「詰め将棋を作ろう!」参加記
2012年3月3日(土)の詰将棋講座「詰め将棋を作ろう!」に参加してきました。
午後4時開始(6時迄)とのことで、10分前位に到着したのですが、既に多数の来客者でした。(全部で30名程度でしょうか?)
見知った顔は、講師の柳田さんは当然として、荒○貴道、大○光一、大○常一、田○正明、三○英治の諸氏。中○圭吾さんが来ているのに気が付いたのは講座修了後でした、、、。
聞き手は藤森女流プロで、レジメに沿っての講義です。

(柳田さんの転載許可はいただいております)
先ず最初に、柳田さんからプロ棋士を小説家とすれば、詰将棋作家は短歌・俳句の作家という喩話があり、成程と思いました。
詰将棋創作法には@逆算A順算B構想から作り始める3種類あり、本講座では逆算のやり方の説明をするということでした。
次に例題を上げながら、1手詰を最終的に13手まで逆算しました。
またテーマについても取り上げ、連続銀生による邪魔駒消去図の逆算の説明がありました。
その後は、テーマについて柳田さんの作品を中心の例題にして、8つのテーマ作品の説明がありました。実はこの作品群も柳田さんの作品だけあって、マニアでも唸らせる作品ばかりです。
この講座は、LPSAのカレンダーに載せる作品(7手)を作ることも目的の一つなので、その位の手数だと、最後は捨て駒で纏めることや、配置を整えること(余詰を消すことも含む)についても、例題を挙げながらの説明がありました。
次に逆算のテクニックとして、頭金の図のトドメを刺す駒と、トドメを支える駒を色々変え、また素材の上下を逆にしたり、90度回転させたりして、別の作品を作るやり方の実演がありました。
次に逆算に演習問題があり、3手詰の素材図を7手詰に逆算するが、付け足す4手の指定があり、余詰も無にやることになりました。中々難しいのですが、余詰がある図で完成させた方は何人か居たようですが、惜しくも失格でした。私は一応出来たので、手元の盤に並べておいたのですが、過去の講座では出ていなかった構図だったらしく、作例として取り上げていただきました。
最後に30分間を使って、添付の12図面の1手詰素材を逆算して詰将棋を作る演習を行いました。
12図面中一番逆算をし難いと紹介された、第12図から

別図を作りましたが、

これでは、捨駒が無い上17手なので、手数を10手も上回って失敗したと、呻いていたところを柳田さんに見つかって、これもこういう詰将棋もあるという例題で説明されました。(実はこの話オチがありまして、解説された原図は33と63は歩でした、その図だと当然途中で65銀や35銀の1手詰があり、早詰だったのですが、何故か私も解説の柳田さんも気が付きませんでした。しかも柳田さんは「紛れは無いけど、こういう詰将棋もある。」と言ってたわけで、、、。思い込みって怖いですねえ、、、。家に帰って原稿を書く時に気が付きました。)
次に、三○英治さんがスカシ詰の1手詰から逆算して、飛車の邪魔駒消去の作品を出されましたが、余詰でした。他にも大○光一さんが、4度図面を提出するも、すべて余詰でした。他にも何人かの方が作品提出されましたが、すべて余詰だったようでした。
午後6時になり、講座終了したのですが、結局完成品の提出は無かったようでした。
その後、6時30分くらいまで、残った熱心な人と質疑応答みたいな感じになり、流解散になりました。
前後しましたが、指将棋の知り合いの田○憲太さん(LPSAのカレンダーに毎回感じの良い作品で入選されておられます。)が居られるのに気が付いたのでお話を聞いてみました。
私「田○さんはパラの会員なんですか?」
田○「違います。詰将棋は将棋世界で解いています。昔は全問とけましたが、最近は5問くらいです。」
私「最近の将棋世界は難しいですからねえ。ところで、今日の講座はどうでしたか?」
田○「難しかったです、90度回転は頭の中がこんがらがりました。」
とのことで、やはり直ぐ作れるようになるのは無理なようです。
私が参加して思ったことは、なにぶん初めての試みであり、難しい面もあったと思いますが、この講座で詰将棋を作ることに興味を持ってもらえれば、成功だったのではないでしょうか?
そういった意味では、私の見た範囲では、時間の無駄だと思った人は居なさそうだったので、成功だったと思います。(最後も残って一生懸命作っていた人がいましたしね、、、。)
終了後
私、柳○明、荒○貴道、大○光一、大○常一、田○正明、三○英治の諸氏で飲みに行き、10時前に解散となりました。
帰りの電車も途中まで、柳○さんと大○さんと詰将棋の話をしながら帰ったので、とても有意義な一日でした。

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