中村貴志　音楽の日々

　　昨日、待ちに待った「名古屋大学グリーンハーモニー第50回記念演奏会」の練習に初めて参加しました。
　　今回僕が指揮させて頂くのは山崎佳代子作詩・松下耕作曲の混声合唱とオーケストラのためのカンタータ『水脈速み』。日本人である僕は指揮者として最も大きな喜びを感じるのは、数少ない日本人作曲家の管弦楽伴奏による合唱曲を指揮する時。今回は僕が最も指揮したいと思っていた作品なので、喜びは一入です。
　　ＯＶ合同練習に向けて、11月の半ばから詩とスコアを深く読み込みました。作詩者の山崎さんは旧ユーゴスラビアの首都、現在はセルボア共和国の首都であるベオグラードに1979年からずっと住んでおられます。旧ユーゴスラビアは1980年代に混迷し、90年代に社会主義陣営の崩壊の波も受けて、解体していきました。しかし、それは平和的なものではなく、悲惨な民族紛争になってしまったのでした。最後まで独裁的な強硬路線をとったセルビアは最終的にＮＡＴＯの経済制裁と空爆を受け、2006年にようやく落ち着くのでした。国家の崩壊とそれに揺れ動く人間を目の当たりにし、激しい民族紛争やＮＡＴＯの空爆、経済制裁による貧困を生き延びたものにしか書くことのできない山崎さんの言葉が、テレビを通してそれらをリアルタイムで見、2010年と11年にセルビアを訪れ、いまだに残る戦禍を目の当たりにし、貧しさを感じた僕の心に強く突き刺さります。争いの悲惨さと虚しさを綴りつつ、希望を切々と訴える山崎さんの詩を演奏者はもちろん、ご来場下さったお客様の全てに松下さんの素晴らしい音楽を通して届けたい。
　　名大グリーンの半世紀に渡る活動の集大成の記念定期演奏会ということで、前回の記念定演以上にたくさんのＯＶの方々にご参加頂きました。声の音圧がすごい！　そして、音楽的レベルの高いことよ！　指揮している最中に何度も感動が込み上げてきました。これはすごい演奏になりますよ！

　　僕が深く関わっている第九公演の本番指揮者による合唱練習が２日続けて有りました。

　　24日（木）はセントラル愛知交響楽団の「悠久の第九」。本番指揮者は小松長生さん。彼の下で『第九』の合唱指揮をさせて頂くのは今回で７回目。相変わらず、漫談のような指導（笑）。小松さん曰く、「指導ではなく、打ち合わせ」。しかし、彼の中には確固たる『第九』への思いがあり、発せられる言葉の端々にそれを強く感じさせます。今回も「小松ワールド」が炸裂するに違いありません。合唱も練習を重ねる度に良くなっていますし、小松さんが教授を務め、僕が非常勤講師をさせて頂いている金城学院大学の文学部音楽芸術学科の学生たちも加わって、さらにパワーアップ。
　　残りの練習で完成度を上げていきます。

　　翌日は大阪交響楽団の「感動の第九」。今年度から同団ミュージック・アドバイザーに就任した外山雄三さんを指揮者に迎えます。言わずと知れた日本クラシック音楽界の重鎮であり、牽引者。長いキャリアの中で『第九』をおそらく何百回も指揮されたであろうゆえ、合唱のこと、歌い手の欠点を含めて熟知されていて、的を得た実質的な指導でした。外山先生独特のユーモアが炸裂しましたが(笑)、僕は爽快な気持ちで練習を終えました。
　　合唱は声が良かった。初回の練習とは別の合唱団かと思うほど(笑)。これまでの２回の練習ではとにかく発声を良くするために厳しい指導をしましたが、その甲斐がありました。
これからはその良い声を生かして、シラーが残してくれた喜びにあふれる言葉とベートーヴェンが残してくれた壮大な音楽を聴く者に伝えることに重点を置いて、練習していきます。

コーラスグループＣｏＣｏＲｏｎｉ ステージショー

２０１６年１１月１７日（木）オープニングと１公演
２０１６年１１月１８日（金）１公演
２０１６年１１月２１日（月）１公演
２０１６年１１月２２日（火）２公演

ナゴヤドーム

主催
ドームやきものワールド実行委員会
（愛知県、岐阜県、三重県、中日新聞社、テレビ愛知、ナゴヤドーム）

後援
ＮＰＯ法人食空間コーディネート協会
日本陶磁器工業協同組合連合会
日本陶磁器卸商業協同組合連合会
日本陶磁器産業振興協会
ＪＲ東海

協賛
（公社）愛知県宅地建物取引業協会

ＣｏＣｏＲｏｎｉココロニ
監修・編曲：中村貴志（なかむらたかし）

オープニング曲目
岡野貞一　紅葉
中田喜直　ちいさい秋みつけた
服部良一　青い山脈
いずみたく　見上げてごらん夜の星を

ミニコンサート曲目
岡野貞一　紅葉
中田喜直　ちいさい秋みつけた
服部良一　蘇州夜曲
服部良一　青い山脈
佐々木すぐる　月の沙漠
いずみたく　見上げてごらん夜の星を

