7月に入り、梅雨前線が活発化し、その豪雨による災害が各地で発生しました。土石流や洪水など、ニュースを通じて甚大な被害を目の当たりにし、心が痛みます。犠牲となられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々に心からお見舞い申し上げます。
こういった自然災害が日本だけでなく、世界的に頻発しているように感じます。刻々と変化していく気候に合わせた治水、環境保全が急がれます。
2021年の下半期が始まりました。上半期を振り返ると、新型コロナ・ウィルス禍のせいで例年よりも仕事が少なかった上に、度々の非常事態宣言で仕事がキャンセルされ、散々でした。
本番も2つだけ。どちらも緊急事態宣言発出下での開催でしたので、観客は関係者のみ。決して大きな公演ではありませんでしたが、この厳しい状況の下で開催されたことは大きな喜びであり、私の音楽人生における大きな足跡です。
3回目の緊急事態宣言が解除されて初めての仕事は
6月25日の女声合唱団コール・AIの指導でした。その後、コール・AIは7月2日、9日と練習を重ねました。
現在は私が編曲した『美空ひばりメドレー』を練習中。昭和時代の大スター、美空ひばりが歌った名歌をメドレー形式にしたもので、団員全員が昭和生まれのコール・AIにとって「懐メロ」といったところです。このメドレーは『愛燦々』、『川の流れのように』と続いて閉じられますが、どちらも人生を謳った歌で、心に染み入ります。特に今は新型コロナ・ウィルス禍ということでいっそう感慨深い。
7月4日から関西での仕事が続きました。
最初はLA FENICEの練習。
LA FENICEは創立10周年、演奏会も第10回を記念して、昨年の6月28日にG.F.ヘンデルの『メサイア』で演奏会を行う予定でした。しかし、新型コロナ・ウィルスの感染拡大のせいで活動休止、記念の演奏会も延期に追い込まれました。延期公演を今年の4月17日に予定しましたが、またもや緊急事態宣言が発出されてしまったので、活動休止、演奏会も再延期。3月から活動を再開し、4月17日は再公演を行う予定だった
豊中市立文化芸術センター大ホールで練習を行った後、3度目の緊急事態宣言発出で活動休止。しかし、5月中はリモートでレッスンを2回行い、6月中は緊急事態宣言下でも施設が利用できた兵庫県で練習を行って、この日を迎えました。
宣言解除後の初練習は本番指揮者の本山秀毅先生にご指導頂きました。4ヶ月ぶりの本山先生の指導は大変有意義で充実したものでした。
再々延期公演は10月10日(日)、
東大阪市文化創造館大ホールにて。今度こそ、今度こそ無事に開催できますように!
5日は合唱団 ルークス スペイの練習。緊急事態宣言で5月、6月と活動を休止しました。例にもれず、新型コロナ・ウィルス禍で振り回されていますが、大阪市内の公共施設でありながら同じ場所で練習会場を確保できていることは幸いです(ワクチン接種のために接収され、練習会場を失った団体もあるのです)。
今月からは練習会場が21時まで使えるようになり、練習時間を通常に戻すことができました。そのお陰で参加人数も多く、久しぶりに4声が全て揃い、充実した合唱を味わうことができました。
6日は
かがり音楽アカデミーでの仕事。お陰様でこちらは1回目の緊急事態宣言解除後、昨年の6月から休講することなく、ここまで無事にやってこられました。新型コロナ・ウィルス感染予防策を講じながら運営されている関係者各位、参加されている生徒の皆さんに心から感謝しています。
私が指導させていただいて17年経つかがり女声コーラスは6月20日に「第17回わかばコンサート」に出演し、次回、つまり1年後の「わかばコンサート」に向けて動き出しました。それまで少しでも状況が良くなっていることを願ってやみません。
この日は12月19日の本番に向けて「
il Teatro L'alba L'amore テアトロ ラルバ ラモーレ」の合唱練習が始まりました。
「Teatro」シリーズは今回で2回目。前回は1回目の緊急事態宣言の解除後に合唱のオーディションを行い、
合唱練習を開始、先行きが不透明な中、中止になるかも知れないという可能性を抱えながら、無事に
9月22日の本番を終えることができました。今回も新型コロナ・ウィルス禍でのスタート。前回と変わらない状況下ですが、合唱練習の初回を迎えられたことをうれしく思います。
今回の演目はG.プッチーニの遺作であり、グランド・オペラの最高峰『トゥーランドット』。プッチーニの作品としては珍しく合唱が大活躍します。今回もオーディションで選抜された精鋭たちの大阪響コーラスが合唱を担います。初回の練習ですでに「すごい合唱になる」という手応えを感じました。ご期待ください。
7日は8月21日の「
第6回Green Hearts チャリティーコンサート」のために特別に結成された声楽アンサンブル、コーロ・リラの練習。緊急事態宣言下の5月から練習を開始し、無事に5回目の練習となりました。
曲目は「祈り」をテーマに名曲と滅多に演奏されない合唱曲で構成しました。メンバーはアマチュアですが、皆合唱経験が豊かで、声楽の個人レッスンを受けておられる方もおり、レベルはかなり高いです。練習を重ねる度にアンサンブルの精度が上がり、本番が楽しみ。
ちなみに、この公演が私の公開の場で指揮する今年最初の本番となります。
久しぶりに指導の仕事が続きました。取り組んでいる作品は様々、国も時代も違いますが、素晴らしい作品はそれらの違いを越えて普遍性を備え、今を生きる者に力を与えてくれます。音楽の素晴らしさを感じた幸せな数日でした。