SPOCK'S BEARDを「神の啓示が云々」と言う理由で突然脱退してしまった、こまったオジサンによるソロ4作目(覚醒後)
本作もドラムとベースはお馴染みの固定メンバー、ドラムはドリシのポートノイ。
いつも思うんだけど、ポートノイはドリシよりも、こちらで叩いてる時の方が断然良い仕事をしてると思うのは俺だけだろうか?
でもドリシでこういう節度をわきまえたプレイに走っちやうと方々からのブーイングは免れ無いだろうしし、本人的にも飽く迄キャラに撤してやってるんだろうからまあいいか。
今回も毎度お馴染みの神ネタ(彼の書く歌詞の中に出てくるheやhimはほぼ間違いなく神の事を指す)で埋め尽くされた76分だが、内容は相変わらずのハイクオリティ。
どう考えたってマンネリ以外の何者でもないはずだが、見方を変えればこれだけのクオリティを保ったまま同じ事を飽きずにやり続けているという事って、実は凄い事なんじゃないだろうか。
とびっきり上等な金太郎飴の如き、シンフォニック・プログレの完全量産態勢。
ひょっとしたらこのオジサン、自分で歌わずに(オジサンの歌は決して悪くない、ってか最高よ)誰か若くてピチピチした姉ちゃんか兄ちゃんにでも曲を提供して歌わしときゃ、とんでも無いヒットメイカー、有名ソングライターとしてその名を轟かせる事が出来そうだけど、そんなつもりは更々無さそうだな。
前作ではジョーダン・ルーデスとスティーブ・ハチェットだったゲスト陣は、今回は巨匠ポール・ギルバートただ一人のみ。
ただそのポールのプレイが、自信のキャリアに置ける最高峰とも言えるべきとんでもないパフォーマンスを披露している。
息を吹き掛けただけでチョーキング出来るポール。
ギターの音だけでカラスと会話が出来るポール
フレットを睨み付けただけでピッキング・ハーモニクスを出すポール。
子供の頃トラックにはねられた時、ギターがクッションになって助かったポール。
そんなポールが本気を出せばこれくらいのプレイはいつでも可能なんだろう。
まあ真新しい事と言えばこれぐらいで、良くも悪くも現状維持。俺はこれで良いと思うし、このクオリティが維持し続けられるんなら未来永劫、金太郎飴な新作を買い続けるだろう。
願わくば「ポールをゲストに加えた布陣で来日」なんて奇跡を“he”は起こしてくれない物だろうか・・・
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