アンコール
岡野貞一　故郷

　　宗次ホールとテレビ愛知による共同プロデュースで、僕が監修と編曲を担当しているコーラスグループCoCoRoniココロニが、今年もナゴヤドームで開催された「ドームやきものワールド」の特設ステージに出演させて頂きました。
　　CoCoRoniココロニがこちらに出演させて頂くのは通算で４回目。結成して初めての本番がここでした。毎年出演させて頂く度に初心を思い出します。僕はCoCoRoniのイベント出演の時にしかナゴヤドームに来ませんので、毎年楽しみにしています。
　　今年はCoCoRoniココロニがオープニングを務めさせて頂きました。僕はスケジュールの都合でオープニングしか立ち会えませんでしたが、その後の公演でもCoCoRoniココロニのレパートリーを披露し、上々の出来だったとのこと。ＣＤもたくさん売れたとか（笑）。「ドームやきものワールド」でCoCoRoniココロニを初めて聴いて、宗次ホールでの本公演にお越し下さる方も多い。新たなファンが増えたことを願っています。

　　２週間ぶりの徒然となりました。12月28日まで休みなく慌ただしい日々が続きますが、11月の本番がいずれも無事に終わり、精神的にはかなり楽になりました。何よりも、体調を崩すことなく取り組めたこと、どの本番も充実したものとなり、ありがたく思っています。
　　12月以降の演奏会案内を更新していませんが（演奏会終了分の更新も追いついていませんが）、12月中にクリスマスコンサートが２つに合唱指揮を務めている『第九』の本番が３つ、年が明けて２月まで大きな本番が続くので、気を引き締めて臨みます。

　　11月中は色々ありましたが、印象に残ったものをいくつか。

　　今年で12回目の合唱指揮となるセントラル愛知交響楽団の「悠久の第九」。10月13日から合唱練習が始まりました。男女別々の練習を経て、別の団かと思うほど良くなってきました。『第九』への意識が高まったのも良いこと。
　　大阪交響楽団の「感動の第九」は僕が合唱指揮をさせて頂いて今回でちょうど10回目となります。17日(木)に２回目の合唱練習を行いましたが、こちらも大分良くなりました。やはり意識が高まったことも大きい。いずれも今週中に本番指揮者を迎えての練習があります。楽しみ！

　　混声合唱団スコラ カントールム ナゴヤは12月14日本番の「ゼルダの伝説30周年記念コンサート」に向けて猛練習中。普段やり慣れない音楽ですが、エキストラも多数ご参加頂いて、良い形に仕上がってきました。不安要素はないことはないですが、これまでの頑張りで30日のオケ合わせを乗り切ってほしい。

　　20日は瑞浪市民交響楽団の「クリスマスコンサート」の練習。この日初めて第２部で共演するＭＪＣ瑞浪児童合唱団と練習しました。演目は『初めてのクリスマス』というクリスマス・ソング・メドレー。ちょうど10前に同じ組み合わせで初演した作品の再演です。今回は物語仕立てでお送りしますが、子供たちのかわいい演唱にご期待下さい。

　　第１部はビゼーのオペラ『カルメン』前奏曲、スッぺの『軽騎兵』序曲、グリーグの組曲『ペール・ギュント』の「朝」、ブラームスの『ハンガリー舞曲第５番』、ドヴォルザークの交響楽団第９番『新世界より』第４楽章というオーケストラの名曲選。いずれも仕上がってきて、良いサウンドができつつあります。瑞浪オケを指揮させて頂いて５年が経ち、これまでの積み重ねが良い形でお客様にご披露できると確信しています。

