9月15日に「三代澤康司のドッキリ!ハッキリ!クラシックです 大人のための第九入門」が開催されます。先々月、ABCラジオの看板番組であり、三代澤康司さんの冠番組「ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です」を通じてこの合唱団員が募集され、定員50名のところ、450名以上の応募がありました。公演回数を増やして、全員を当選させたかったのですが、そういうわけにもいかず、泣く泣く抽選させて頂きました。当選された方は65名。今日からその方々の合唱練習が始まりました。待ちに待ったこの日。どのような方々がお集まりになるのか楽しみにして、練習会場に向かいました。
主催はザ・シンフォニーホールを経営する朝日放送。ザ・シンフォニーホールは日本におけるクラシック専用ホールの第一号であり、数々の一流演奏家が名演奏を繰り広げた、いわば日本のクラシック音楽の殿堂です。そのようなホールの主催事業で合唱指揮をさせて頂くのは大きな喜び。しかも、本番指揮者が敬愛する寺岡清高さん、管弦楽が事あるごとにお世話になっている大阪交響楽団とあらば、喜びはひとしお。いやがおうでも胸が踊ります。
練習会場に着いて、当選された方々が応募された際に寄せられたメッセージを読ませて頂きました。皆さんの熱い思いがびしびし伝わってきました。
さぁ、いよいよ練習開始。下は18歳から上は75歳まで、老若男女、上手く各世代の方々で構成されました。『第九』の最も大事な精神"Alle Menschen werden Brueder(すべての人々が同朋となる)"を歌い上げるのにぴったり。それに、この企画の主要人物である三代澤さんをはじめ、「ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です」のファミリーの方々や某女子アナウンサー(声楽を習われていたそうで、すごくきれいなお声でした)も参加されます。後に関西二期会合唱団が合流して、ドキハキ特別合唱団が結成されます。
この合唱団の中には『第九』はおろか、合唱を初めてされる方もいらっしゃいます。パート分けをして、一の一から練習を開始。『第九』の経験者もいらっしゃいますが、すべての団員が初心にかえり、足並みを揃え、かつ経験者が初心者を引っ張っていくという理想的な合唱団ができたら良いなぁ。
初心者の方々はおっかなびっくりという感じ。でも、熱い思いを抱き、しっかりした志を持って参加された方ばかりなので、エネルギーのある音がしてました。
練習はまだまだ始まったばかり。初心者の方々は諦めずについてきてほしい。苦労を乗り越えたところに真の喜びがあります。また、苦労したからこそ楽しみも倍増します。9月15日に『歓喜の歌』を高らかに歌い上げましょう!
先日、ザ・シンフォニーホールが売却されることが発表されました。日本のクラシック音楽を牽引して今年開館30周年を迎え、僕が主催事業に関わることができただけに残念です。これも時代の流れでしょうか?
しかし、これによってクラシック音楽が衰退するわけではありません。時代は流れ、移り変わっていきますが、それによって衰退し、消えてしまうものなら、消えてしまえばいいのです。クラシック音楽はそんなものではありません。クラシック音楽を愛し、真剣に向き合う人がいれば、大丈夫。僕もその一人ですし、僕自身の活動を通じてそういう人を一人でも増やそうと努力しています。
この「ドキハキ第九」もそのひとつ。初めてクラシック音楽に接するという方もいらっしゃいます。そういうがクラシック音楽を愛好し、関わりを持ち続けるようにするのが僕の最大の使命です。