中村貴志　音楽の日々

「音」と「集い」からはじまる「小さな芽吹き」を。
あなたの身近にある「癒し」でもあり、
地球での「相棒」でもある「緑」を思い返してみませんか？

２０２１年８月２１日（土） 無事終了

兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院小ホール

主催・お問い合わせ
ＡＮＫＡＡ ankaa.kayo00@gmail.com

昼公演

コーロ・リラ ［アカペラ］
なかむらたかし編曲　Amazing Grace
J.Arcadelt　Ave Maria
G.Rossini　O Salutaris Hostia
I.Pizzetti　Agnus Dei di "Requiem"
J.Rheinberger　Christus factus est
　指揮：中村貴志

混声合唱団「花みずき」 ［アカペラ］
O.d.Lassus　Matona mia cara
L.Marenzio　Madonna, sua merce
J.Arcadelt　Il bianco e dolce cigno
a.copi　Alleluja. Laudate Dominum, omnes gentes
千原英喜　アヴェ・ヴェルム・コルプス
津田元　うたをうたうのはわすれても
　指揮：酒井輝美

岩井真澄＆木下恵子 ［ピアノ連弾］


音楽物語「蜘蛛の糸」
木下牧子　蜘蛛の糸
　朗読：中田佳代
　ソプラノ：西影純枝
　クラリネット：井上かおり
　ピアノ：山岸陽子

　　兵庫県に新型コロナ・ウィルス感染拡大に対する緊急事態宣言が発出された翌日に開催されたこのチャリティーコンサート、本番から２週間が経ち、出演者や関係者、お客様に新型コロナ・ウィルスの陽性者が出たという報告がありませんでしたので、本当の意味で無事終了となりました。厳しい状況の中で出演された方々、演奏会を支えてくださったスタッフの方々、ご来場くださった皆様に心から感謝申し上げます。そして何よりも、緊急事態宣言下の色々と制限がある中で開催を決断された主催者の中田佳代さんに最大の賛辞を表します。この方、演奏会を主催・運営するだけでなく、アンサンブルに朗読に独唱に司会と八面六臂の大活躍！私にはできません。頭が下がります。

　　私はこの公演のために特別に結成された８名の声楽アンサンブル”コーロ・リラ”を指揮させていただきました。
　　主宰者からは「これまでにないアンサンブルをしたい」という要望から、「祈り」をテーマに名曲と１９世紀から２０世紀初めにかけて作曲された作品で滅多に取り上げられないもので曲目を組みました。コーロ・リラはしっかり歌えるメンバーばかりで、練習の段階から濃密なアンサンブルを味わうことができ、本番ではキズはあったものの、コーロ・リラの水準の高さを実感できた演奏だったと自負しています。
　　祈るという行為は宗教、人種を越えて人類が共通に持っているものだと私は思っています。人類が新型コロナ・ウィルス禍という苦境に立たされている今、われわれの音楽を通して「祈りの思いがご来場くださった皆様に届いていたら、これほど幸せなことはありません。

　　このコンサートの昼の部は極めて美しいハーモニーを繰り広げた混声合唱団「花みずき」、音色が美しかったピアノ連弾、芥川龍之介の世界をドラマティックに表現した音楽物語『蜘蛛の糸』と続きました。夜の部は客席で聴かせていただき、出演者各々の独唱を通して、歌い手自身の「歌心」を感じました。どの瞬間も音楽の幸せに包まれていました。このような公演に立ち会えたことを心からうれしく思っています。

