ひなをね、奪還しようと。
点滴して、流動食を食べているだけなら、うちでもできないかな・・・と。
昨日のひなが、少しはマシになっているのを見て、なんとなく急変しそうにないしという前向きの気持ちと、
昼間なのに、とろ〜んとしていて、座っていてもそのまま居眠りっぽくなっちゃうのを見て。
日のあたらない入院室。
通路を挟んで左右に個室、上下に個室。
手術予定の日のあとから、ひなは、下の段になっていて、しかも向かいにはどうやら、ちょっと痴呆が入っているのかなと思う中型犬。
私が入っていったときも、ずっと吠えていた。吠えていたというより、鳴いていたという感じ。
遠吠えのような。
ひっきりなしに通るスタッフのかたたち。
電気は夜もついているらしい。
落ち着かないよね。しかも。人の足をずっと見て、一日を過ごす。
たくさんの入院の犬たち、猫たち。
ひなをずっと見ることなんて、できないと思う。
悪いというのではなく、それが普通なんだと思う。
定期的には、様子を確認してくださっているし、食事のケアもしていただいている。
でも、やっぱり1人で1頭を見るのとは違うと思う。
しかも自宅にいるほうが、やっぱり犬だって・・・
なんだかひなの状態もはっきりしないし、家でのんびり回復を見ていったって、もういいんじゃないか。
先生だって、「少し様子を見て、今後のことは話し合いましょう」っておっしゃっていた。
これが、「回復の見込みがなさそうな感じなら、あとはゆっくり自宅で見てあげて(看取ってあげて)」という意味だということに、すぐに気づかない、そーとー鈍い私(爆)
いや、看取るというほどストレートではないものの、まぁ、自宅に引き取ってということを、話しましょうっていうことだとは、すぐには気づかず、言葉通りに受け取る、オメデタイ、ワタクシ。
で、もういいや・・・と。
大変になるけど、家で過ごさせてあげたい。
と、意気込んで、午前中に病院へ乗り込んだ。
まさに、乗り込む勢い。姫を奪還しにいくんだもの。勢いがないと!!(笑)
毎日面会に行っていたものの、通常の面会でなくて、いきなり「相談」と申し入れたから、すぐに先生は察したらしい。
が。
今朝の血液検査の結果を出されて、
「ここでやめるのは、もったいない。もう少ししっかり続けて成果をだすべきだ」
と言われた。
なんと、ずっとはっきりしなくて、確かに月曜のBUNは少しだけ下がり傾向を見せたかも〜〜〜な感じではあったけれど、Creaは増えたし、「なんとも・・・」と言われていた状態だったのに、なんと、今朝の結果で、BUNが118から55に激減。
Creaは、まだ高いけれど、それでも5.5から4へ。
やっと、はっきり、改善傾向があるといえる状況を、数値的に確認できた・・・・という。
ここでやめたら、せっかくの効果が停滞する、もしくは逆戻りするかもしれないそうだ。
通院や在宅では、皮下点滴しかできない。
入院だからこそ、静脈点滴を24時間していられて、それで著しく改善の傾向が見られている・・・という。
やっと、ほんとに、「死なないかも」と、やっとやっと思えたので、もちろん、これに異議を唱えるつもりはなく、姫の仮釈は延期。
でも、もう連れてかえる気持ちが満々だったので、クーハンを持たずに来てしまった。
せっかくなので面会をするために、待合室に連れてきてもらったひな。
今日は、はっきりと尻尾を振ったのも確認。
うーん・・・クーハンないと、やっぱりちょっと落ち着かない・・・っていうか、落ち着けない。
迷ったけど、ちょっとだけ、駐車場までひなを連れてでて、助手席からクーハンをもって戻った。
ぼんやりひなは、ちょっとはずむように歩いたような気がしたんだけれど、モトモト感情表現が爆発しないひななので、よくわからない。
でも。
クーハンを持って、戻ろうとしたとき、ひなが、ぐっとブレーキをかけた。
やっぱり、帰れると思ったんだね。
帰りたいと思っているんだね。
期待させちゃった。かわいそうなことしちゃった・・・ごめん。
連れてかえるつもりだったから、差し入れもなにも持っていない。

「なんですって!?手ぶらですってー!?」

「・・・ったく、レディの面会に花束もないなんて、ありえないっ!」

「まったくゆかったら、どーゆーシツケを受けたのかちらっ」
姫様、幽閉生活、もうしばらく・・・
でも、初めてなんだかちょっと、光がさしたかな・・・

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