先日、久々にシネリーブルで映画を観た。
観た映画は伊坂幸太郎原作「無重力ピエロ」(森淳一監督)。
僕は普段、観る映画を決めずにとりあえずこの映画館に行って、その日観れる映画の中から観るものを選ぶ。
この日もそうやった。
原作は読んだことがなかったけれど、謎な題名とストーリーに興味を持った。加瀬亮、小日向文世、渡部篤郎と役者も揃っていたのもあって観ることにした。
(ここからはネタばれの可能性があります)
映画の舞台は仙台市内。
大学で遺伝学を専攻している泉水(加瀬亮)と落書きされたグラフィティアートを消す仕事をしている弟・春(岡田将生)、そして家族に限りない愛情を注ぐ公務員の父・正志(小日向文世)と元モデルの母(鈴木京香)。
仙台市内で連続放火事件が発生する。
現場の近くには必ずグラフィティアートがあり、遺伝学とリンクしていることに気づいた兄弟は、この事件に興味を持ち調べていく。
その推理が進むのと同時に、この兄弟や家族が抱える大きな悲しみが明らかにされていく。
仙台市内でかつて起こった連続婦女暴行事件。母も30人いる被害者の一人やった。そして、春はそのときに出来た子供でやった。
母が妊娠していると分かったとき、父は「産もう。産んで2人の子として育てよう」
僕は未婚やし子供もおらんけれど、果たして自分の奥さんにこんなことが言えるやろうかと思った。生まれてくる命に罪はないけれど、レイプされて出来た子供や。既に生まれている自分の子供と変わらず愛せるやろうか。
だけど、両親は限りない愛情で2人を包んでいく。
世間の心ない人たちの誹謗中傷もあった。だけど、最強の家族(父の言葉)として、仲良く暮らしていた。
事件の推理が進んでいく。
既に交通事故で亡くなった母を暴行した、春の父親でもあるかつての暴行犯・葛城(渡部篤郎)は、既に出所して仙台に戻ってきている。デリヘルの斡旋を生業としていて、当時の事件も全く悪びれる様子もない。
葛城と連続放火事件が徐々に関わりが見えてくる。そしてなぜか春も事件と関わっていた。
放火現場はかつて連続暴行された場所やった。グラフィティアートが遺伝子情報の最後を告げる。
残る場所は、母が暴行された場所。家族が昔住んでいた家やった。
事件の結末は秘密。
映画の最後、父・正志の春に対する言葉で涙が溢れた。
「お前は俺に似て、ウソが下手だなぁ」
僕も二人の弟がいる。
30歳と29歳。世間的にはもうええおっさんやろうけど、いつまでたっても僕にとってはかわいい弟や。
今でも一緒にサッカー観に行ったり、メシ食ったり。
家族愛なんてのをテーマにしてるんやぁと天の邪鬼な好奇心で観はじめた映画やったけど、またまたええ余韻を残す映画やった。
しょうもない映像と音で見る側の想像力に蓋をしてしまうテレビと違って、やっぱり映画はええと思った。
最近あまり観に行けてなかったけれど、やっぱ月に1本は観ようと決めた。

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