　　余談で私の本番での失敗を一つ。
　　コーロ・リラの初舞台を目前にして、舞台袖でいささかの緊張感に包まれつつ、メンバーたちと談笑しながら本番を待ちました。開演時刻になり、いざ本番、気持ちを高めてステージへと出ました。メンバーのほうを向き、譜面台を見ると、楽譜がない！　どうして！？　アッ、舞台袖の机の上に忘れてきた！
　　いつもなら、本番前にステージ・マネージャーに楽譜を譜面台に置いといてもらうのですが、今回は出演が１ステージだけで入れ替えがあるので、自分で楽譜を持って出ることにしました。舞台袖まで持ってきて、近くの机の上に置いて、メンバーたちとしゃべっているうちに忘れてしまった…。
　　さて、どうしようか？４曲目までは完全に暗譜している。しかし、最後の曲はフーガの途中から暗譜があやしい。だけど、なんとかやれるかな？暗譜でやってしまおうかな？いや、今楽譜を取りに戻ろうかな？そうだ、２曲目と３曲目の間にＭＣがある！その時に戻って、楽譜を持ってこよう！譜面台に楽譜がなくて「ドキッ！」としてから１曲目の音取りの間に頭の中でこんなことを考えていました（笑）。
　　ＭＣの間に楽譜を持ってきて、事なきを得る。
　　
本番前にコーロ・リラのメンバーと。初舞台にいささか緊張の面持ち。

コーロ・リラの初舞台本番。

本番後、その緊張から解き放たれたメンバーたち。


　　この「Green Hearts チャリティーコンサート」は緑化に特化したチャリティーコンサートです。詳細は以下をご参照ください。また、ご協力いただけましたら、幸いです。

　　８月にしては珍しく、連日の雨（時折晴れ間が見えますが）。大雨の被害も出ています。被災された方々に心からお見舞い申し上げます。
　　私も先週は名古屋で、今週は大阪でもゲリラ豪雨に遭いましたが、都会の弱点が垣間見えました。アスファルトで固められた道は雨水を吸い込まず、雨水は一気に排水口に向かいますが、排水が追いつかず、道は所々冠水していると言ってもいい状態。１、２時間で降雨は小康状態になりますが、それ以上続いたら、一体どうなるか？…

　　明日はいよいよ「第６回 Green Hearts チャリティーコンサート」の本番。私にとっては今年初の公開の場での指揮となります。
　　コーロ・リラの面々との最終練習は先週、２日間に渡って行いました。練習の度にアンサンブルの精度が上がってきていましたが、全曲通しても高い水準を保てるようになりました。
　　明日の本番会場は兵庫県立芸術文化センター小ホール。兵庫県にも今日から緊急事態宣言が発出されましたが、明日の本番は予定通り行われます。ありがたいことです。お客様を前にして演奏の場を持てる喜びを胸に抱き、会場の良い音響に身を委ね、極上のハーモニーを届けます。

　　この新型コロナ・ウィルス禍において第10回となる記念演奏会を２度も延期させられたLA FENICEは、10月10日に再延期公演を予定しております。大阪府は現在緊急事態宣言発出中ですが、今回は会場使用の制限が最小限、かつクラシック音楽のコンサートへの制限も最小限であることから、感染防止への細心の注意を払いながら練習を重ね、本番を行うことにしました。
　　本番指揮者の本山秀毅先生にもお越しいただき、ご指導を仰いでいます。先週は「テノールが知性を備えた」という最大級のお褒めの言葉をいただきました(笑)。
　　次回の練習ではヘンデル研究家としても高名な三ヶ尻正先生をお招きし、英語の指導を賜ります。「第10回記念演奏会」にふさわしい演奏をお届けするために、よりいっそう高みを目指します。

　　お盆休み明けの今週は合唱団 ルークス スペイの練習、かがり音楽アカデミーでの仕事、12月19日本番の『トゥーランドット』の合唱練習が予定通り行われました。
　　『トゥーランドット』の合唱を担うのはオーディションで選抜された団員による大阪響コーラス。７月から練習を始めたばかりで、第２幕の終盤までしか進んでいませんが、素晴らしい合唱を繰り広げています。明日本番でもいいぐらいの出来。しかし、この合唱団はここからさらに良くなります。大いなる可能性を秘めています。今後が楽しみ！
　　残念ながら、女声合唱団コールＡＩの練習は中止。