　　大阪交響楽団の演奏会では「感動の第九」以降、第27回いずみホール定期演奏会と第95回名曲コンサートに関わらせて頂きます。
　　いずみホール定期は「ニューイヤー・オペラ・ガラコンサート」でオペラの合唱の名曲の合唱指揮を担当。19日（土）に２回目の練習がありましたが、合唱団員は今回のためにオーディションで選ばれただけあって、充実した合唱を繰り広げています。
　　名曲コンサートはモーツァルトの歌劇『魔笛』のハイライト。ステージングをさせて頂きます（合唱の最後のとりまとめもするかも）。昨日から音楽稽古が始まりました。基本的に演奏会形式ですが、本番会場のザ・シンフォニーホールを最大限に使って、モーツァルトの素晴らしい音楽をお届けしたいと思っています。

　　今朝テレビを観ていたら、けたたましいアラーム音とともに地震速報が流れました。東日本大震災と同じ震源。そして、津波警報。大きな被害がないことを祈ります。

２０１６年１１月１８日（金） 無事終了

名古屋市音楽プラザ１Ｆ音楽サロン

主催　女声合唱団コール・ＡＩ

指揮：中村貴志
ピアノ：重左恵里
女声合唱：女声合唱団コール・ＡＩ

穂口雄右（壺井一歩編曲）　春一番
木下牧子　「月の角笛」より、うぐいす
三善晃編曲　「唱歌の四季」より、朧月夜
三善晃編曲　「唱歌の四季」より、茶摘
高嶋みどり　「７つのバガテル」より、ざりがに
大中寅二　椰子の実
小倉朗　ほたるこい
小倉尚継　「津軽民謡風俗めぐり」より、あいや節幻想曲
井上陽水・平井夏美（池辺晋一郎編曲）　少年時代
萩原英彦　「十五の小品集」より、こんやはおつきみ
三善晃編曲　「唱歌の四季」より、紅葉
新実徳英　「白いうた 青いうた」より、落葉
三善晃編曲　「唱歌の四季」より、雪
三善晃　雪の窓辺で
萩原英彦　「十五の小品集」より、クリスマスのよるだから
J.S.ピアポント（なかむらたかし編曲）　ジングルベル

アンコール
三善晃編曲　「唱歌の四季」より、夕焼小焼

　　女声合唱団コール・ＡＩがいつも定期練習をしている名古屋市音楽プラザの１階にある音楽サロンで、久々にサロンコンサートを開催させて頂きました。指揮者をさせて頂いて２年半の僕の下ではもちろん初めてのサロンコンサート。平日の昼間の開催でしたので、どれだけお客様がいらっしゃるか心配していましたが、たくさんの方にご来場頂きました。本当にありがたく思っております。
　　実は、コール・ＡＩは５月の終わりにフランスへ演奏旅行に出かける予定でした。しかし、昨年11月にパリ同時多発テロが起きたので、身の安全を最優先して中止にしました。その代わりに、パリで演奏する予定にしていた三善晃編曲の『唱歌の四季』を核として、日本の四季をテーマにした今回のコンサートとなったのでした。
　　アンコールを含めて小品17曲で構成しましたが、これが意外と大変で、それぞれの曲が持つ魅力を引き立てるのに苦労しました。また、年齢層の高い団員にとっては暗譜が大きな壁となりました。その点で注意力の欠如によるミスがしばしばあったのが残念。また、ハーモニーを奏でるという点でも課題を残しました。
　　一方で、１年前の「第13回演奏会」時よりも発声が良くなりました。平均年齢が高いコール・ＡＩは老いとの戦い（笑）。その中で声がさらに若返ったのは大きな進歩です。また、２グループに分けて小合唱で歌った『うぐいす』や『椰子の実』、『こんやはおつきみ』、『クリスマスのよるだから』の４曲の出来がかなり良かったのも大きな成果。今後の可能性を感じさせました。
　　来年11月23日（木・祝）に「第14回演奏会」を開催することが決まりました。さらに若々しく、美しいハーモニーをお届けできるよう、精進します。

