25年もの長きに渡りシーンの頂点に君臨し続けるという事を成し遂げるバンドは数少ない。
しかも、自己の音楽性に変化を加える事無く、その偉業を達成出来たバンド。メイデンはその希有なグループだ。
そのメイデンがリリースした最新作「A MATTER OF LIFE AND DEATH」
本作の特徴。
スティーブのベースが往年のバキバキサウンドに戻った。
曲が長い。
今一つ盛り上がりに欠ける展開。
サビのパターンがお約束っぽくなってきた。
ブルースの超人的な歌唱には脱帽。
ぐらいか。
別に過剰な期待を抱いていた訳じゃないので落胆もしていない。
前作「ダンス・オブ・デス」よりは幾分改善された歌メロだが、盛り上がれる展開は少ない。
ライブパフォーマンスに置いては今が全盛期と言うのは間違いないが、曲作り(スティーブのアイデア)はもうピークを過ぎてしまってる感がある。(バーチャル]T以降)
正直言ってしまえばブルースの超人的な歌唱力でなんとなく聴けるレベルを保っている。そんな現状ではないだろうか。
もしメイデン知らない人に聴かせるアルバムを選ぶとすれば悩むだろうけどこのアルバムが選択肢し入ることは無いだろう。
長い曲で良い曲で名曲が誕生するのは極稀なケースだ。
プログレなら大作で良い曲は沢山有るが、アレは聴き手にもそれなりの資質というか心構えが必要。
誰しもが認めるロックの大作は本当に少ない。
パッと思い付くのは、ツェッペリンの「天国への階段」
クイーンの「ボヘミアン・ラプソディー」
メタリカ「マスター・オブ・パペッツ」あたり。
メイデンも長い曲は沢山作ったけど、真に名曲と呼べるのは「ハロウド・ビー・ザイ・ネイム」ぐらいのモノだ。
本作の10曲中、なんと7曲が大作で占められている。(約7分以上)
これはいくらなんでもやりすぎだろ。
スティーブの趣味に付き合わされる聞き手は堪った物じゃない。
とは言えライブは楽しみだ。
でも今回のツアーの売りは「A MATTER OF LIFE AND DEATH〜の完全再現!」らしい。とほほ・・・

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