2017年7月8日(土) 昼公演・夜公演とも完売、無事終了
オリックス劇場
主催
La Fée Sauvage
主管 Disney Concerts、
The Walt Disney Company (Japan) Ltd.
協力
SQUARE ENIX
指揮:
和田薫
ピアノ:ベンヤミン・ヌス
管弦楽:
大阪交響楽団
合唱:カンサイ・スペシャル・シンガーズ
ゲスト
声優:
内田莉紗(カイリ役・シオン役)、豊口めぐみ(アクア役)
ディレクター:野村哲也
作曲:下村陽子
編曲:
和田薫、宮野幸子、
亀岡夏海、
鹿野草平
01. Hikari -KINGDOM Orchestra Instrumental Version-
02. Dearly Beloved - KINGDOM HEARTS II Ver. -
03. Destati
04. Organization XIII
05. Twinkle Twinkle Holidays
06. Treasured Memories
07. Field Medley
08. Fate of the Unknown
09. Threats of the Land: KINGDOM HEARTS Battle Medley
休憩
10. Character Medley
11. Lazy Afternoons〜At Dusk, I Will Think of You…
12. Vector to the Heavens
13. Wave of Darkness
14. Field Battle Medley
15. The Other Promise
16. Let Darkness Assemble: Final Boss Battle Medley
17. Passion
アンコール Fantasia Alla Marcia
ディズニーとエニックス・スクエア(当時はエニックス)が提携して2002年に発売したゲームシリーズ『キングダムハーツ』の初めてのオフィシャル・コンサートとなった「キングダムハーツ・オーケストラ」ワールド・ツアーの大阪公演で合唱のコーディネートと指導をさせて頂きました。
3月に東京での公演を皮切り、フランス、イギリス、シンガポール、マレーシア、香港とアメリカと巡り、僕が関わらせて頂いた大阪公演がファイナルとあって、ファンの方々の期待がいっそう高まったのではないでしょうか。その証拠に2400名収容のオリックス劇場での1日2回公演のチケットが春先に発売されて、即完売。ゲームの根強い人気とともに、ファンの方々のこういったゲーム音楽のコンサートへの関心の高さが窺えます。
下村さんの音楽はどれも素晴らしく、聴く者を惹きつけますし、編曲も多彩ですごく面白かったです。お客様は最後の最後まで演奏に聴き入っておられました。あの場面の音楽が生のオーケストラ(時には合唱が加わる)で演奏されると、ファンの方々に大きな感動が押し寄せるのでしょう。1曲目から泣いていらっしゃる方もおられましたし、前半が終わると、驚嘆のどよめきが起こりました。ゲームの登場人物の声を担当された声優お二人が登場して、台詞を朗読するという演出もあり、お客様のテンションはさらにアップ。夜公演では最後にスタンディング・オベーションで作曲者やゲスト、出演者に盛大な拍手を送って下さり、こちらも感激しました。作曲者の下村さんは兵庫県出身、大阪音楽大学短期大学部卒業。生まれ育ち、青春時代を過ごされた関西でご自身が担当されたゲーム音楽のワールドツアーが大成功裏に終わって感慨深かったことでしょう。最後のコールでは泣いておられました。
さて、本番は大スクリーンにゲームの映像が流れ、それに合わせてオーケストラも合唱も演奏する方式がとられました。指揮者が(ビートがはっきりした楽曲では打楽器奏者たちも)ヘッドフォンをして、クリック音に合わせて指揮し、演奏するのです。指揮者は合わせるのに苦労されていました。ヒヤッとする箇所も時折ありましたが、映像と音楽がピタッと合うように計算され、映像と音楽の総合エンターテイメントとして非常に興味深いパフォーマンスでした。
僕は全くゲームをしないので、『キングダムハーツ』を知りませんが、音楽だけでも十分楽しめるコンサートでした。今後もこういった形でオーケストラ、合唱の可能性が広がることを願っています。
今回は合唱のご依頼が遅かったですが、素晴らしい歌い手の方々にご出演頂き、ワールド・ツアーのファイナルにふさわしい合唱を披露することができました。合唱の皆様、ご協力下さいました皆様に心から御礼申し上げます。