先日ゴンを病院に連れて行ったおり、いつもより多いワンコとその飼い主をウォッチングして、待合時間を楽しんだ。
ウォッチング、けっこう好き。
特にペットを連れていると、みんな無防備になるのか、その人の本性なのか、隠された一面なのか、思わぬ顔が見られて楽しい。
ビーグルを抱いた女性は、窓の外を見せながら、
「○○ちゃんの好きなバイク通るよ〜。
ほら〜、バイクだねぇ〜。ほら、見てごらん。ほらね〜。
○○ちゃん、バイク好きだもんねぇ〜(本当か?)」
と、あやしていた。
まさに赤子をあやす母親といった感じで、母性がオーラを放ってる。
なのにビーグルちゃんは、窓の外を見ることなく、ゴンに威嚇するし、暴れるし、鼻ピスするしで、大騒ぎ。
「大丈夫、あの子は怖くないから」
・・・え?ゴンのことか?失礼な。
ゴン、お宅の坊ちゃん、眼中にないし、ゴンも逃げ出したくて出口しか見てませんし。
チワワを抱いたご婦人の横で、定年後といった感じのご主人は、孫よりかわいいといわんばかりに、聞かれもしないのに、隣の女性に「4ヶ月なんです」と答えていた。
奥さんが抱いたチワワちゃんが、ぶるぶる震えているのを見て
「震えているぞ」
と、奥様に。
「寒いでちゅか?ちゃむいかな?」
と、チワワちゃんに。
一方ドーベルマンを連れた若いご夫婦。
ご主人は、雨だというのに黒いサングラス。犬のリードを持って、止まるたびに、なんとなく顔を斜めにかたむけ、ワイルドを目指している感じ。
まぁ、そういった演出が似合う風ではありますけど。
でも、今そのサングラス、必要ありませんから。
(ギター侍、消えたね)
雑種のメスを2頭連れた田舎のおばさん、その子が震えるのを見て、
「
あれ、怖くないんだよ。大丈夫」
と、大声で言う。
「
あれ」がゴンのことだと分かるのに、かな〜り、時間がかかった。
すっごく失礼。
ゴン、ふてくされて私の足の間でうつむいているだけですから!!
外をふらふら、中をふらふら、時間をつぶして、ウォッチングして、やっとのことで呼ばれて診察室に入る。
「あー、ゴンちゃんー。どうしたのー」
先生が、ニコニコとゴンをなでる。
自慢じゃないが、ゴンは人様に触られるのが大嫌い。恥ずかしい話だけれど、人の手が近づくと、威嚇する。
けれど、今はかなり立場が弱いことは、ゴンも承知らしく、先生が触ろうが、なでようが、鼻先に手を乗せようが、
「に・げ・た・い」
ことしか考えていないから、威嚇をすることも忘れている。
抵抗することも、抗議することも、彼の頭にはなく、ともかく私が早く降ろすことを願っているから、がっくり頭を下げて、このときばかりは、私にしがみついてくる。
「ごーぉーん、いい子ねぇ、いい子だねぇ。
おりこーさんだねぇ〜。いい子ちゃんだもんねー。
ゴンは天才だもんねー。おー、おりこーちゃん♪」
まったくおりこうさんでない子にだって、猫なで声で、ピーちくパーちくとほめさえずるワタクシ。
ふ。
人のことなんて、イチミリたりとも言えませんな。ふ・・・。
先生が、少し席をはずせば、
「うぉー、ゴン、いい子したでちゅねー。
我慢したね〜。もうちょっとだからねぇ〜。
あとでおいしおいしあげるねぇ〜。
(お腹こわしているから、あげられねーっつの)」
と、エスカレート。
・・・最悪。
先生が、一番冷静に、ことの全てを見て、鼻息ついて笑っているんでしょうね。ふ・・・。
雨で遊べない日が続く・・・
早くこんな風に遊べるといいね。
ボール大好き

珍しいペア。ゴンとグランツ
撮影者yokoさんが、
「岩合光昭さんばり」と掲げる自信作
私もお気に入り。かっちょいー♪

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