究極の合唱第８弾
究極の混声四部合唱６
ＮＨＫ全国学校音楽コンクール課題曲を歌う

２０１６年１１月１４日（月） 無事終了

宗次ホール

主催　宗次ホール

ソプラノ：楠永陽子
メッゾ・ソプラノ：井村園子
テノール：秋本靖仁
バリトン：安田旺司
ピアノ：源氏万記子
ＭＣ・指揮：中村貴志

山田耕筰　秋の歌 [昭和21年小学校の部]
大津三郎（岡本敏明補修編曲）　花のまわりで [昭和30年小学校の部]
清水脩　大いなる樫の木に [昭和41年高校の部]
野田暉行　空がこんなに青いとは [昭和45小学校の部]
平吉毅州　気球に乗ってどこまでも [昭和49年小学校の部]
寺島尚彦　青空のすみっこ [昭和49年中学校の部]
廣瀬量平　海はなかった [昭和50年高校の部]
平吉毅州　ひとつの朝 [昭和53年高校の部]
湯山昭　きみは鳥・きみは花 [昭和55中学校の部]
小林亜星（若松正司編曲）　未知という名の船に乗り [昭和56年小学校の部]
平吉毅州　わが里程標（マイルストーン） [昭和56年高校の部]
團伊玖磨　河口 [昭和61年高校の部]
新実徳英　聞こえる [平成３年高校の部]
松下耕　信じる [平成16年中学の部]
アンジェラ・アキ（鷹羽弘晃）　手紙 [平成20年中学校の部]
ゆず北川悠人（相澤直人）　友〜旅立ちの時〜 [平成25年中学校の部]
三宅悠太　次元 [平成28年高校の部]

アンコール
冨田勲　ともしびを高くかかげて [昭和49年高校の部]

　　前日のラブリーホール「カフェ・コンチェルト」の引っ越し公演として、安田旺司さんの名物企画「究極の合唱」シリーズが誕生した宗次ホールに帰ってきました。
　　前日は河内長野公演を終えてすぐに、安田さんの運転する車でラブリーホールを出発し、一路名古屋へ。しかし、２度渋滞にはまり、大幅に遅れて宗次ホールに到着。配置と音響を確かめる程度に１曲だけ歌って、前日のリハーサルは終了。当日はゆっくり休んで本番前に１時間だけリハーサルして、本番に臨みました。
　　室内楽専用のホールだけあってこの編成にはピッタリで、歌手にとって表現しやすかったでしょう。また、前日の公演でペース配分をつかんだこともあって、演奏の精度はさらに上がりました。こちらのお客様の反応も良く、出演者一同気持ち良く演奏することができました。
　　正直に言って、この企画は大変でした。歌手たちはもっと大変だったはず。２公演を無事に終えることができてホッとしました。

究極の混声四部合唱
〜合唱の名曲をオペラ歌手４人で大合唱〜

２０１６年１１月１３日（日） 無事終了

ラブリーホール大ホール

主催　公益財団法人河内長野市文化振興財団
ケーキ協力店　La Ceriseラ・スリーズ
協力　安田音楽制作事務所

お問い合わせ　ラブリーホール０７２１−５６−６１００

ヴォーカルアンサンブルグループ「The歌屋（ザッカヤ）イ・ボチョーニ」
ソプラノ：楠永陽子
メッゾ・ソプラノ：井村園子
テノール：秋本靖仁
バリトン：安田旺司
ピアノ：源氏万記子
ＭＣ・指揮：中村貴志

青春の思い出…合唱コンクールの課題曲特集
山田耕筰　秋の歌 [昭和21年小学校の部]
大津三郎（岡本敏明補修編曲）　花のまわりで [昭和30年小学校の部]
清水脩　大いなる樫の木に [昭和41年高校の部]
野田暉行　空がこんなに青いとは [昭和45小学校の部]
平吉毅州　気球に乗ってどこまでも [昭和49年小学校の部]
寺島尚彦　青空のすみっこ [昭和49年中学校の部]
廣瀬量平　海はなかった [昭和50年高校の部]
平吉毅州　ひとつの朝 [昭和53年高校の部]
湯山昭　きみは鳥・きみは花 [昭和55中学校の部]
小林亜星（若松正司編曲）　未知という名の船に乗り [昭和56年小学校の部]
平吉毅州　わが里程標（マイルストーン） [昭和56年高校の部]
團伊玖磨　河口 [昭和61年高校の部]
新実徳英　聞こえる [平成３年高校の部]
松下耕　信じる [平成16年中学の部]
アンジェラ・アキ（鷹羽弘晃）　手紙 [平成20年中学校の部]
ゆず北川悠人（相澤直人）　友〜旅立ちの時〜 [平成25年中学校の部]
三宅悠太　次元 [平成28年高校の部]

