寒さが身にしみる今日この頃。町の彩りはクリスマス一色といった感じ。
昨日は合唱団 ルークス スペイの今年最後の練習。廣瀬量平の混声合唱組曲『海鳥の詩』に取り組んでいます。
この組曲は私が中学生、高校生時代に取り組んだ青春の曲ということは先月の記事に記しました。昨日の練習ではその時の楽譜を使って指導しました。私はどちらかと言うと、物を捨てるほうで、使い古した楽譜は捨てて、買い直しています。しかし、『海鳥の詩』と高田三郎の『水のいのち』、團伊玖磨の『筑後川』、木下牧子の『方舟』だけは高校生の時に使った楽譜を残しています。青臭い思い出を残すため、初心忘れるべからずということでしょうか(笑)。
当時の楽譜には当時の書き込みがびっしりで、なんと音符が読みにくいことよ(笑)。また、作曲者の指示を無視した書き込みに顔から火が出ます。これこそ若気の至り。
今の自分はまずは楽譜通り、ソルフェージュを徹底させます。楽譜は作曲者の思いの全てを反映しているわけでなく、「楽譜の裏側」が大事で、それを追求していくことこそ音楽なのですが、作曲家はなんとかして自分の意図を楽譜に記そうと努力します。特に私自身が楽譜を書く立場に身を置くようになって、楽譜を書くとはどういうことかが身に染みてきています。だからこそ、音高はもちろんのこと、音符あるいは休符の長さや音量設定を最初の段階でおろそかにしてはいけない。まずは作曲者が設定した音楽に身を置いてみることが重要だと思います。
ルークスは「ノリ」(勢い)だけでなく、音楽を知的に構築していく力を養う時期にきています。来年はその成果を発表できる場を是非持ちたいと思っています。
今日はかがり音楽アカデミーでの今年最後の仕事。
こちらは昨年の7月から緊急事態宣言発出中も休講せず、発表会も行っています。もちろん新型コロナ・ウィルス感染予防策をきちんと実施しており、その感染者を出さずにここまでやってこられたのは大きな功績です。
かがり女声コーラルは月に2回の練習で、発表の場は初夏に開催される「わかばコンサート」の15分ほどのステージのみ。少人数で活動は決して派手ではありませんが、着実に前進しています。来年も歩みを止めず、かがり女声コーラスらしい合唱をしていきたいと思います。