旧パラを検証する84
第九号1

24歩、13玉、15香、14桂、23歩成、同銀、12金、同玉、14香、同銀、24桂、13玉、12金、23玉、22金、33玉、32桂成、43玉、42桂成迄19手
☆本図大橋氏の小駒図式で従って細かい動きが狙いで小味な作品です但し次の欠陥があつた事は遺憾でした。このキズがあるからと云って葬り去るには惜しい作品で存在価値は充分あるものと確信します。
欠点=23歩成と15香の手順前後の成立。23歩成を同玉と取れば24金以下平凡の二十一手詰となる点=です。
☆尚玉方五六銀の存在理由は初手二四金三二玉三三香同桂同金同玉四五桂以下の凡早詰を防いであります。
諸氏の評
○山下富雄「分ってしまえば易しいのが詰将棋の持味ですが、この問題はチト考えさせられた」
○増沢幸三「大道棋的風格の力戦型、香の活躍と収束の旨味」
○伊藤博衛「数え切れぬ変化の妙に散々苦労させられたが、氏の作品としては平凡であろう」
○梅長忠「二五桂を含みとし盤上の歩を取り去り玉方一二銀と詰方金金香の攻防実に面白き局」
○天満秀男「一二金捨が山か・・・」
○峰岸清一「易しいと云えば云えるが仲々の佳作」
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三手目23歩成を手順前後と書いてありますが、今だったら余詰ですね。
つまり3手目:23歩成、同玉、24金、32玉、33香、同桂、同金、同玉、25桂、23玉、24金、32玉、33桂成、31玉、42桂成、21玉、32成桂寄、11玉、22成桂迄21手詰であって、この場合23歩成に同銀は作意順が変化になる。
もっともこの時代は記事を読んでいただくと解りますが、21手の手順は平凡なので、19手が正しいということになると、手順前後になるんでしょうね。
解答者数 二二九八通 正解者数 一八四七通

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