アンコール
冨田勲　ともしびを高くかかげて [昭和49年高校の部]
團伊玖磨　河口

　　昨年11月の際にご好評を頂き、バリトン歌手の安田旺司さんの名物企画、オペラ歌手４人で混声合唱の名曲を歌う「究極の混声四部合唱」がラブリーホールの「カフェ・コンチェルト」に再び登場しました。
　　今回は小学校、中学校、高等学校の合唱を牽引しているＮＨＫ全国学校音楽コンクール（Ｎコン）の課題曲特集。戦後初めてとなる『秋の歌』から最新の『次元』まで取り上げました。その中にはお客様が青春のひとときを捧げた懐かしの曲もあったのではないでしょうか。
　　僕の青春の曲は『聞こえる』。高校時代は合唱部で、高校１年生の時に歌いました。そして、『海はなかった』。高校時代何度も指揮をしました。
　　今回Ｎコンの課題曲をアンコールも含めて18曲取り組みましたが、大変でした（笑）。課題曲１曲で出場校の全てをみるために、作曲家は合唱組曲並みの要素を５分程度の課題曲１曲に込める。特に中学の部と高校の部の課題曲は密度が濃い。そんな曲を１つの演奏会で何曲も歌うのは歌手にとって本当に大変なのです。気持ちの切り替えとペース配分に苦心したようです。ある歌手は途中で星が見えたほど頭がクラクラしたとか（笑）。
　　しかし、大きな事故を起こすことなく本編を終え、アンコールの『河口』ではこの曲を歌ったことのあるお客様にステージにお上がり頂き、大いに盛り上がって終演を迎えました。お客様には最後の最後まで盛り上げて頂き、感謝しています。
　　われわれは大変な本番を終えた余韻に浸ることなく、次の公演地に向かうのでした。

終演後の記念写真。右から秋山さん、安田さん、井村さん、楠永さん、源氏さん、そして僕。

交藝の郷 presents

２０１６年１１月１２日（土） 無事終了

旧余呉小学校

主催
交藝の郷余呉協議会、長浜市

後援
余呉地域づくり協議会
長浜市文化芸術協会余呉支部

協力
一般財団法人湖北水源の郷づくり
長浜市地域おこし協力隊

お問い合わせ
交藝の郷余呉協議会
TEL：０７４９−８２−５９００
Ｅメール：hokubu-chiiki@city.nagahama.lg.jp

心に響く日本の抒情を歌う…
CoCoRoni ココロニ
第１６回〜オルガンと歌う懐かしいうた〜

２０１６年１１月９日（水） 無事終了

宗次ホール

主催　宗次ホール、テレビ愛知

ＣｏＣｏＲｏｎｉココロニ
ソプラノ：豊田かおり、伊藤舞子
メッゾ・ソプラノ：加藤愛、上木愛李
テノール：橋本慧、片山博貴
ピアノ：池原陽子
監修・編曲：中村貴志（なかむらたかし）

リード・オルガン：加藤千加子

前半（ピアノ伴奏）
中田喜直　ちいさい秋みつけた
渡辺茂　たき火
草川信　夕焼小焼
弘田龍太郎　叱られて
中山晋平　証城寺の狸囃子
草川信　ゆりかごの歌
山田耕筰　ペチカ
中田喜直　雪の降る街を
窪田聰　かあさんの歌
山田耕筰　赤とんぼ

後半（リード･オルガン伴奏）
岡野貞一　故郷
岡野貞一　朧月夜
井上武士　ウミ
海沼実　里の秋
岡野貞一　紅葉
本居長世　七つの子
文部省唱歌　雪
文部省唱歌　冬景色
文部省唱歌　仰げば尊し

アンコール（リード･オルガン伴奏）
文部省唱歌　蛍の光


　　３年前に結成され、2014年１月に第１回公演を本拠の宗次ホールで開催したコーラスグループCoCoRoniココロニは、その時からリード･オルガンの伴奏で懐かしの唱歌や童謡を歌うことを目標にしてしました。今回、オルガニストの加藤千加子さんをお迎えし、加藤さんが所有するリードオルガンを宗次ホールに運び入れて、その願いをかなえることができました。また、お客様に懐かしの音をお届けすることができたのではないでしょうか。結成当初から携わっている者として感無量で本番に立ち会いました。これまで応援して下さった皆様に心から御礼申し上げます。
　　CoCoRoniココロニが活動を始めて３年が経ちました。その間に試行錯誤があり、紆余曲折がありましたが、16回の本公演を重ね、また外部公演も多数経験させて頂き、最近は音楽面で大きな手応えを感じています。しかし、まだまだCoCoROniココロニはいける。もっともっと活動の幅を広げることができるはず。念願を達成し、次に向けて歩み出す時です。今後ともCoCoRoniココロニの活動にご注目下さい！　ご期待下さい！

　　怒涛の１１月が始まりました。一昨日の「愛知学院大学管弦楽団第63回定期演奏会」と昨日の「愛西市文化祭特別音楽会」はどちらも大いに盛り上がり、感動のうちに終えることができました。これらの記事は後日更新致します。

