2010/12/4

鍛冶屋と言う職人  いい話
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この映像、実は些細な、問合せが始まりでした。
とある一軒の得意先様から、写真に写る右側のサンプルを預かりました。
サンプルは古びたハンガーの様な素材を改良し、作り上げていました。
用途はロープの先に取り付け、バケツ等の引揚げ・降ろしに使う『玉賭け』
でした。 お客様の願いは先ずは見積りからでした。

私は見本を手にし、鍛冶屋へ事情を説明し預けることにしました。

そして、数日後、彼(鍛冶屋)は左の製品を持参してきました。
彼曰く、「見積りを作るために先ずは1個作ってみたよ。」
「でね、これ大量生産じゃ無いし、型を作る訳にも行かないし、
結局、全部手仕事で1日費やしてしまったよ。」

「材料費なんかよりも手間が掛かり過ぎるから、悪いけど見積もりは
勘弁して欲しいんだ。」 「買ってくれる人に気の毒で言えないよ。」
それを聞いた私は思わず笑ってしまいました。
「ありがとう。」「凄い見本じゃないか。」「好きに値段言ってよ。」
「その見本、お客が買わなくたって必ず貰うから。」
「そして、次は作れない(商売として予算が合わないから)と、
伝えておくから。」 そんな事情を小売店に伝えると、その店主もまた、
笑って「さすが鍛冶屋ですね。」と、私の言葉を全て理解してくれました。

コンピューターが普及し、社会の全てがシステム化した現代社会で
こんなやりとり、そして、ただ「物作り」に力を注ぐ鍛冶屋は本当に
愛すべき存在だと、改めて実感した小さなエピソードでした。


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タグ: 鍛冶屋 職人


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