務所に所属した
年令的にはかなり遅いチャレンジだったが
全く後悔はしていない
いや、厳密に言えば
もっと早くチャレンジしておけば良かったと思う
この頃についてはまた触れる機会もあるだろう…

事務所時代は、エキストラばかり
たまにドラマの隅の隅の方の役や
再現ビデオの仕事が貰えた時は嬉しくて仕方なかった
何せ、セリフをしゃべっている僕が
きちんと画面に映るのだから

しかし、実際にオンエアをチェックしてみると
自分のダメさ加減に愕然とした…
（つづく）

僕は、身長１７０センチ
高くもなければ、ムチャクチャ低くもない
スリムな体型ではない
しかし、ものすごく太っているわけでもない

じゃあ顔はというと
少なくともイケメンではない
ものすごく特徴があるわけでもない…
役者としていかがなものか？

こんな話を周囲の人間にすると
いや、そんなことはないよと大概否定されるが
それは
しゃべってる僕、動いている僕を知っているからだろう？
と思ってしまう

例えば、オーディションの写真選考では
存在感あるねぇと選ばれることはまずないだろう
チラシの顔写真だけを見て
この人、いい演技しそうだねと思われることもないはずだ

この自信の無さ、ネガティブシンキングは
今も昔も
芝居を始める前も後もさほど変わっていない

こんな男だからこそ
舞台上で何もしないということが怖くてたまらないのだ
（つづく）

以前、この言葉について何度となく書いた気がするが
今日また改めて心に染みた

年令も性別も、僕と知り合ってからの期間も
全くバラバラの３人から異口同音に言われると
さすがにへこむ…

いや、へこむというのは適切な表現ではないかな

ブログで再三、必殺技云々と書いてきたが
ぶっちゃけ、本気で必殺技と思っていたわけではないし
もっと言えば、ネタの一つでしかなく
読んでいる方に面白がってもらえればオーケー♪という感じだった

僕は最近ある人から
舞台で貴方はそのままでいいんだよと言われ
以後、それまでのアプローチを全て棄てた
…つもりだった

しかし、まだ足りなかったようだ
お客様にお見せする前で本当に良かった

長年、染みついたクセというものは怖い…

自分はまだ変われる
人が言ってくれるうちは、まだ変われる余地がある
まだまだ楽しみは終わらない♪