　　昨夜は12月11日本番の「瑞浪市民交響楽団＆ＭＪＣ瑞浪児童合唱団クリスマスファミリーコンサート」のオーケストラ練習。大きなコンサートが続いた後だったので、僕は放心状態。そうしたら、瑞浪駅を乗り過ごしてしまった…。起きてたんですよ。しかし、ボーッとしてしまって、気付いたら瑞浪駅の案内板が見えたんですが、体が全然反応しませんでした。次の釜戸駅で折り返して、15分遅れで練習開始。
　　昨夜は全曲練習することができました。まだまだ詰めていかなければいけませんが、全体像をつかむことができました。
　　前半はオーケストラの魅力をお届けする管弦楽の名曲集、後半はＭＪＣ瑞浪児童合唱団とのコラボレーションでクリスマスの名歌を芝居仕立てでお送りします。お楽しみに！

　　明後日は「CoCoRoniココロニ第16回公演」の本番。今回はオルガニストの加藤千加子さんをお迎えして、CoCoRoniココロニの念願だったリード・オルガンとの共演です。今日は加藤さんが所有されているリード・オルガンを搬入して、最終練習を行いました。

　　今でも小学校の各教室にオルガンはあるんでしょうか？　あっても、電子オルガンかキーボードでしょうね。僕の頃はまだリード・オルガンがありました。懐かしい音色に包まれて、CoCoRoniココロニの歌声が広がりました。本当に貴重な機会です。是非ご来場下さい！


　　怒涛の１１月の最初の大波を乗り越えることができました。長女が風邪を引いて移されないかヒヤヒヤしましたが、移されることなく体調は良好。一時放心状態にはなりましたが、身体的な疲れはほとんどなし。しかし、今週末には次の大波が押し寄せてきます。気を張って、乗り越えます！

愛西市文化祭特別音楽会
Sing a Song for 友You and 愛I

２０１６年１１月６日（日） 無事終了

愛西市文化会館ホール

主催
文化庁
愛知県
第31回国民文化祭愛知県実行委員会
愛西市
愛西市文化協会
愛西市教育委員会

協力
尾張津島天王祭「市江車」保存会

お問い合わせ
愛西市文化協会事務局（愛西市教育委員会生涯学習課内）
０５６７−５５−７１３７

第１部　〜愛を奏でる〜
G.ヴェルディ　歌劇「椿姫」より、乾杯の歌
G.ビゼー　歌劇「カルメン」より、ハバネラ
F.リスト　愛の夢 [ピアノ独奏]
F.ショパン　子犬のワルツ [ピアノ独奏]
山田耕筰　赤とんぼ
岡野貞一　紅葉
久石譲　ＮＨＫドラマ「坂の上の雲」主題歌『Stand Alone』
　　メッゾ・ソプラノ：三輪陽子
　　ピアノ：榊原祐子

第２部　〜愛西から世界へ、友愛の調べ〜
文部省唱歌　虫の声
文部省唱歌　村祭
　　指揮：榊原佳子
　　ピアノ：坂本光
　　児童合唱：
　　おたまじゃくし少年少女合唱団
　　あいさい土曜キラリ☆学習「わくわく音楽隊」

中西圭三（なかむらたかし編曲）　愛西音頭
　　指揮：中村貴志
　　ソプラノ：飯田賀菜、山田ひとみ
　　ピアノ：冨田美世、小粥奈美
　　合唱：コーラス「蓮」、さやコーラス、コーラスさおり

L.v.ベートーヴェン（なかむらたかし編曲）
交響曲第９番「合唱付」（愛西市特別版）
第１楽章〜第３楽章 [ピアノ連弾]
　　ピアノ：冨田美世、小粥奈美
第４楽章 [アルト独奏、児童合唱、女声合唱、ハンドベル、ピアノ連弾]
　　指揮：中村貴志
　　メッゾ・ソプラノ：三輪陽子
　　児童合唱：あいさい土曜キラリ☆学習「わくわく音楽隊」
　　児童合唱・ハンドベル：おたまじゃくし少年少女合唱団
　　ピアノ連弾：榊原祐子、大森寛子

