雨は一向に止まず、STEPHEN MALKMUSが終わってから菊地さんまでの1時間程、雨の中どうしたものかと悩む。
万全だと思っていた雨対策には欠陥があり、すでにBEN FOLDSが終わったあたりから合羽の中は水浸しで非常に寒い。ライブを観ていれば寒さは忘れるが、体力の消耗が激しい。
結局休憩の方を取って、雨の中寒さを紛らわす為にカレーを食ったりして待つ事に。
そんなこんなで、何とか1時間やり過ごし、ORANGE COATへ行くとちょうど始まっていた。
オーダーメイドのスーツで身を固めたジャズメン(ドラム、ピアノ、ベース、サックス、トランペット)が5人、バンド名にDUBと付いているとおり、後ろにリアルタイムで音響の卓をいじる人が一人。計6人でSEXTET。
会場に着くなり、超絶クール過ぎてまずは笑った。かっこよすぎる!
菊地さんのサックスをライブで聴くのはかなり久しぶりだったが、やっぱりこの人の音は過剰にかっこいい。
それは曲にも言える事で、往年のクールジャズとフリージャズの良いとこ取りして、さらにそれをドーピングしたみたいな、俺のようなド素人が観ても、とにかくどの曲も過剰なまでにかっこよかった。
複雑なメインテーマ、一曲中でどんどん変わるリズムアレンジ、ソロの入る(ソロが終わって去る)タイミング、生の楽器だけでも充分なのに更に過激な音色のミックス、どれを取っても完璧にかっこいい。
何回かっこいいと書いたか分からないが、ライブ中も事あるごとにぶつぶつ言っていた気がする。
途中、すぐ隣の会場からLEE PERRYの音が聞こえて来たが、最後まで残って観ることにした。
ライブが終わった頃には雨が上がっていた。

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