出来栄えには非常に満足している。実際、ゲームやDVDを鑑賞する時にはセンモニよりもこちらがメイン。
そう、CDを聞くときはやはりセンモニを使っているのだ。その名(NS-1000monitor)の通りモニタースピーカーという性質上、解像度の高さという点においては俺スピーカーも及ばない。
〜音の解像度とは?〜
音の鮮明さ、きめ細かさ。解像度が高いほど繊細な音でも聞き取りやすい。例えば埋もれがちなベースの輪郭やタッチが明瞭になる。ハイハットの質感が増す、ロイ・カーンの濡れ具合等々
勿論
「解像度が高い=音が良い」ということではないけど、俺がオーディオに求める傾向が原音主義なので求めるスピーカーの方向性もそっち寄りになるわけです。
では現状のセンモニに満足しているのかと言うと・・・やはり不満もある。
高〜中帯域には概ね満足、特に中域のの色気は素晴らしい。
しかし低域に関しては正直イマイチ。密閉式というエンクロージャーの特性のせいか、単純にローエンドの量感が足りない、そして鈍い。量の不足は多少ならば改善することも出来る。でも立ち上がりの鋭さとなると話は別だ。
布製コーンによるウーファーユニットは製造から30年経過した今でも元気に鳴っている。しかしながら低域の鋭さという点に関しては現代の音楽には対応しきれて無いんじゃないだろうか。
そういう疑問を感じだしたのは去年の今頃だったか、その頃からセンモニの後継機となるスピーカーを物色しだていた。
候補は絞った。そしてつい先日とうとう購入に踏み切る。
PMC TB−1
ELACと最後まで悩んだが「PMCのスピーカーは、ヨーロッパではレコーディングスタジオや放送局のモニターとして広く利用されてる」という触れ込みに、脳内カンピューターが「プロツカッテル・・・ホンモノ・・・イイオトスル・・・オレ・・ピーエムシーカウ・・・」と脳内スパークが発生し購入に踏み切る。
で、早速インプレですが・・・・・
正直微妙。
非常におとなしい鳴り、というか単純に元気が無い。取り立て酷いという事も無いが、これといった特徴も無い。
高域は量、質感共にセンモニのほうが上だし、肝心の低音に関してもどってこと無い・・・これはひょっとして・・・・やっちまったか。
いや!これはヨーロッパ政府の陰謀に違いない!
「日本のオーディオマニア(笑)は音のこと何かろくに分かってない割にやたらお金かけたがるから、少々割高にしたほうが逆に売れるんだよ」とか言いながらながら搾取してるんだ!ヨーロッパのエンジニア共に、とんでもない物を掴まされた!(逆恨み)
「プロエンジニアが使用」とかの権威に弱いユーザー心理を付いた謀略にまんまと乗せられ
・・・・・オレ・・ユルサナイ・・・ピーエムシー・・・ヤッツケル・・・・ムラ・・マモル・・・・
・・・・アブネェ、俺の脳内8ビットCPU(液冷式)が余りの暑さで熱暴走するとこだった。
いやまて、大事な事を忘れていた。TB−1には通常の配線以外に
「バイワイヤリング」という配線方法があるのを忘れていた。
バイワイヤリングとは、高域ユニットと低域ユニットを別々のパワーアンプに配線し、パワーアンプ後の信号をクロスオーバーで分岐させることなく別個で駆動させるというもの。
そして、俺のアンプはバイワイヤリングに対応している。つまりアンプは一台でいいということ。
早速カナレの4S8を切り出しバイワイヤリング用ケーブルを作成する。
間違いの無いよう慎重に配線し直し、再びボストンの2ndを再生させる。
これは・・・・
ヨーロッパ人による陰謀説は撤回。
バイワイヤリングで世界が変わる。
この大きさのスピーカー(センモニの約1/4スケール)から出力されているるとは俄かに信じがたい程豊かなボトム、それでいて決して緩くはならない引き締まった低音のアタック感。
高域の透明度も素晴らしい、シンバルの揺れ方まで見えてきそうな程の解像度だ。
とにかく力強い、ガッツリ鳴っている。思わずボリュームをフルテンにしてしまいたくなるほどなドライブ感だ。
DEFRSHEDの高速シュレッドリフ、フルブラストパートも余裕で鳴らしきる。現代エクストリームミュージックにも完全対応だ。
ヨーロッパ人は製作現場でこんなご機嫌なスピーカーを使っているのだろうか?
今の所TB−1はセンモニの上にスタッキングしている。センモニの質量、高さ共にスピーカースタンドとしては最適ではあるが、これはあんまりにもあんまりなのでやはりスピーカースタンドが欲しい。
あんまりだ
という訳で
次回、オーディオ魂は
「スピーカースタンド製作」に決定。

1