第2回たま研課題作「大小詰物」について
先ず、定義を書きます。
@盤面の駒配置で月の大小を表します。本来は旧暦で毎年、大の月(1か月が30日)と小の月(1か月が29日)が異なるので、年賀詰的な意味もあったのですが、今回は新暦での大の月、小の月とします。新暦だと、大の月(1か月が31日)が1・3・5・7・8・10・12月、小の月(1か月が30日以下)が2・4・6・9・11月に固定なので、毎年同じ配置になってしまい、カレンダー的意味は無いのですが、今回限りの企画といいうことでご理解ください。
A配置の仕方は11から始まって12、13、・・・19→21・・・29→31・・・99の順に盤をたどりながら、初形か詰上りの置き駒が玉方(大の月若しくは小の月)攻め方(小の月若しくは大の月)に配置されているものとします。玉も置き駒に含みますので、初形か詰上りどちらかの配置駒数は12枚となります。持駒は何枚あっても不問です。
Bまた、古図式の実例だと、「銀以上を大、桂以下を小」「生駒を大、成駒を小」等とする例もありますが、今回は玉方と攻め方の配置のみでの大小配置を表現するものとします。
-------------------------------------------------------------------------------
次に具体例を示します。(ただし、見ての通り不要駒があります、投稿作は不要駒無しでお願いします。)

この図は玉方の駒が1番目3番目5番目7番目8番目10番目12番目に配置、また攻め方の駒が2番目4番目6番目9番目11番目に配置されていますので、初形・玉方大・攻め方小となります。同様に下図なら

この図は攻め方の駒が1番目3番目5番目7番目8番目10番目12番目また玉方の駒が2番目4番目6番目9番目11番目に配置されていますので、初形・玉方小・攻め方大となります。
これは、詰上り大小でも同じことです。具体例は投稿例に沿って説明します。
--------------------------------------------------------------------------------
投稿例
第2回たま研課題作応募作品「大小詰物」詰上り玉方大・攻方小になっています。

79金、イ同角不成、58銀打、同龍、同銀、78玉、67銀、69玉、A39飛、ロ同龍、14馬、68玉、B58金、77玉、68金、同玉、58馬、77玉、86銀、同玉、76金、95玉、68馬、同角成、84銀不成、94玉、95歩、同馬、同銀、同玉、84角、94玉、95歩、83玉、39角、85桂、93飛、82玉、72と、同玉、62と、同玉、17角、61玉、52と、同玉、53飛成、41玉、32歩成、同玉、22歩成、同玉、44角、12玉、24桂、21玉、11角成、同玉、13龍、21玉、12龍迄61手
詰め上がり図

変化:イで同角成、58銀打、同龍、同銀、78玉、67銀、69玉、39飛、甲同龍、14馬、68玉、58馬、77玉、78歩、同馬、同銀、同玉、88金、79玉、68角迄
イの変化中、甲で49銀合なら14馬、25歩、同馬、同龍、49飛、59金、78銀打、同馬、同銀、同玉、88金、68玉、67金引、69玉、78角、79玉、89金迄
ロで49銀合なら59馬、同玉、58金、69玉、49飛、同龍、78銀打迄
紛れ:Aで単に14馬だと25歩合で39飛に59銀合で詰まない
Bで57金を消去せずに58馬だと後に39角と龍を取れないので不詰
玉方角不成、39飛の捨て駒、57金消去、角の大活躍等を散りばめた大小詰物なので、良く出来ているのではないかと思います。
〒102-0083 東京都千代田区麹町○-○○-○ 桑原君仲
---------------------------------------------------------------------------------
というような感じで書いてください。
ポイントは
@初形なのか詰め上がりの大小なのかはっきり書くこと。
A玉方の駒が大なのか小なのか、攻方の駒が大なのか小なのか明記すること。
B詰め上がりが大小ならば、詰上り図を記入すること。その際は誤記が無いようにしてください。その図面で判断するかもしれませんから、、、。
C不要駒が無いこと。(あっても良いけど、採用されないと思っていただいた方が良いと思います。)
募集期間は未だ決まっていませんが、常識的に考えて、7月中には角さんに提出してください。k1sumi●aol.com ●に@を記入のこと。
優秀作はパラ掲載予定(当然入選扱いで出題される予定です。)何作掲載になるかは、まだ不明です。
また、没作はNETで発表する可能性がありますので、没の場合に転載不可の場合は、その旨明記してください。
例題は桑原君仲の将棋極妙35番ですが、今回の条件と全く同じです。この作品を上回る作品を誰かに作っていただかないと、詰将棋の進歩が証明出来ないので、頑張って創作していただきたいです。私にはこれより良い大小は作れそうもないですけど、、、。いわば、桑原君仲からの挑戦状でもある訳です。現代作家の皆様は彼の作品を上回り、現代作家の方が優れていることを証明出来るのでしょうか?その意味でも今回の試みにとても興味を持っています。

0