　　今月は久しぶりにデスクワークががっつりあります。時間的に余裕があるので、睡眠時間を削らずに済んでいるのはありがたい。
　　演奏会案内の記事にしましたが、11月11日の狂言とオペラのコラボレーション「奥様女中 in 能楽堂」の上演台本を書き上げ、来月からの稽古に備えています。
　　作編曲の仕事では演奏時間15分ほど、13曲から成るメドレーを制作中。構成がすんなり決まり、アイデアに詰まることなく、順調に筆を進めて、現在11曲目まで完成しました。締切は今月中。余裕で間に合うでしょう！（多分）

　　猛暑の毎日。７月の後半はあまりの暑さにバテ気味でしたが、復活しています。このまま夏を乗り切りたい。　　

　　今日は女声合唱団コール・ＡＩの指導。新型コロナ・ウィルス禍で先行きがまだ不透明ですが、次の演奏会を見据えてJ.ラターの小品に取り組んでいます。
　　合唱をやっていれば、ラターを知らない者はいないはずと言ってもいいほど、合唱を愛する者に人気のイギリス人作曲家です。私も大好きです。しかし、意外と取り組んでいません。彼の作品は一見（一聴）わかりやすそうですが、クラシック音楽のみならず、民謡やロック、ポップス、ミュージカルなど多様な音楽を内包し、時には現代的であり、ビートの効いた変拍子もあったりと、意外と難しい。演奏するにはそれなりの技術、そして多様な音楽を享受できる若々しい感性を必要とします。客演以外では「ここぞ」という団体でしか取り上げていません。
　　コール・ＡＩも私が指揮者を務めてから着実に実力を上げ、演奏も若々しくなってきました。そして何よりも、ラター（７６歳）はコール・ＡＩの団員たちと同じ年代なのです。通ずるものがあるはず。今はリズムや英語の発音に四苦八苦していますが（笑）。今後はいかに！？

　　今月はデスク・ワークが目白押し。今のところ睡眠時間を削ることなく、アイデアに詰まることなく、順調に進んでいます。このままいくか！？

　　またもや大阪府に新型コロナ・ウィルス感染拡大に対する緊急事態宣言が発出されました。
　　しかし、今回はイベントや公共施設などの制限が蔓延防止措置下と変わらないので、影響は最小限で済みそう。ただ、今後の状況でどうなるかわかりません。

　　今週の大阪府での仕事は予定通り行われました。

　　合唱団 ルークス スペイは2019年５月に「創立５周年記念第３回演奏会」を開催しました。その後は次の演奏会を見据えて、J.ハイドンの『スターバト・マーテル』をメインに「母」をテーマとした作品を練習してきました。
　　しかし、昨年２月24日の「ジョイント・コンサート」以後は新型コロナ・ウィルス禍となり、活動が断続的となっています。そして、この先の行方も不透明。そこで、「第４回演奏会」の曲目に一旦区切りをつけ、ルークスの演奏を披露する別の形を模索しようと考えています。ルークスは断続的な活動の中でも充実した合唱を繰り広げているので、是非とも披露の場を持ちたい。

　　かがり女声コーラスは私の仕事の中で新型コロナ・ウィルス禍でも活動を続けている唯一の存在。かがり女声コーラスのみならず、かがり音楽アカデミー全体で陽性者を出していないのはこの状況下における一つの成功例と言えます。
　　まだまだ先のことですが、来年初夏に開催されるであろう「わかばコンサート」に向けて練習に励んでいます。おそらく私の新作を披露できるのではないでしょうか。

　　12月19日の「il Teatro L'alba L'amore テアトロ ラルバ ラモーレ」（G.プッチーニ歌劇『トゥーランドット』）の合唱練習は関係者各位のご尽力によってがっつり行えるようになり、飛躍的に進んで、次の練習で最後までいくんじゃないかという勢い。
　　しかし、まだ序の口、細部まで突っ込んでないですし、大阪響コーラスの実力からしたら、もっともっと良くなります。最後まで譜読みが終わったら、一人ずつ歌う練習をしっかり行って、レベルアップを目指します。