「人間風車」の異名で、日本でも大活躍したプロレスラーのビリー・ロビンソン氏が亡くなられたそうです。
享年75歳。
ロビンソン氏はランカシャー・スタイルと呼ばれるサブミッション・レスリングのマスターとしても知られていました。

少し前に、ロビンソン氏による技術DVD「THE DOUBLE WRIST LOCK」を購入していました。
今や「技の宝庫」とも言うべきブラジリアン柔術とは違ったカルチャーに拠った技術群は、クラシカルなはずが寧ろ逆に新鮮味がありました。
ここで「ダブル・リストロック」とされている腕への関節技は、プロレスリングでは主に「チキンウイング・アームロック」、パキスタンのレスリングでは「イノキ」と呼ばれたりもしているようです。
そして周知の通り柔道では「腕がらみ」、ブラジリアン柔術では「キムラ」なわけです。
東西で古くから使われている技術ですが、私見ながらどちらがルーツと言うわけではないと思います。
もちろん技術の伝播を辿るのも一種のロマンですが、人間として複数個所で同じ発想が生まれることも、また然るべき。

そして改めてこちらに収録されている、ブラジリアン柔術的発想を経由しない技術を「ブラジリアン柔術に活かす」ために紐解いてみたいと思うところです。
ビリー・ロビンソン氏の冥福をお祈りいたします。

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