The Lost Number 6

太陽の光が眩しい７月
昼間、気温が３５度を超す日も出てきた
それにしても最近、特に暑い

太陽の黒点が減っているとニュースで言っていた
光の氾濫

光はこの世界に朝と昼をもたらした
光は人の心の『希望の象徴』であった
光を信じ、光の差す方へ人は歩く


一方で光は全てを奪い去る
人々の肌を蝕むのも光
一瞬にして都市を焼き尽くすのも光
光の力は時として、人の希望を根こそぎ奪い去る




闇は人を不安に駆り立てる
闇は人の心に影を落とす
闇に落ち、闇に葬る


一方で闇は人に安らぎの夜を与える
明日への生きる力を与えるのは闇の力だ



光あるところに闇あり
闇が世界蝕むとき、光の使者が舞い降りる


では、光が溢れた時は、何が舞い降りるのか




その答えはまもなく分かる











地球
第１衛星『月』
その裏側にある『闇の牢獄』
その存在を知る者もほとんど無く、また面会人も来ないこの場所に
招かれざる客がやって来た
・・・・・・・・ォーーーーーン
コントロールを失った人工衛星が月面に衝突した
機体は粉々に砕け散り、牢獄もその形を失った
カアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ
牢獄の中から光があふれ出した
永遠に太陽の光の差し込まない月の裏側に、初めて光が差し込まれる

さらに、溢れる光が一つの形を作り出す
表れしは光の・・・巨人！



「我目覚めたり・・・
６０年前は『連中ども』に阻止されたが、もはや年老いて生きてはいまい・・・
今度こそ、誰にも邪魔されずに、我の手に全てのパラレルワールドを収める時」
シュィィィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイン
その言葉を残し、光の巨人は青き星地球へと注がれていった






６０年の歳月を超え、光の氾濫の『開幕ベル』が鳴る！！