アンコール
岡野貞一・中西圭三（なかむらたかし編曲）　わが故郷

　　「第31回国民文化祭・あいち2016」の一環として開催される愛西市文化祭の中で特別音楽祭が開催される運びとなりました。この特別音楽会は愛西市に縁のある音楽家や音楽団体が初めて一堂に会する機会ということで、僕の尊敬する音楽家の一人であり、愛西市在住で全国的に活躍しているメッゾ・ソプラノの三輪陽子さんから、それに相応しい編曲とその指揮のご依頼を受けました。
　　今回編曲したのは、愛西市が平成19年に中西圭三さんに作曲を依頼して制作した『愛西音頭』と、L.v.ベートーベンの交響曲第９番。『愛西音頭』のほうはソプラノの二重唱と女声合唱とピアノ連弾という編成。こちらはすんなり編曲が進みました。苦労したのは『第九』。第１楽章から第３楽章までをダイジェスト（約10分）にしてピアノ連弾に、第４楽章もダイジェストでメッゾ・ソプラノ独唱・ハンドベル・児童合唱・女声合唱・ピアノ連弾にという要望でした。本当に難しかった！　『第九』のスコアを穴が開くほど読み込み、どのようにつなげてダイジェストにするか、第４楽章は出演者総出でどのように盛り上げていくかに悩みました。それゆえ、作業が進まず、結局締め切りに間に合わなくて、関係者の方々にはご迷惑をおかけ致しました。しかし、出演者全員が一丸となり、一所懸命取り組んで下さったお陰で、良い練習を重ねて本番を迎えることができました。
　　今回の音楽会は愛西市文化祭としては初めての試みで、当初はどれだけ市民の反応があるかわかりませんでしたが、整理券を配布して数日で予定枚数を終了し、当日はたくさんのお客様にご来場頂きました。それに応えるごとく、第１部の三輪陽子さんの声と榊原祐子のピアノが冴え渡りました。この音楽会の開催の立役者はこのお二人。この本番にかける強い意気込みが感じられました。
　　後半は児童合唱の元気な唱歌で始まり、大人の生き生きとした合唱による『愛西音頭』が続き、『第九』で締めくくられました。『第九』の第４楽章の合唱は子供から大人まで、３世代に渡る歌声が一体となり、『歓喜の歌』が高らかに会場に響き渡りました。そんな歌声に包まれ、感動しながら指揮できて、本当に幸せでした。
　　生まれ育ったこの地で地元の音楽の力を結集した音楽会を夢み、それを実現された三輪さんの感動は誰よりも大きかったことでしょう。『第九』の第４楽章が終わると、彼女の目から涙が流れました。三輪さんとのお付き合いは大学時代からですので、もう20年以上になります。この機会にご一緒させて頂けたことを本当にうれしく思います。
　　この特別演奏会は三輪陽子さんと榊原祐子さん、お二人の情熱があったからこそ実現しました。そして、先生方のご尽力と合唱団員の方々のご努力、子供たちの頑張り、スタッフの方々のご支援、ご来場下さったお客様のご声援があったからこそ成功しました。全員が一つになった本当に素晴らしい本番で、僕は忘れないでしょう。これを契機として、今後もこういった形で愛西市の音楽を盛り上げて頂きたいと切に願っています。その時は是非またご一緒しましょう！

前列左から榊原祐子さん、榊原佳子さん（３年ぶりにご一緒できてうれしかった！）、大森寛子さん、三輪陽子さん。
後列は左から長谷川岸子さん（おたまじゃくし少年少女合唱団指導者）、坂本光さん、山田ひとみさん、冨田美世さん、小粥奈美さん、僕。

２０１６年１１月５日（土） 無事終了

三井住友海上しらかわホール

お問い合わせ　agu_orchestra60@yahoo.co.jp

主催
愛知学院大学管弦楽団

後援
愛知県教育委員会
名古屋市
毎日新聞社
＠ＦＭ（ＦＭ ＡＩＣＨＩ）

指揮：中村貴志
ピアノ：林めぐみ
管弦楽：愛知学院大学管弦楽団

A.ドヴォルザーク　序曲「謝肉祭」 作品92
E.グリーグ　ピアノ協奏曲 作品16
A.ドヴォルザーク　交響曲第８番 作品88

アンコール
E.エルガー　『エニグマ変奏曲』作品36より、第９変奏「ニムロッド」

　　E.グリーグの『ピアノ協奏曲』で独奏を務めた林めぐみさんは、僕が非常勤講師を金城学院大学文学部音楽芸術学科の教え子。その縁で愛知学院大学管弦楽団の定期演奏会を指揮させて頂きました。

　　６月に初めて練習に伺った時は本番はまだまだ先と思っていましたが、８月の合宿を経て、９月に入って本番が近づくにつれ、愛学オケとの練習が名残惜しくなりました。一方で、演奏の水準が上がっていくにつれ、年に１回しかない大切な本番で愛学オケの最高の演奏を披露したいという欲求も高まり、僕の中で緊張感も高まりました。僕にしては珍しく、本番１週間前から緊張し、前日は眠れないほどでした（笑）。

