<例によって赤い字は関連記事とリンクしています>
混合診療解禁は、患者にとってすんきゃー重大な問題だと思うんだけど、あちこちのぞきにいっても「頑張れ」とか「勝訴でよかった」とか「一刻も早く解禁を」とか言ってるばっかで、ちっとも議論になってない。乳ガン系では
ブロガー同盟のTAKUさんとこぐらいか?。
その一方で、医師ブログはドコへ行ってもこの話題でもちきり。まいどお世話んなってる
Dr.Iさんのところは、
「混合診療、解禁するとどうなる?」と
「混合診療に関する私見」て題で、いつものよーに整理されてくれているので、この問題がイマイチよく分からないって人には必見でっせ。
こうしたブログでも医師の多くは
「混合診療になった方が医師としてはプラスの面が大きい。でも患者のためにはマイナス面が大きいので反対」って論調なんだよねー。目先の自分の利益しか見えてない患者とはエラい違い。
たとえば、すでに
混合診療が一部導入されてる歯科のセンセのコメントはキョーミ深いね。読みに行くのがメンドくさい人は、これだけでも目を通しといてちょ。
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「歯科は混合診療が認められているのに、大丈夫だ。医科だってそうだろう」のような意見もございましたし、日々の診療の中で、保険と自費、そのメリットとデメリット、金額などを日常的に説明していたりするわけですが(別に全く他の保険治療と異なるリスクとかがなくとも。つか、リスク高かったら金額負担の大きい自費はかえって薦めないですね。お金のことは度外視するほど希望の強い方でない限り)。
私的に、混合診療の一番のデメリットは、「何時までたっても保険適用にならないっ!」ということだと感じます。
この20年以上、歯科で新しく保険適用になった治療法、多分ひとつもないですよ。まあ、審美領域の話は、この際さておいて(といっても今の世の中小臼歯までは前装冠認めて欲しいですが・・・保険だと銀歯になります(しかしものすごく目立つ)、自費だったら白くできるんですが〜」というのは辛い。しかも、こっちの収入に違いができるわけでもない)インプラントとか、新しい(といっても自費では10年以上使われてる)材料の認可すらまったくないのが現状です。これは機能的にも非常に異なってきます。
たとえば医科で混合診療が解禁になったら、この先出てくる画期的な、もしくは有用な治療法が保険認可されることはあるのだろうか、と憂慮してしまいます。
それどころか風邪なども保険からはずすという話すら出てきてる有様だというのに…「早期発見・早期治療」のスローガンはどこにいったのでしょう。歯科の検診すら、治療じゃないから「自費」が原則な世の中です・・・。
混合診療がないからこそ、実効性が証明された治療法があるのに使えないのはおかしい、という認可への圧力になると思いますし、それがなければ何時までたっても自費のまま、経済力のない方には一生縁のない話で終わってしまうとは思いませんか? (「ちゃ」さん)
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ほーら、こーゆー情報だってメディアは報じないでしょーが。もっとも、今のテレビ屋に混合診療みたいな問題が理解できるよーな頭なんかありっこないから、今回の裁判についても煽れないんだろーけどね。がははははははは。
で、最凶としては、こーゆーマジな議論は皆さんがやってくれてるんで、ちょっと視点を変えて混合診療解禁を望んでいる患者が何を考えてるかコーサツしちゃおう。
今回の裁判おこしたオッさんについちゃ、どーもどっかで見たような気がしてしょーがなかったんで、
最凶CIAの調査部に探らせたら、おおっ!ビンゴ。なーんとなんと、去年の秋にNHKでやった「医療崩壊三部作」のなかの
「日本の、これから・医療に安心できますか」に出てたんじゃん。
この番組といえば、
NHKが混合診療解禁への世論誘導の意図バリバリに、規制改革・民間会報推進会議メンバーだった経済学者の八代尚宏、医療ジャーナリストの伊藤の隼ちゃん、厚労省の役人、ひっかき回し役の遙洋子というテッペキの布陣でのぞんだのを、生放送を幸いに
栗パチ病院の本田宏センセが孤軍奮闘でみごと撃破したという、医療メディア史(ンなものあるのか)に残る番組でしたなー。
このオッさんも患者の一人みたいな顔してたけど実はかなり色がついてて、推進側の援軍として出てたワケか。つーことはこの時すでに
規制改革会議とのパイプが出来てて、15日の「聞き取り」は前から決ってたって読みはどーよ。
オッさんがこの番組に出てたのは、6年前には闘病記を自費出版してて、去年の6月に
「違憲の医療制度」って本を出してたからだろーね。本人のホームページをのぞきに行ってみたら、何でも自分が
免疫治療を受けてた某県がんセンターが、ナイショで混合診療をやってたのを週刊誌にすっぱ抜かれたために続けられなくなり、それで怒りのホムラを燃やしてるよーなんだけど、ホームページの中じゃ「命が助かるなら家を売ってでも治療を受けたいのが家族の悲願」て、オリッXのミヤウチとまんま同じセリフを使っちゃって、ありゃ、これってコーテー的に受け取っちゃったヤツもいるんだと思わずボー然。だいたい免疫療法だって
「命が助かる治療」ってワケじゃないんじゃね?。
ちなみに
オッさんの本の出版社じゃ、この報道を受けて早速自社サイトのトップで宣伝うってるけど、これもナマ臭い。この本についての紹介をAmazonをのぞきに行ったら、「あわせて買いたい」のトコに、
本田センセの「誰が日本の医療を殺すのか」が出てて爆笑。紹介しながら足引っぱっててどーする、アマゾン。うぷぷぷぷぷ。
それにつけても、ひょっとすると患者側の意識ってのは、どーも
去年の正月にNHKでやった「日本のガン医療を問う」のころからぜーんぜん変わってないんじゃないかと思うんですけどー。とゆーところで長くなったんで、続きます。
おかげさんで順調にランキングをのぼっとりますが、ここんところ良心的な医師ブログの元気が無いんで、のぞきに行ったら
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