久しぶりに忙しかった、慌ただしかった週末でした。
まずは9日(土)。
指揮をさせていただく「
可児市民第九合唱団第9回定期演奏会」の通し練習でした。本番を6週間後にして全体を見通す機会が与えられるのは大変ありがたい。しかも、可児市文化創造センターalaの小ホールを借りて、本番のソリストにもお越しいただいてと本番に近い状態。この合唱団の充実した練習体制が窺えます。
第1ステージはぎこちなく、団員各位の頑張りが空回りした状態でしたが、第2ステージからは空間の響きをつかみ、意識も変わってお互いの声を聴き合うことができ、絶妙なアンサンブルを繰り広げました。
この通し練習を糧にして、さらに精度を上げたい。
「可児市民第九合唱団第9回定期演奏会」の通し練習の後は一路大阪府河内長野市へ。名鉄広見線、名鉄犬山線、東海道新幹線、大阪メトロ御堂筋線、南海高野線と乗り継いで、河内長野ラブリーホール合唱団の練習に駆け付けました。とは言っても、どう頑張っても移動に3時間15分かかり、指導できたのは終わりの1時間だけ。実は急遽指導をお引き受けして伺った次第なのです。
新型コロナ・ウィルス禍で2回連続で演奏会が延期となってしまったこの合唱団、2月27日に延期公演の一つ、C.オルフ『カルミナ・ブラーナ』の演奏会を成し遂げました。次は
5月29日(日)のG.ロッシーニ『小荘厳ミサ曲』の演奏会です。
2019年2月にJ.S.バッハの至高の作品『ロ短調ミサ曲』の演奏会を成功裡に終えた河内長野ラブリーホール合唱団は翌年2月の演奏会に向けて練習を重ね、私が指導をさせていただいた中で最良の出来と言える仕上がりを見せていたにもかかわらず、新型コロナ・ウィルスの世界的な感染拡大により、本番直面で中止を余儀なくされました。そこから延期を繰り返し、本番の指揮も私がすることになり、再々延期公演となるのが今回の『小荘厳ミサ曲』の演奏会です。しかし、それにもめげずに毎度延期公演を計画してくださる合唱団に頭が下がります。合唱団のこの熱い思いに応えたいと指揮者の私も意気込んでいます。
5月29日の本番に向けての練習に私が参加したのは今日が初めて。団員各位の声に「今度こそ絶対にやるぞ!」という執念にも似たエネルギーがみなぎっています。1時間だけでしたが、充実した練習ができ、足がけ3年にも渡る練習で最上の合唱を聴かせてくれました。このままいけば、本番は成功間違いなし!
ロッシーニが最晩年、祈りの高い境地に達して書き上げた『小荘厳ミサ曲』を是非たくさんの方に聴いていただきたい。是非ご来場ください。
9日はここで終わりではなく、さらに奈良へ。この日は名古屋の住処を出発し、岐阜県、愛知県、岐阜県、滋賀県、京都府、大阪府、奈良県と移動したことになります。
翌日の仕事のために奈良市内のホテルに前泊。疲れているはずなのに可児市民第九合唱団と河内長野ラブリーホール合唱団の演奏が強烈に頭の中に残っていて、なかなか寝付けず…。
10日(日)の奈良市での仕事はほとんど立ち会いみたいなもの。それでも、9時30分から18時前までと長時間だったので、疲れましたが、興味深いこと、驚くことも多かったです。時が来ましたら、皆様にお知らせ致します。
この奈良の仕事で初めて新型コロナ・ウィルスの抗原検査を受けました。結果は陰性(陽性だったら、現場に入れませんでしたが)。
奈良の現場を後にして、大阪市内へ。LA FENICEの後半の練習に駆け付けました。
木下牧子の『光はここに』で第5曲『この闇の中で』の音取りが完了。取り組んだばかりなのに、良いハーモニーが所々聞こえます。発声だけでなく、音に対する技術も上がっていることを実感します。
先週は本山秀毅先生にG.フォーレの『レクイエム』をご指導していただきました。それを踏まえて、演奏のパフォーマンスを上げていく段階に入りました。フランス音楽独特の香り高い演奏になると良いな。