カナダが産んだテクニカル・エクストリーム・メタルバンドの4th。
最近のエモ系バンドがムカつく顔しながら歌いそうなポップメロディーが顔を出したと思えば、それにドラムが高速ツインバスやブラストビートで応え、その傍らでギターは神経質な変拍子リフやピロピロソロ決めまくり、いつの間にかボーカルは金切りハイトーンと極悪デスボイスを駆使し狂乱のハイエナジーをぶちまける・・・・・
そう書くと、まるでタガの外れた変態発狂サウンドを想起してしまうが、これがむしろ真逆、プレーヤーの計算に基づいた明確な意図がはっきりと読み取る事が出来る。
「テクニカルでヘヴィなサウンドをエモで今風なメロディーで包み込み、コア層もライト層も両方取り込めてウハウハ。」的な目論みが、バンドの必死さを物語る。泣けるねぇ。
やたら硬い音質だと思ったら、やっぱりプロデューサーはアンディー・スニープ。バイオメカニカルといい、こっち系が好きなんだろうか、それともこういうバンドに好かれるんだろうか。
ギターが凄いテクニックの持ち主なのは、どの曲のソロを聞いても判断出来るが、アルバム通して聞いてもワンフレーズたりとも記憶に残らないのは致命的にマズい。
彼らの目論みが功を奏して、エモラーからもメタラーからも絶大な支持を得る事を切に願う。

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