魂のゲーム魂

前回のパソコン修理、というかＧ退治で戦利品｢自家製野菜たんまり｣を頂戴した俺は次なる修理へと取り掛かった。

次のクランケは実家のパソコン。

何ヶ月か前、実家に帰った時にパソコン借りたら余りにも挙動がおかしかったので、｢バックアップ取っといたほうがいいのと、ＯＳは再インストールしたほうがいい｣とアドバイスしたはずが、結局そのまま放置したあげく、ついにに起動しなくなったそうな。

バックアップなんてどれだけの人が取ってるか分からないが、俺の統計じゃ知人でバックアップを取ってる人率は０％だ。俺も含めて。


めんどくさい　嗚呼めんどくさいよ　バックアップ


大体、ハードディスクを別に用意しなきゃいけないし、こまめにＤＶＤかＢＬに焼く何てよっぽどマメな人じゃないと無理。

ＲＡＩＤ組むのがベストだろうけど、一般ユーザーでそこまでする人はまずいない。

その結果、パソコンは壊れる。


物理的に壊れるのはしょうがないとしても、修理の大半はソフト、つまりＯＳのトラブルだ。

バックアップまでとは言わないが、やたらと重くなってきたり、原因不明のシャットダウンとかが頻発しだしたら、その時点で対処すれば被害は最小限で食い止められる。

それをそのまま放置すれば気付いたころにはもう手遅れ。お気に入りのエロ画像もエロ動画も、行き着けエロサイトのブックマークも全ては記憶領域の彼方へ・・・


今回のクランケも、そんな手遅れになるまで放置してしまったパソコン。


・・・・・なるほど、セーフモードですら立ち上がらない第一級のＯＳクラッシュ。再インストールしか助かる術は無い。

しかし今回のミッションには｢中のデータ(写真、動画、家計簿、お気に入り、etc)は出来るだけ消さないで欲しい｣というのも含まれている。

ＯＳさえ起動すれば問題無いが、この状態じゃそうもいかない。こいつはやっかいだ。


まずは実家ＰＣを開胸、ＨＤＤを取り出して俺のＰＣに接続。

ウイルスが原因でクラッシュした恐れも考えられるのでまずはウイルススキャン。そしてデータのサルベージに取り掛かる。

アクセスできるデータを俺ＰＣのＨＤＤに転送する。アクセス権限の無いデータに関しては残念だが見捨てるしかない。

助ける方法が無いわけじゃないが、以前トライしたときに恐ろしく手間がかかった記憶があるので今回はパスだ。

データ転送を終え、ＨＤＤを実家ＰＣに戻す。メーカー製のＰＣなのでWindowsはＨＤＤのリカバリ領域からインストールする。

ノートとかにも多いけどこれってどうなんだろ。早いし簡単で楽なんだけど、もし物理的にクラッシュした時はWindows買いなおすの？なんなの？死ぬの？


サルベージしたデータを放り込んでオペ終了。動作にも問題無さそうなのでこれで大丈夫だろう。これでこのＰＣはあと３年戦える。


ついでにメモリも追加しといた。５１２ＭＢじゃこのご時世戦えない。開けてみてびっくりしたが２５６ＭＢ×２(スロットも最大２枚まで)て・・・なんてグレードアップにやさしくない構成。

とりあえず１ＧＢを片方に刺して合計１，２８０ＧＢだ。これで当分は戦えるはず。

修理作業を終え、米１０ｋと引き換えに実家ＰＣを納品する。

苦労して手に入れた米の味は格別。何とも言えない浮動小数点演算的な味わいだった。


あと二台続く

生醤油でもぶっかけでも何でもいいが、とにかくうどんは｢冷や｣、麺も汁も冷やだ。夏でも冬でも関係無くオールタイム冷や。

カツ丼に付いてくるミニうどんも無論冷やだ。ミニうどんは冷やが出来ない
時はうどんは無しにしてもらう。暖かいままのうどんを食べる事など｢暖かいきのこの山｣を食べることに等しい。断じて有り得ない。


麺は固め、コシこそ全てだ。｢麺は噛まずに喉越しを楽しむ｣なんてのはナンセンスもいいところ。喉はもちろん顎でも楽しむ。なぜアゴキャンセルするんだ。

それが粋ってやつなのか。


高いうどんは認めない。普通のうどんが800円超えたらそれはもううどんじゃない。それはもう「うどんではない何か」だ。何かのっけても1000円が限度。

いくら美味くても、たとえ材料費高すぎて1000円でも赤字すれすれだったとしても、やはりうどんは安くなくてはいけない。

量も肝心である。大盛りが少ない店には二度と入らない。大盛りは２玉以上のことだ。１，３玉とか１，５玉とか中途半端な偽りの大盛りには本当に我慢ならない。思わず｢これって、大盛り・・・ですよねぇ｣と確認してしまう、そして腹いせに３０秒ぐらいでかき込んで(二度と来るか)と心で呟きながらそそくさと店を出る。

