旧パラを検証する147
第十二号 7
はがき回答
1951年を迎えて・・・
本会では左の各項について各氏に葉書回答を求めた。そのお答を掲載する。到着順に掲載し次号以下にも発表させて頂く。回答者各位に誌上から厚く御礼申し上げます。
一、今年の抱負
二、今年の詰将棋への抱負
三、今年の詰将棋界への希望
四、昨年を回顧して
五、将棋界を隆盛にする為に採る可き方策の中最も緊要と思われる一手
六、将棋雑誌への註文
☆ ☆ ☆
玉見時生
一、今後詰将棋創作に専念するつもり。
二、簡潔な棋型のを作りたい。
三、不完全作修正欄を設けてほしい。
四、従来の自作は他に比し余りにも拙劣。何とか努力して諸氏に伍するものを作りたい。
五、無能故無策。
六、古作の解説大道棋大道五目は是非共毎号。名匠逸話名人伝其他伝記読物を望む。
(長崎県崎戸礦業所勤務)
清野静男
一、将棋の未開境の探求。定跡をより以上に進化させたい。
二、実戦型に近い手数十五以下持駒三枚以下参考手筋の易しい作品を重点に高度の作品を二割位にして刊行したい。
三、愛棋家各位の作品の進歩に敬意を表す。尚私の理想とする作品に期待したい。
四、詰将棋は体力的に恵まれず創作する気力がなかつた。生活苦等にも追われた。
五、初心者が面白い、将棋は愉快であると思って買える様に努力する。急所と駒の価値を教えたい。
六、十級以下の人を中心にして貰いたい。
(連盟・六段)
宮本兼利
一、先ず何より会員の倍加運動を実施するつもりです。
二、思いついた時に作り且つ応募するつもり。
三、紳棋会を中心に詰将棋連盟を結成されたし。
四、本誌創刊と二十年前の思い出が発表されたこと、百人一局で苦心したこと。
五、全国各市町村にグループを作り毎月対抗試合を行い年一度大会を開催し優勝者には連盟より賞及認定状を授与すること。
六、作品をなるべく多く発表して下さい。
(四柱推命学大家)
内藤武雄
一、アマ戦を全国各地で行い棋道隆盛を期せ。
二、実戦型も良いが趣向型の難局を望む。故酒井桂史氏に匹敵する作家出でよ。
三、詰将棋憲法と詰将棋段位の設立を望む。
四、往年の月報の如き本誌の発刊は私共詰棋党に亦研究の気持を与えてくれた。
五、指将棋は専門家に詰将棋は我々作家に−をモットーとす。
六、古人の詰棋及未発表図の続々出題を望む。読者の棋戦も。
(静岡−詰棋作家)
草柳俊一郎
一、今年は少し位は金儲をして傑作を出したお方がいたらどんな遠くからでも呼び出して腰が抜ける程焼酎を飲ましてやりたい。
二、二つの玉の佳作を長短篇一篇宛作れたらと望んでいます。
三、(略)
四、昨年はパ誌及五百番の愛読で過ごせました。
五、棋界の隆盛は隅々迄ノンプロ戦を行渡らせること。棋誌の発展は広告と懸賞ではないですか。
六、パ誌へはこれ以上要求するものは何もありません。
(横浜市在住 会社重役)
綿貫英助
一、やはり平々凡々。
二、品位ある作品を。
三、詰将棋連盟の結成、憲法の制定
四、棋士棋客とも詰物濫作の傾向が強かったこと。
五、ジャーナリズム依存の限界を反省すること。
六、古今の名作図を毎号に亘り解説をつけて紹介すること。
(前号紹介に詳し)
山田修司
一、今年は主に入玉図を作図したい意向で又現在腹案中の長篇趣向局を二三完成する事も抱負の一つ
三、詰棋憲法詰棋連盟の実現
四、最大の快事は本誌の誕生
五、九段制の改革
六、昭和初期の名局特に酒井桂史、有馬康晴両氏のもの等の紹介。
出口順五郎
一、棋力の低い老輩の私、抱負などとは−と申せば三桂翁に対して恥かしい次第だが、、、。
二、新進諸君の傑作名作に期待す
四、本誌同人諸氏のお蔭で詰棋に対する鑑賞眼は多少開けたように思う。
五、棋力の低い者を中心として考えること。
六、軟かい読物で婦人子供にも読まれるようにしたら如何。印刷の誤をなくするよう。
(和歌山県海南市在住)
藤倉満
一、よく学びよく遊べ−の千古の名言の実行
二、傑作を一つ作ります。
三、名作で我等を喜ばしめ給え。
四、少し飲みすぎて詰棋の方がお留守になった観あり。嗚呼一九五〇年往きて還らずか!
五、詰将棋の婦人層への浸透−十一月号ヨチヨチルームより。
六、新鮮な内容。これにはアマの執筆が必要。この点本誌への期待は大きい。
(銘酒忠勇醸造社員)
里見義周
一、将棋は科学的研究の推進。
二、作図熱冷却の今日この辺で作品集をまとめておきたい。
三、詰将棋作家協会(仮称)実現
四、本誌の出現は誠に意義ありし。
五、若い世代に将棋を広めること。
六、あくまでも民主的に−。
(三段 作家)
沢田燿男
一、三年越の病床にあり。病気治癒を希う以外に何等の抱負も抱き得ないのは残念。
二、寝たきり故盤なしで作図出来るようになりたい。
三、マンネリズムを排した新しい作品の誕生を渇望す。
四、本誌の出現は画期的な事業で棋道の普及と発展に貢献する所多大だったと思う。
五、プロとアマ(特に地方在住者)の直結。
六、老大家の千遍一律の講義物にはウンザリさせられる。系統的意欲的な内容を盛って貰いたい。誌面の一部を読者に開放せよ。
(詰棋家。臥床中)
☆まだまだ多くの御回答を得て居り次号以下続々と紹介します。
(編集部)
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特にコメントは無いのですが、凄いメンバーが書いていると思います。

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