この画像は一体なんだと思われるかもしれませんが、都内某会館で行われた「乳癌戦隊・マンモレンジャー」の練習会場にかけられた名札であります。なんたって、東京都のスポーツ施設利用のための登録団体名がこれですから、部屋を予約する電話を入れるたびに、気恥ずかしさでいささかキンチョーします。
で、何でこんな思いまでして活動をしているのか?。そもそもマジメに闘病している患者が大勢いるのに、乳ガンをネタにして遊ぶなんてケシカラン!!。と、思う方に申し上げたい。
「出たな、ステレオタイプ!。そういう固定された乳ガン患者のイメージを打ち破るために、マンモレンジャーは闘っているのだ!!。」
ガン友(ガン患者の友達のこと)と話題になったんだけど、自分が病気になる前、ガン患者のことをどういう目で見ていたか。トーゼンなことに、これが全くのステレオタイプなんで、自分でも笑っちゃう。
たとえば「オッパイが無くなったり大きなキズが残って、抗ガン剤で髪が全部抜けてしまう」とか「迫り来る死を目前にして、ベッドに横たわっているだけ」とか。「そっとしてあげた方が良いんじゃないか」と、連絡を取るのも躊躇してしまうとか。
結局これってみんな、小説や映画、ドラマなんかで、刷り込まれたガン患者のイメージなんだよね。メディアは、病気もセンセーショナルに扱わないとショーバイにならないためか、出来るだけ助からないケースをとりあげる傾向がある。最近は、お涙チョーダイブームで、これにますます拍車がかかって来たな。
今は意識の高い乳ガン患者だって、以前はこんなんだったんだから、他は推して知るべし。そして作られたイメージによって、実際に患者が不利益を被っているのが問題だ。仕事がうまくいかなくなるなんてのはもちろん、民間療法のおススメや「たいしたことないわよ、女優の○○さんだって治ったじゃない」などの根拠の無い励ましといった、いわば「善意の悪事」にいたるまで、社会の無理解に深く傷ついている患者がどれほど多いことか。だからいつまで経っても、日本ではカミングアウトが一般的にならないんだよ。病気を隠すことに神経を使わなきゃいけないような社会は異常です。
そうしたイメージを少しでも変えるために、最凶はつるっぱげのパンクファッションでヌード撮ったり、新聞や雑誌の取材受けたり、エッセイ大賞に応募したり、ネット上で言いたいホーダイ発言したりして来たワケで、マンモレンジャーもその延長線上にあるんです。
もちろん、べつに誰かのためにやってるんじゃなくて、こーゆーものが受け入れられる社会の方が、自分も生きやすいだろうと思ってのことだけどね。
もっとも、偶然にも掲示板の常連さんの中に、元戦隊もののアクションをやっている人がいなければ、この発想自体もありませんでした。ご本人も当初は「悪い冗談かと思った」なんて言ってましたが、しっかり指導してくれるのは、何かを表現する人間が持つ、共通のものを感じてくれたんじゃないかな。トレーニングはかなりアツい!です。筋肉痛もハンパじゃないけど。
ここでもネックになるのは、カミングアウトの問題。マンモレンジャーのメンバーだって、諸般の事情を考えると、顔が公表できるのは、すでに露出過多ぎみの最凶だけだ。
しっか〜〜〜し!!。心配はいりません。戦隊ものなら悪役も全員マスクをかぶっちゃうからね。こーゆー不自由な社会の中で、乳ガン患者が匿名性を保ちながらアピールしていくには、最適の手段じゃん。ネットも匿名だけど、あっちはガン患者を装うことだって出来るのを考えると、生身の人間がアピールすることの意味は大きい。これってちょっとスゴくない?。
(おそらく続きます)
ちなみに次回のトレーニングは12月2日(金)の午前10時から、渋谷周辺で行いますので、興味のある方は最凶掲示板
http://6252.teacup.com/saikyou/bbs
の一番下からメール下さい。
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