2004/12/10

限界令?  おいらのなかみ

今日は危なかった。
ギリギリ?
普通の人で言うギリギリ。
おいらの場合はまだまだ。
ここからが勝負ってとこ。
ほんの開戦前のいざこざ、ってとこか?

トイレの話。
おお!ってレイラさん。嬉しそう。ぷぷ(ぷぷはこおいう場合やばいか。)

おいらはやばいのである。
知っている人は知っているのだがこの歳までいったい幾多の戦火の中を歩んできたことか。
人の一生を単位とするのであれば人の五生、六生、いや、十生分は戦ったはずだ。そして、それらの8割は敗戦なのだ。

そして、それらの史実はおいらと係わった人々に余すことなく伝えてきたつもりだ。
『ハワイバーガーキングの砦』
『新聞配達早朝事変』
『100メートル道路攻防戦』
『小学校同時多発テロ』
『竣工前ビルの悲劇』
などなど、自らが歴史の語り部となり、時には飲み会、時には披露宴(おいおい)で。
ただし、戦後復興におけるすざましい描写場面はあまりの惨たらしさに未だ極秘となっている場合が多い。
そこはそれ、戦後50年を経て明らかになる裏の歴史だ。

そんな中、あまり語られなかった史実がある。
凄惨さもさることながら、ネタ話のような内容が史実に認められ難い理由からだ。

白州次郎の話の次にこんな話もなんなのだが、今日の良き日を祝して(か?)読んでみる?


美容室を開設した当時のこと。
2軒目の美容室を開設するべく車で現地へ移動中であった。
そんな折、目的地半ばで戦火に巻き込まれることになる。

前記したようにおいらは、やばいのだ。
普通、開戦前に何らかの兆候があるでしょ?
朝からお腹の調子が悪いだの、ゴロゴロしてただの。
おいらにはまったくそれが無い。
ギリギリまで平和そのもの。
鳩がいっぱい、みたいな。
南の空からB29の大編隊がいきなし現れる、みたいな。

その時もまさに突然、スカッドミサイルに追われ交戦状態になった。

折りしも新興住宅地にさしかかったところ。
新興住宅地はまさにまずい。
トイレどころか、空き地ひとつ無い。
空き地さえあれば例え昼間であろうがおいらにとってはなんでもないのだ。
歴戦の勇者だから。(ホント)
仮に、仮に夜であれば、住宅街であろうが無かろうが地球上の土地であれば全て大丈夫。
歴戦の兵だから。(ホント)

とにかくそのときは状況がまずかった。
運転どころではないのだがとにかく走らにゃ。
避難場所を求めて逃げ惑うおいら。
なんか、なんかないか?
空き地は?廃屋は?物陰は?
トイレを探していないところが哀しい。
最前線とはそおいうとこだ。(とこか?)

『架設図書館』っちゅう怪しげな木造建物があった。
公に人の出入り可能なものに違いない。
戦況は一気に好転する!

緊急脱出。車外へ!
ベルトはすでに外れている。
内股を!内股で!天の声が聴こえる。

足取りはおぼつかない。
この戦火の中だ。
気持ちは匍匐前進。
すでに眼に入るものは揺らぐ木造建物の木戸だけだ。

木戸はすんなり開く。
民家を改良したのか玄関は土間、一段上がって廊下が続く。
靴を脱ぐのがもどかしい。
大声で人を呼ぶ。

廊下の奥でのんびりした返事。
スローモーションのような足取りでおばあさんがへたりへたり、歩いてくる。
知っとんなあ〜?おいらの状況、しっとんだろおお〜〜?しっとって、わざとゆっくりだろおお〜〜〜〜!!

トイレは廊下の突き当たりだよと言う。
ええ人や、この際あんたはええ人や。

皆も知ってのとおり、肝心なのはここからだ。
スカッドミサイルの追撃は正確かつ、執拗に照準を逃すことなく、刻々と迫り来る。
気を抜けばすべて、ぱ〜。
すでに先陣のエクトプラズム部隊は廊下突き当たり、トイレの木戸前で待機中だ。
抜け殻であるはずの本隊は、それでも重い装備を引きずりながら、ついに先陣部隊に合流!

息つく間もなく木戸に手が!
開かん?
カギ?
呪文がいるのか?
ならばあああ〜〜
『ひらけぇ〜〜肛門!!』(ち、ちまうう〜!!)

おのれ、おばああ〜〜しかけたなあ〜〜、しかけやがってえええええ〜〜〜!!

スカッドミサイルの着弾とトイレの木戸に手がかかったのはほぼ同時。
その時点での安心感の後に5〜6秒の終末緊張状態が保たれるのは周知の事実。
着弾を意識しつつ、最後の緊張、噴火の如く一斉掃射の大反撃でミサイル撃破のシナリオ。
だった。

叫び声でおばあさんはなにやらゴチャゴチャ付いたカギ束を持って再びやってきた。
おばあさんはカギ束からひとつ、またひとつと、まるでアンティークモールのガラスケースを開ける外人の如く、首を捻りながら試している。

おばあさん、まあええよ。
すべてはね、おわってしまったんだよ。

おいらはおばあさんから出来るだけ距離をとるよう、後ずさるのだった。

(この敗戦処理、復興に至る過程も他と同様、すさましいものがあり、公表にいたっては50年の歳月を有するものとす。)

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