抜けの良い音とは?
そもそも抜けとは何か?この定義は人によってまちまちだけど、平たく言えば
「音の聞き取りやすさ」じゃないだろうか。
AとBという異なる性格を持つ音を同一の音量で鳴らした場合、聞き取り易い方が音の抜けがよい。
同一の音量というのがポイントで、同じ音量にも関わらず聞こえ易い音、聞こえにくい音という違いが必ず出る。
では改めて、
抜けの良い音とはどういう音なのか?
気持ち良い音≠抜けの良い音。難しい所だけど、気持ち良い音と抜けはイコールにはならない場合が多い。
でもこう書くと
「アンガス・ヤングや、ヴァン・ヘイレンのギターの音は抜けも良いし気持ち良いじゃないか。」というお叱りを受けそうだが、飽く迄イコールではないということで合致するケースも勿論存在する。
では、その逆のケース
「気持ち良いのに抜けが悪い」というのはどういう状態なのか?
よく見受けられるケースとして、いわゆる
「ドンシャリ・サウンド」がある。
ドンシャリ・サウンドとは、低音と高音の倍音が強調された音の事。
ギターのみに関わらず、ドンシャリは一般的に好まれる傾向にある。
オーディオ・コンポやカーステに付いてる音に迫力を与えるボタン(名称はラウドネス、ロウブーストや様々)は、音にドンシャリ感を与える物が殆どだ。
低音は音に迫力や力強さを与え、高音はアタック感や、歯切れの良さ、透明感を与える事が出来る。
そしてこれらはギターに対しても、同様の効果を与える事が出来る。
ドンシャリなギターは、迫力満点で切れ味も鋭い・・・・・しかし抜けが悪い。
ドンシャリは単体で聴くと気持ちの良い物(決してドンシャリだけが気持ち良い音と言う事ではない)だけど、「抜け」と言うことになると俄然分が悪くなる。
ではドンシャリには何が足りないのか?
クソ長いので次回へ持ち越します。

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