旧パラを検証する95
第十号1

75角、同歩、96金、同玉、85銀、同香、95金、同玉、97香、84玉、74金迄11手
★本図は里見三段の作図で小学校に出題予定の処巻頭に廻した。然るに豈図らんや驚く勿れ。手痛き横槍続出の局であり出題者として作者並解答者諸氏にお詫び致します。
☆余詰手順
98香、同角成、96金、同玉、86金打、同香、85角、95玉、96金、84玉、74銀成迄11手
他にもまだ攻め方があるようで不完全作でした。横槍も続々と寄せられて流石と感心もし只々恐れ入りました。
△解答者総数 二七九二名
△正解者数 二四六四名
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表紙、この年升田八段は木村名人に挑戦します。(この写真は名人戦前のもの)下馬評は升田有利でしたが、結果は4勝2敗で木村名人が防衛しました。この時升田名人が誕生していたら、後の棋界も大部変わっていたのかもしれません。
面表紙の裏面の鶴田主幹の若い頃の写真は珍しいと思います。
里見氏の作品ですが、手順はそこそこだと思いますが、何故78成銀の配置なのかが謎です。修正案としては味気ないですが、作意が成立するだけなら、78成銀を78飛にすれば直ると思います。解答者数は最大では無いのですが、正解者数の二四六四名というのは旧パラで最大です。簡単な余詰順も11手というのが原因の一つと思われるのは何とも皮肉なことです。

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