新型コロナ・ウィルスのオミクロン株の感染が急速に拡大している中、幸いにも私の家族や周囲の関係者に陽性者は出ていないものの、いわゆる第六派と言われている今回の感染拡大はより身近に迫っているという感覚を持っています。私の仕事にもやはりキャンセルや延期が出ています。
そのような状況下でしたが、一昨日と昨日の土日は予定通り仕事があり、充実した音楽の時を過ごすことができました。
29日(土)は大阪市内にてLA FENICEの練習から始まりました。取り組んでいるのはG.フォーレの『レクイエム』と木下牧子の『光はここに』。『フォーレク』はよりいっそう美しく、色彩豊かに。『光はここに』の第4曲『何処へ?』ではわれわれには歌いなれない減3あるいは減7の和音の連続進行が難しいですが、なかなか良い線を行ってます。
夜は河内長野市で河内長野ラブリーホール合唱団の練習。2月27日の『カルミナ・ブラーナ』延期公演に向けて私の最後の指導となりました。合唱の仕上がりは良い感じです。特に今月の上達ぶりには目を見張りました。新型コロナ・ウィルスの感染拡大で演奏会が2回(2年)連続で延期。練習も途切れ途切れ。やはりコロナ禍によって参加できない方も多くいらっしゃる。そして、演奏会がまた中止になるのではないかという不安はゼロではない。決して良い条件ではなく、気持ちも100%晴れ晴れとしているわけではありませんが、それでも団員たちが懸命に合唱する姿に心打たれました。きっと素晴らしい本番になると確信しています。来月からは本番指揮者の田中祐子さんをお迎えし、本番に向けて突き進みます。
30日(日)は午前中に名古屋へ移動して、名古屋大学グリーンハーモニーの「クロージングコンサート」の練習。愛知県も新型コロナ・ウィルスの蔓延防止措置がとられていますが、1週間後の本番は開催する方向で動いています。新型コロナ・ウィルスの感染拡大によって活動休止に追い込まれた名大グリーン、それを撥ね退けて、華々しいフィナーレとなる最後のコンサートを迎えたい。このご時世、マスクを着用してソーシャル・ディスタンスをとらなければならないので、難しい点もありますが、すごい合唱になるという手応えを得ています。

その後は滋賀県長浜市へ。長浜市民創造オペラ『しのぶときく』の音楽稽古。当初は出演者全員で通して稽古して全体像をつかむ予定でしたが、オミクロン株の感染拡大を受けて、合唱の参加はなしになりました。本当に新型コロナ・ウィルス禍には恨めしい。しかし、合唱はこれまでの稽古で思いのこもった熱い歌声を聴かせているので、演奏面での心配はありません。
キャストも素晴らしい。前回の稽古を踏まえて、いっそう深まった歌唱。音楽あるいは物語を深めていくことだけに専心できる稽古は非常に幸せ。
すごく充実した週末でしたが、これだけの仕事に広範囲の移動も加わり、肉体的には疲れ気味。しかし、合唱団 ルークス スペイでわが青春の曲、廣瀬量平の『海鳥の詩』を練習して、若返って、疲れが吹き飛んだ(笑)。
昭和の合唱曲の名曲をやりたい気持ちが高まる今日この頃です。