最近はこのブログで話題にしていない河内長野ラブリーホール合唱団。僕のスケジュールの都合で昨年11月から1月まで休ませて頂きましたが、
本番を1ヶ月前に控えたこの土日に3ヶ月ぶりに復帰しました。演奏会に向けて音楽を深めていく大切な時期に指導できなかったのは残念ですが、この3ヶ月でどこまで進化したか楽しみでもありました。
今回の演奏会では大曲中の大曲、J.S.バッハの『マタイ受難曲』を取り上げます。その第1曲と第29曲にはSoprano in ripienoが登場します。日本語に訳すと、「増員されたソプラノ」でしょうか。慣習として児童合唱が歌います。今回は
清教学園中・高等学校合唱部と堺市少年少女合唱団・堺リーブズハーモニーが担当してくれます。
6日(土)に清教学園に伺って、その中・高等学校合唱部を指導させて頂きました。清教学園は河内長野に本拠を置く中高一貫教育のキリスト教系の私立学校で、大阪府内でも有数の進学校です。合唱部はコンクールの上位に食い込むほどの実力があります。発声練習を拝見して驚きました。すごい声を出すなぁと。『マタイ受難曲』はまだ音楽が身についてようでまだまだでしたが、楽しみ!
翌日は
ラブリーホールで午前中にまず堺市少年少女合唱団・堺リーブズハーモニーの2回目の練習を行いました。特に第1曲が声に伸びがあって、良くなっていました。そして、午後の最初に清教学園と堺市少年少女が合同で本番指揮者の寺岡清高さんの指導に臨みました。寺岡さんらしい優しく、暖かな指導。しかし、ドイツ語の発音には細かい。歌はやはり言葉なのです。逆に言うと、言葉がきちんとできていなければ、歌にならない。児童合唱は言葉に肉薄しないといけません。でも、声はなかなか良い。
一方、本体の河内長野ラブリーホール合唱団のほうは6日(土)の夜と7日(日)の午後に寺岡さんの指導の下練習を行いました。僕は合唱指揮者としての立ち会い。僕の予想以上に…できて…いませんでした…(苦笑)。多分皆さん一所懸命に練習されてきているんだと思います。それは伝わってくる。
問題は4つに集約されると考えます。その一つはパフォーマンスが自己で完結していること。つまり合唱の基本である声を合わせて歌うということができていない。おそらくまだ余裕がないんでしょうね。でも、それだけ練習されてきたのだから、皆で練習する時は自分を信じて合唱していくことに意識を向けてほしい。
もうひとつは思考していないこと。皆さん、一所懸命歌っているのですが、ただそれだけで、何に一所懸命にならないかを考えていないように感じます。それは3つ目の問題につながってくるのですが、注意力の欠如。それぞれの曲、それぞれに箇所で一所懸命にならないといけない事柄が違ってきます。歌いつつその点に注意を払っていってほしい。
最後は集中力の持続。皆さん、注意するとできるんです。しかし、しばらくすると忘れてしまうんです。本当に忘れる能力が高い(笑)。寺岡さんは本当に根気よく指導されていますが、彼が毎曲皆さんに注意していることはほとんど同じことですよ。集中力の持続させて、注意を最後まで忘れないこと!
13日は僕が指導させて頂きます。これらの問題を少しでも解決し、キリストの最期の物語を劇的に繰り広げられるように頑張ります! 南海なんば駅(おそらく南海高野線沿線)で宣伝されていますから、恥ずかしい演奏会にはできませんよ!
