三条陸版フレッシュプリキュア その11〜〜脱出〜です
今回は完全にオリジナルストーリーとなります
このシリーズ、ラブやんよりも美希たんがカッコよく書かれているような気がしますが、気のせいです(笑)
ブッキーが原作同様空気過ぎるのも気のせいです(笑)
「エスポワールシャワー・アイスブランド!」
ザシュッ!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・
ベリー渾身の必殺技も牢獄の壁には通用しなかった
「ベリーソードもダメか・・・」
肩を落とすパイン
「そんな事ないよ!見て!」
ピーチが指差す
ベリーソードの一閃は壁に傷口を付けている
しかもその復元は遅い
「放出系の技は一切効かないけど、剣戟系なら傷は付けられる!問題はその強さよ!」
「強さ・・・」
ベリーはポツリと呟き、ベリーソードを見つめた
「けどラブちゃん、強さといっても私達にそんな力があるのかしら?この牢獄を貫いたのはせつなちゃんだけなんだし・・・
あれほどの破壊力を持った技を誰が使えるというの?」
せつなは一度、この空中戦間の地下牢に囚われた
脱出の手助けをしたウエスターは彼女の目の前で処刑された
せつなの右腕に闇の力が戻り、光と闇の超必殺技マーブルスクリュウが完成、その強大なエネルギーで牢獄の壁を突き破ったのだ
美希はうろたえながら言う
「そうよ・・・ブッキーの言うとおり・・・あたしにはせつなのマネは出来ないわ・・・」
完璧を自負していた彼女だが、せつなという一見完璧な少女が現れてから、何もかもに自信を失いそうになっていた
「美希たん・・・美希たんは美希たん!せつなはせつなだって!」
「ラブ・・・でも・・・!」
「美希たんに教えてあげる。せつなの凄さの秘密をね。」
「せつなの秘密?」
桃園家で対抗料理合戦が繰り広げられた時のこと
第1回という事もあり、せつなは審査員として参加していた
彼女の目前でおのおの得意料理を作っていく
父は肉じゃが
母はコロッケ
そしてラブはハンバーグ
結果はせつなの「どれも美味しくて順位なんてつけられないわ」で引き分けに
次の日、一人キッチンに立つせつながいた
そして、せつなはレシピを見ることなくラブと同じ味のハンバーグを作ったのだ
「せつなすっごーい!どこかで料理習ってたの?」
「ううん。昨日ラブが作っていたのを見ていたから出来たのよ!」
「見てた・・・それだけ?」
「うん」
その次の日、せつなはこれまた一人でレシピも見ずに肉じゃがを作ってのけた
ラブは語る
せつなの凄い所は何でも見逃さないとする観察力と類まれなる集中力だと
同時に美希に足りないもの
「集中力・・・わかったわ!」
美希はもう一度、ベリーソードに力を込める
バババババババババ!!
青いオーラが刀身全体からほとばしる
そこから、視線と意識をソードの先端と片面にのみ集中させる
頭の中で一本の剣をイメージする
すると、どうだ
暴発的ともとれる程、ほとばしっていたオーラが刀身に薄く漂うように変わった
美希は呼吸を整え、イメージの具現化に意識を集中させると、ベリーソードのオーラは今までに無く美しい曲線を描いた
まるで凛として美しい大人の女性のような・・・
ドオンッ!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
揺れが激しくなってきた。いよいよ墜落の時が迫ってきた。
その中で、ベリーの表情は全く変わらない
「ラブ・・・キュアエンジェルに。」
「うん!」
キュアピーチは再びキュアエンジェルにフォルムチェンジ
天使の翼を広げる
それを確認してから、ベリーがソードを高く掲げた
イメージしてきた剣は・・・伝説の聖剣!
「今こそ!エスポワールシャワー・エクスカリバーーーーーーーッ!!!!」
一気にソードを振り下ろした
青い光の筋が地下牢の壁に描かれた
「・・・・・・」
一瞬の静寂の後
ズッパアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!
地下牢の壁が真っ二つに切り裂かれた
「今だッ!!」
ピーチはベリー、パイン、タルトと抱え外へ飛び立った
ドザザザッ!
次の瞬間、4人は地面に滑り込んでいた
ズウウウウウウウン
耳の後ろから大きな落下音が飛び込んできた
振り返ると、空中戦間デウスエクスマキーネがゆっくりと炎上をはじめていた
消えたブリッジ部分以外は

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