　　そうして迎えた本番。愛学オケは１曲目のA.ドヴォルザークの序曲『謝肉祭』から弾けました。弾け過ぎて、崩壊寸前の箇所もありました（笑）。まぁ、受難節に入る前のどんちゃん騒ぎを描いた作品だから、これでも良いか。中間部分の穏やかな部分では音を丁寧に紡いで、上手く雰囲気を作ってくれました。その中でコンサートミストレス（大学４年生）の独奏ヴァイオリンの美しさが際立ちました。
　　前半のメインはピアノ協奏曲の名曲、E.グリーグ作曲の『ピアノ協奏曲』。愛学オケの団員で、金城学院大学で音楽を学んでいる林めぐみさんがピアノ独奏を務めました。個人レッスンにも何度か立ち会わせてもらいましたが、練習の度に、レッスンの度に表現の幅が広がり、また曲に対する思いも強くなり、彼女が変化していく様を傍らで目の当たりにし、僕自身大きな刺激を受けました。本番での集中力はすごいもので、オーケストラをグイグイと引っ張り、時には高らかに、時には悲しげに、時には激しく、時には優しく、ピアノから色とりどりの音を紡ぎ出しました。練習中からヒヤヒヤした箇所はありましたが、コンサートミストレスの素晴らしいリードもあり、良い流れで第３楽章の終結部に至った時は大きな感動が押し寄せてきました。
　　メインはドヴォルザークの交響曲第８番。ドヴォルザークの作品の中では交響曲第９番『新世界より』が有名ですが、この第８番も名曲で、美しい旋律がちりばめられ、彼の魅力が存分に味わえる作品。僕の大好きな交響曲の一つです。第８番ではそれぞれの楽器がソロやアンサンブルで目立ちますが、みんなのこれまでの努力が花開いた演奏で、第４楽章に向かって白熱していき、大いに盛り上がって、曲を閉じました。客席も沸いて一安心。やりきった現役生たちの目には涙が浮かんでいました。これぞ青春の熱演！
　　ドヴォルザークはイギリスでも名声を確立し、交響曲第８番の楽譜はイギリスのノヴェロ社から出版されました。ノヴェロ社にはアウグスト・イェーガーというドイツ人の編集者がいましたが、エルガーと親交を結びました。エルガーの『ニムロッド』は彼のことを描いた曲。アンコールには穏やかでありながら、じんわりと盛り上がる曲にしたいと考えていましたが、こういったつながりもあって、アンコールを『ニムロッド』にした次第。良い選択でしたし、心身に染み入るような演奏で、本プロとは違う愛学オケの味わいをお届けできたのではないでしょうか。

　　アンコールも含めて素晴らしいプログラムの演奏会の指揮できて幸せです。また、オーケストラに情熱を注ぎ、ひたむきに音楽と自分に向き合って、定期演奏会という大きな行事を成し遂げた現役生たちの姿と、団員が減少して一時は存続の危機に陥った愛学オケを暖かく見守り支え、演奏面でも助けて下さったＯＢ・ＯＧの皆様の愛情に心打たれました。ＯＢ・ＯＧが最初の練習の段階からたくさん参加して下さり、音楽作りがどれだけ助かったことか。愛学オケの先輩と後輩の関係、素敵ですね。素晴らしい機会を与えて下さった方々に心から御礼申し上げます。
　　今年は愛学オケに新入生がたくさん入りました。これからも増えるとのこと。復活の兆しが見えています。愛学オケのこれからの発展を心から祈ります。

　　今日は昼過ぎまで大阪府富田林市のかがり音楽アカデミーで仕事して、夜は滋賀県長浜市でオペラ『道化師』の稽古を本番会場で行いました。近畿地方ですが、もう少しで福井県という位置。最寄り駅の余呉駅を降りたら、大阪とは空気が全然違いました。身に染みるような冷たさ（西日本で最も雪が降るそうです）。しかし、空気が澄んで、しかも電気が少なく、星がたくさん見えて、夜空がすごく美しい！
　　会場となる旧余呉小学校は昭和２年に建てられ、廃校になった後に、現在は芸術を通じての交流の場となっています。昔ながらの講堂が大衆演劇の旅一座の物語にピッタリ。
　　今日はほとんどの出演者が集まり、また照明も入って、本番を想定した稽古ができて良かった。本番まで残り少ないですが、詰めていって、ここでしかできない『道化師』を作り上げます。