ディズニー・アニメの名作
『美女と野獣』が実写化され、日本では昨日から公開されました。
それに先立ち、17日(月)に大阪の
フェスティバルホールで試写会が開催されました。プレミアイベント付きで、吹き替えを担当された今をときめくミュージカル俳優の昆夏美さん(ベル役)と山崎育三郎さん(野獣役)が主題歌『美女と野獣"Beauty and the Beast"』を歌われましたが、その伴奏(ピアノ五重奏)のアレンジをさせて頂きました。スケジュールの都合でリハーサルには立ち会えましたが、本番を拝見できず…。本当に残念!お二人の生の歌声を聴きたかった…。
ヴォーカル:昆夏美、山崎育三郎
ピアノ五重奏:大阪交響楽団メンバー
第1ヴァイオリン:水村良子
第2ヴァイオリン:米川さやか
ヴィオラ:坂口雅秀
チェロ:荒木雅美
ピアノ:大渕雅子
Photo by 大阪交響楽団
『美女と野獣』実写版のプレミアイベントが、新しくなったフェスティバルホールでの初仕事でした。初めて楽屋口から裏側に入りました。当たり前ですが、きれいになりました。
僕は古いフェスティバルホールが建て替えのために壊される数年前に、3年連続で合唱指揮者として
大阪国際フェスティバルの大舞台に関わらせて頂きました。40数年の歴史の重さを感じさせる一方、老朽化も目立ち、正直使い勝手も悪かったです。
新しいフェスティバルホールのステージ下手袖に向かう廊下には、古いフェスティバルホール時代から開催された公演の写真が飾られています。その中に僕が合唱指揮者として関わらせて頂いた公演の写真がありました。
1枚目は2004年4月、プッチーニ作曲のオペラ『ラ・ボエーム』の写真。指揮者の井上道義さんが演出も手掛けられた公演で、このプロダクションは名古屋の会社が制作に関わっていて、それが縁で合唱指揮をさせて頂きました。僕にとって初めてのオペラでの合唱指揮。そして、ここだけの話、本当に行き当たりばったりで公演できるのかと思いましたが、本番は大成功。これがきっかけで関西でも名古屋でも仕事が増えました。
この時期が人生で最も太っていました。1日4食食べてました。苦労の連続で、稽古が終わって飲みに行った後にも飲み食いして…。ストレス太りでした。しかし、色々なこと(音楽的なことだけでなく)を勉強させてもらって、僕にとって最も思い出に残る重要な公演です。
2枚目は2005年4月、ローラン・プティが台本と振り付け、モーリス・ジャールが作曲、イヴ・サンローランが衣装と、そうそうたる芸術家が作り上げたバレエ『ノートルダム・ド・パリ』の写真。バレエは牧阿佐美バレヱ団、管弦楽は京都市交響楽団、指揮は故 若杉弘さん。美しいステージが印象に残っています。
当時、牧阿佐美バレヱ団にはバレリーナで、映画『Shall we ダンス?』で女優としてブレークした草刈民代さんが所属されていました。『ノートルダム・ド・パリ』には出演されませんでしたが、翌日の別公演に出演されるといことで同行し、ゲネプロをご覧になりました。舞台袖にいらっしゃった草刈さんのオーラと美しさに見とれてしまいました(笑)。
2003年から本格的に関西での活動を始めた僕にとって、2004年から2006年まで関わらせて頂いた
大阪国際フェスティバルの仕事は大きな糧となりました。色々と大変でしたが、これらがあったから、今の僕があります。その頃を懐かしく思い出しながら、写真を眺めました。