「フレッシュプリキュア最終決戦 その12〜天空〜」
フレッシュプリキュア!最終決戦〜閃光の章
三条陸版フレッシュプリキュア その12〜天空〜です
長らく続いているこのシリーズですが、いよいよ残り5話となりました
一番書きたいシーンまであと少し・・・頑張ります
『ダイの大冒険』は超名作です!
どのキャラも閃光のように輝いています
まずは古本屋さんで立ち読みしてみてください!
きっと感動して、文庫版が欲しくなりますよ(笑)
炎上する空中戦艦デウスエクスマキーネ
ラビリンス地上掃討作戦の象徴が墜ちたのだ
ただし、ブリッジ部分は未だ・・・
「おーい!ラブーッ!!」
「「「大輔!みんな!!」」」
彼の後ろから四つ葉町の人たちが駆けつける!
ラブのそばには大輔と両親が
美希のそばには母親と弟が。沢は少し離れたところで見てるだけ
祈里のそばには両親と御子柴が
そして、ミユキがそれぞれに抱擁を交わす
「よかったわ・・・みんな無事で!!本当に・・・」
「・・・」
カオルは無言で騒がしい周りを見回す
「・・・赤い服のお嬢ちゃんは?あの娘はどうしたの?」
たったその一言で、周りの空気が一変した
ラブ、美希、祈里はうつむいて、黙り込んだ
空を見上げてラブは言う
「・・・まだ・・・あそこよ・・・」
はるか上空に残るデウスエクスマキーネのブリッジ部分
パッションとメビウスの戦場だ
「そうか・・・」
「カオルちゃん・・・最後はせつなに頼っちゃったの・・・
私達なんかじゃ手も出せない世界へ、せつな一人で行ってしまった・・・」
ラブはぎゅっと唇を噛んだ
ぽんっ
落ち込むラブの肩を、美希は優しく叩いた
「あたし達はみんな、死力を尽くしたわ。誰もが自分の持てる力以上の奇跡を起こした。だから全員ここにいられるのよ。
だからせつなはあそこで戦っていられるのよ・・・もっと誇っていいのよ」
「・・・うん・・・そうだね!」
ラブは左腕で涙を拭った
祈里は言った
「・・・せつなちゃんは私達みんなの肩を蹴って天へと駆け上がっていったのね。後は・・・信じて待つだけ・・・」と
四つ葉町の皆が、天空に浮かぶブリッジを見つめる
ラブは祈る
勝って・・!勝ってせつな!!そして・・・戻ってきて!どんな姿だっていい!!私達のところへ!
帰ってきて・・・せつな!!
デウスエクスマキーネ上
「・・・うう・・・!」
起き上がるアルティメットパッション
メビウスとの激突の衝撃で戦艦は大破し爆発
その衝撃でふたりとも遠くへと飛ばされたのだ
ゆっくりと歩を進め、床から下を覗きこむ
遥か下に見える日本列島
それを見てパッションはようやく、自分自身が天高く上昇していた事を理解した
「・・・メビウスは・・・!?」
気配を探る
「!!!」
感じた!まだいる・・・!奴を・・倒さなければ!
使命感か、それとも魔獣化した本能からか、パッションはメビウスを探し始めた
一方、対角線上の場所にメビウスは蹲っていた
「ぐ・・ぐぐぐぐぐぐ・・・!!」
起き上がれない
身体の向きを変えるのが精一杯だ
メビウスは肉体的、精神的ダメージから憔悴していた
「ハア・・・ハア・・・か・・・勝てぬッ・・!この身体のままでは・・・!せめて両腕さえ・・・」
そこまで言うと考えるのをやめた
「ハア・・・ハア・・・いや・・・勝てぬだろうな・・・たとえ完全な状態であっても・・・
今のあやつは魔獣・・・!相手は、イース、東せつな、キュアパッション・・・全てを捨ててきた」
そして、全てを超越した魔獣と化したのだ
メビウスは震える右手を見て、意を決した
「ならば・・・余も・・・捨てねばならぬか・・・」
バシュッ!!
突如メビウスは右目を抉った
噴出す鮮血
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
ビシャアッ
引っ張り出される右目の眼球
ズズズズズズズズズ・・・
ビッ、ビビッ、ビッ
メビウスが力を込めて引くたびに血がほとばしり、床を染める
「・・・!?」
メビウス探索に乗り出していたパッションが動きを止めた
物凄いエネルギーの波動が、自分の前に現れたからだ
「・・・す、凄いエネルギーだわ・・・!メビウスめ!何を!!」
パッションは波動の中心地目掛け、飛び立った
スタッ・・・現場に着地し、見上げる
「!!!」
そこには岩山が出来ていた
その天辺には瞳を閉じたメビウスが
「メビウス!」
その叫びにラビリンス総統だったものが左目を開いた
「キュアパッション・・・特異点よ・・・見事だ・・・お前の今の強さはこの世のものとは思えん・・・
悟ったぞ。お前に勝つには余も魔獣と化さねばならんとな
今・・・お前の気持ちを余も実感できる・・・
たとえ二度とは元に戻れなくとも・・・
勝利!!!その二文字の為なら・・・!!!」
ググググググ・・・
岩山の中腹部分の岩が崩れる
何か宝石のように怪しく輝く物体が見える
カッ!
まるで瞳のようにそれは大きく開いた
その模様はまるで・・・
「あ・・あれは・・・ナキサケーベ!!」
せつながそれに気を取られた次の瞬間!
ビシッ!
岩山はひび割れ・・・そして
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン
その下から、高さ30メートルはある巨人の身体が現れた

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