和人さん、この間の「K−1ワールドMAX」(02.10.26)で、クラウス選手とやった武田幸三選手の引退試合見ましたか?
あんなにボロボロになってまで戦った武田幸三選手に感動しちゃった。
試合終了後、「これで生きて家族のもとに帰れます。」なんて言葉聞いちゃって、ウルルと来っちゃったわ。
伊久地さん、今回の会場には「引退」をキーワードにした人が二人いましたが、対照的な感じを持ちませんでしたか。
それは、「魔裟斗」選手と「武田」選手でしょ。
この二人ですが、「引退」するからには、何か理由があるわけですよね。
一番の理由は「体力的な限界」ですよね。
とりわけ、格闘技のようなコンタクトがあり身体に大きなダメージのある競技は、如実に体力の限界が出てきます。
練習の時、思うような仕上がりができないとか、格下の選手に負け試合をした時など、各選手の頭に「引退」の言葉がよぎるんでしょうね。
それから、もう一つのきっかけと言えるのが「観客」・「ファン」の言葉なんですね。
プロの格闘家・プロスポーツの選手にとって、負けた時、ファンからの「何やってんだよおッ!」と、罵声に近い言葉は逆に「励み」に近いものを感じるんですよ。
「くそッ!!!今度こそ勝ってやるッ!!!」とね。
それに反し、「よく頑張った。」なんて、甘いねぎらいの言葉をかけられると、プロとしてのプライドが許さなくなってくるんですよ。
「プロとして、慰められるようになっちゃおしまいだ。」とね。
格闘技は、誰にでも出来る競技じゃない。
選ばれた格闘技エリートだと思うんですよ。
鋭い技が出せなくなってきたり、シャープな動きができなくなった時、頭に「引退」の文字がよぎるんですね。
ファンの中には、競技者の栄枯盛衰を見て、生き様や人生観を語る人もおりますが、プロは自分自身の最高の姿をいつも見せるべきだと思いますね。
それがプロの格闘家と思いますね。
武田選手の引退試合、すでにボロボロになった体はプロの格闘家としてやっていくには無理と、本人は既に自覚していたはずです。
みじめな負け方をファンに見せるのは、いいものなのかどうかをね。
引退すべきことは、もっと早く自分自身の中では分かっていたはずです。
放映主催者側からは、センセーショナルなイベントで視聴率を稼ごうという狙いもあったと思いますが、マスコミもファンも、あそこまで自分の引き際を盛り上げてくれたんですから、今後はもっと素晴らしい人生を築き歩んでもらいたいものですね。
そう言う意味で、武田選手の「格闘技人生」はこれからだと思うんですよね。
格闘技の華やかさから、さらにすべてを燃焼させた「格闘技人生」をリングで見せてくれたのですから、背負った「格闘技」の生き方をこれからも見せてもらいたいものです。
それは表舞台に出なくても良いからね。
和人さんって、格闘技ファンなの?
随分暑く、格闘技について語るのね!
格闘技なんか程遠い人思っていたけど、秘かに何かやっているの?
イヤッ、別に・・・・・・・・・・・!
著者: 甲野善紀 /荻野アンナ

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