新型コロナ・ウィルスの渦中、豪雨による災害が起きました。亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
ウイルスと雨、自然の猛威に無力感を覚えるばかり。それでも生きていくことこそ人類の前進があります。
新型コロナ・ウィルスの感染拡大により、中止となった最初の本番が河内長野ラブリーホールの演奏会(G.ロッシーニ作曲『小荘厳ミサ曲』)でした。中止の連絡を受けたのは本番の4日前。合唱の仕上がりは上々、明後日からはオケ合わせが始まると、僕は意気揚々でした。
すぐに延期公演の日時と会場が決まり、気持ちを切り替えて、来年2月の次回演奏会の曲と平行して4月から練習をする予定でしたが、新型コロナ・ウィルスの混乱は収束せず、練習開始が度々延期。そして、ようやく7月18日(土)に活動再開にこぎつけました。ラブリーホールの職員の方々、合唱団役員の方々のご尽力に心から感謝します。ただ残念なのは『小荘厳ミサ曲』の延期公演が来年6月に再延期になったこと。しかし、開催日が決まって、団員各位の努力が無駄にならないのは幸いです。
来年2月21日(日)に開催予定の次回演奏会では名曲中の名曲、C.オルフの『カルミナ・ブラーナ』を取り上げます。合唱をしている者であれば、大半の方が一度は取り組みたい作品ではないでしょうか。僕は高校生の時にハマッて、聴きまくりました。演奏会もビデオもレーザーディスクも観まくりました(僕の高校大学時代はまだDVDがなかったのだ!)。プロになってからはテノール・ソロを1回しただけで、指揮も合唱指導もしたことはありません。実を言うと、避けてきたのです。ソルフェージュ的には難しくないこの曲ですが、歌うにはエネルギーを要しますし、ラテン語(しかも典礼文などの慣れたものではない)と古いドイツ語が混ざっていて、単語数がべらぼうに多い。ゆえに、僕はこれまで躊躇していたのです。しかし、わが愛する河内長野ラブリーホール合唱団から依頼を頂いたら、嫌とは言えません。度々僕の背中を強く押して、大曲に取り組む機会を与えて下さることに心から感謝しています。
2月の演奏会の中止以来、そして新型コロナ・ウィルスに対する緊急事態宣言が解除されて初めての練習となりましたが、約8割の団員にご参加頂きました。新しくご参加下さった方もいらっしゃいました。うれしい限りです。もちろん全日本合唱連盟が発表した合唱活動における新型コロナ・ウィルス感染拡大防止のガイドラインに基づいて練習を再開しました。広い空間で一人一人の距離が離れているので、これまで通りとはいかず、試行錯誤の状態でエネルギーあるれる河内長野ラブリーホール合唱団らしさはまだないですが、この状況下で80名もの人々が一堂に会して合唱をしたというのは大きなことです。
もちろん感染のリスクがないわけではありません。しかし、緊急事態宣言が解除されて新たな生活様式を模索する中、多くの団員が集まったこの日の河内長野ラブリーホール合唱団の練習は大きな一歩です。細心の注意を払いつつ、前進していきます。