凱旋曲を流しながら
帰路につく
この24時間は俺の時間だった
俺が時を動かし
俺のために時が流れ
俺が主役だ
いつだって誰かの幸せを考えながら
謙虚でまじめに生きてるつもりだ
偶には自分に酔いしれたって良いだろ?
24時間耐久ナマズ
って単語を俺のことを昔から知ってる人は聞いたことがあるはずだ
己の釣りと向き合う為に
ナマズを釣る
誰もが信じない
だが,誰かのためにやるでもなく
自分の為に
今年も雨の季節が近づき
ナマズは子孫を残そうと浅瀬へ帰ってくる
今回の24時間耐久ナマズの始まりの合図は
ビワコオオナマズと共に
さぁー小さなチャレンジの始まりだ!
ナマズ属4種
え?4種?
そう4種なんだ
俺が何を考えてるかなんて
そう容易く理解できないはず
東海地方の谷川に生息するナマズ
こいつが4種目となるかもしれない
新種のナマズだ
ネット上ではタニガワナマズと呼ばれ
採集者は明確に見分けているようだが
我々の目にはマナマズと同じにしか見えなかった
このナマズとマナマズの違いについてはホントに苦戦し
素人なりにここが違う!って箇所をずっと探してた
詳しくは,モンプロに記事を書いたので掲載されたら読んで欲しい
(掲載されました!)
http://www.monstersproshop.com/tanigawanamazu/
つまり,外見をパッと見て分からなくっても
中身を知ることができるような関係になれれば
ワレテルーーー!!ってなるんだ!
2年ぶりに大きなビワコオオナマズをこの手に抱いた
どんなに大好きな人であっても,親しい人でも,
久しぶりだったりするとどこかギクシャクしてしまうよな?
オオナマズにも例外なく人見知りしながら
それでも、やっぱ会えると嬉しいもので
安堵と癒しをいただいた
さぁー24時間のカウントダウンをはじめよう
準備は2日間したさ
色んな場所を巡り
状況は把握してあるんだ
気まぐれなのはいつだってオオナマズ
だから,オオナマズがスタートな訳
まずは,マナマズが餌を食べに集まる水辺に向かて走る
腹を空かせたマナマズはすぐにルアーを襲って
時計と共に写真を
続いて,ペットボトル達のもとへ
ギルやフナに惑わされ
ちょいと諦めムード
でも,まだ時間はあって
1ミリでも可能性があるならと
ペットボトルを立ち上げてすぐに
イワトコナマズがパタンとペットボトルを倒してくれた
すかさず時計と共に写真を頂き
一度帰路へ
そう次の日は仕事だ
仕事を終え
アクセル踏み込んで
高速を東へひたすらに
東海地方を流れる
とある谷川へ
何故か初めて会った時から人見知りせずに
凄く一方的に気に入った人がいる
そんな場所にミミズをつけて竿を仕掛け待つこと1時間
時間が無くなり焦る俺は,その場所を信じられず川を下った
網を片手にヘッドライトを頼りに
川の中へ
残り10分...
目の前に本気で捕まえたい人が現れた
どうしても,この手に抱きたかった
迷惑承知で脅かし
追いかけ
浅瀬に追い詰める
時を止めたいなんて少しも思わなかった
そこにある大切な時間を
一生にほんのひと時でも
2人きりでいられて充分満足だ
触れることができそうな距離だった
すぐ隣にいた
満天な星空と清らかな水の音
残り9分...
物事そんなうまくいかない
その人は華麗かつ大胆に
真っ向から俺に向かってきてくれた
そして,網のすぐ横を抜けて
深みへ帰っていった
しばし,放心状態
時は動いて24時間終了のアラームが鳴る
仕掛けた竿に戻ったのは30分過ぎてからのこと
信用せずに置いて行った俺を許してくれ
何故かって?
その竿に新種かもしれないナマズが掛かってたんだ
24時間30分
の出来事のお話し
要するに
一番難しいオオナマズを釣るのに3日間かかり
マナマズは一投で仕留め
イワトコはペットボトル数打ち作戦が功を奏し
新しいナマズは少し苦戦しながらもなんとか釣れた
って話し
自己中心的で自分のためにやるのが
24時間耐久ナマズ
皆さんもナマズに限らず
何かに好きなことがあるなら
嫌いか好きかの狭間まで没頭する時間を作ってみたら良いと思う
ホンマにそれが好きなのか疑問に思ったらね
俺はやっぱりナマズが大好きだよ!
fin

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