腹いせになってないな。


近所のうどん屋に「３玉まで大盛り無料」をうたっている店がある。しかし冷やぶっかけだけは何故か２玉まで。

何故だ。冷やぶっかけとその他のうどんの間に存在する越えられない壁とはいったい何なんだ。ぶっかけ冷や大盛りの値段設定に秘められた闇うどんビジネスの深淵を垣間見た気がする。


もう一軒の近所のうどん屋はいい。カツ丼セットでうどんが付いて８８０円。しかもうどんはレギュラーサイズで何と大盛り(無料)まで可能。

でもこのカツ丼が本当にチープで、へたすりゃ学食すれすれのクオリティ。

でもこれは悪い意味じゃない。変に肩の力の入った料理よりも、誰が食っても５０点としか言いようの無い料理のほうが安心して食べれる。

この店実はうどんも５０点、自家製を謳う麺も肩透かしで、結構広くて１０席ぐらいある店内は五組以上の来客で回らなくなる。

全体的に志が低い。しかしこの志の低さが返って心地いいのだ。


ただのおっさんがスリッパ普段着で投げる７０キロの球と、高いジャージと高橋由伸モデルのグローブをはめたおっさんが投げる８０キロの球なら、普通のおっさんの球のほうが受けやすい。


という例えを知り合いに説明したら「さっぱりわからん」といわれた。改めて文章にしてみてわかった。

俺、たとえ下手すぎ。


女性の店員はほとんどノーメークで、これは恐らく店主のうどん作りに対するこだわりなんだろうけど、それがさっぱり味には反映されて無いのが泣ける。


だからこそあえて言おう、うどんは冷や一択なのだと。

動機は極めて不純だったが、その煩悩パワーによって私のＰＣスキルは培われたといっても過言ではない。

エロ画像を求めることに没頭しがむしゃらに使い続けていたら、いつのまにかパソコンの基本的な使い方も身についていた。

よって自分が必要とするスキルしか身についてない上、誰かに習った訳じゃないのですごい回りくどい方法とか使ってるかもしれない。でも仕事で使ってる訳じゃないので全く問題ない。そう、何も問題は無い。


閑話休題、前回の続き。


何の前触れも無くシャットダウンしたＰＣ、シャットダウンというよりは電源が切断されたような落ち方。再び起動を試みるも全く応答が無いとこから考えてどうやらハードに原因があるらしい。

本体に触れてみるとケースが異常に熱い。八月とは言えこの発熱は異常だ。

放熱ファンがいかれたか、もしくはこの熱でマザーが逝ったか、それとも電源が焼ききれたか。


非常にまずいケースだ。なぜならハードの故障となるとパーツを買い換える必要が出てくる。しかもパーツを買い換えたところで直る保証は無い。複数箇所の故障も考えれるからだ。

しかもそうやって実費負担も増えてくると結局新しいのに買い換えたほうが安かったなんてことにもなりかねない。


他人にパソコン散々引っ掻き回された挙句、無駄なパーツと壊れた本体が残ったという最悪のケースも考えれる。

こういう事態だけは避けたい。頼んだほうも頼まれたほうもいたたまれない。

しかしこういう不安は修理を引き受ける時には必ず感じる。たとえ無償であっても。無償だからこそ尚更出費は抑えたい、頼んでくる方もそう思ってるから俺に頼むんだろうし。

でも修理を引き受けるというのはそういうことなんだろうと覚悟を決め取り掛かる。



ほっかほっかに茹で上がった物言わぬパソコン、取りあえずご開帳。

焼き切れてそうな箇所はない、ヒューズも切れてない。いったいなにが原因で・・・・・ん？何だこれ・・・・・げげぇ！！


ケースのクーラーファンの中に黒い異物が見えた。猛烈に嫌な予感がしたが覚悟を決めそいつを慎重にに引っこ抜く。


黒光りしたボディに流線型のフォルム。大きく弧を描いた二本のアンテナをフロント両サイドに装備し、鋭角に折れ曲がった６本の足が確実に地面を捉え安定した走りを約束する


・・・・・つまりＧだ


こいつがファンに引っかかって熱暴走を引き起こしていたのだ。

Ｇの亡骸を丁重に取り除いてパソコンを起動、センサー温度も安定、オールクリアーだ。

俺にとってははじめてのケースだったが結構あるらしい。Ｇは暖かい場所を好むので、冷蔵庫やテレビの裏などに潜んでいることが多い。

冬でも結構な熱を出すパソコンはＧにとって絶好の棲家。Ｇが原因でパソコンが壊れるというのは話には聞いていたが実際の現場に立ち会うと笑えない。

その日家に帰って慌てて自分のパソコンを総点検したのは言うまでも無い(Ｇは不在でした)

あと２件あるのと前回の書いた後にもう一件追加されたのであわせて３件、まだしばらく続きます。