ヨーロッパサッカーがシーズンオフを迎え、移籍市場も盛り上がっている。
カカやCロナウドらの高額な移籍金もマスコミに取り上げられていた。
レベルの高いヨーロッパサッカーは、確かに見ていて楽しいし文化として根付いているので、チーム数も試合数も多く、娯楽としては最高やと思う。
スペインを旅していたとき、ヨーロッパのサッカー文化を垣間見た気がした。
たまたま週末マドリッドにいる予定になったので「二つのチーム(レアルとアトレティコ)あるし、週末に試合をやってるんとちゃうかな」という軽い気持ちで新聞で調べた。
予想通り、その週末にはアトレティコ対レアルソシエダの試合があって、ゴール裏のチケットも買えた。
宿の最寄の駅から地下鉄に乗ってスタジアムへ向かった。
スタジアムが近づくにつれて赤と白のストライプ(アトレティコのユニフォーム)が目立ってくる。客も既に興奮気味。
地下鉄を降りて人の流れに乗ってスタジアムへ向かう。
急勾配のゴール裏スタンドは、鉄筋コンクリートが揺れるほどの興奮状態やった。一人で観に行っていた僕は、周りのスペイン人から牛の胃袋でできた水筒に入ったワインをしこたまもらった。
試合が始まれば、もう日本人もスペイン人も同じ。選手のプレーに一喜一憂し、あっという間に勝利で試合は終わった。
「日本にはプロリーグがあるのか?」「お前の町にはチームはあるのか?」「どんな選手がいるんや?」
圧勝でご機嫌になった連中が帰り道にいろいろと聞いてきた。
彼らにとってプロリーグがあることは当たり前で、小さな町でも下部カテゴリーでもチームがあるのも当たり前のこと。
彼らはマドリッドに住んでいるけれど、レアルのファンではないらしい。金持ちの住む町の連中はレアルのファンになるけれど、下町の連中はアトレティコらしい。
そして、彼あrにとって地元のチームを愛することもまた、当たり前で自然なことやった。
アーセナル、チェルシーなど5チームものプレミアチームを抱えるロンドンでは、通りを渡っただけで贔屓のチームが変わるらしい。
親父もその親父もそうやって育ってきた。
町なかでは、子供から年寄りまで、みんなが自分の町のチームを応援している。
「自分の生まれ育った町のチームを愛し、週末の試合で熱狂し、そしてまた週末の試合を楽しみに、日常に戻る」
素敵やなと思った。
アンチJリーグやった当時の僕は、まだまだそういう文化や精神を理解し消化できていなかったけれど、自国への誇りの重要性に気づいてから、自然と彼らと同じような生活をするようになった。
生まれ育った神戸には、ヴィッセル神戸というチームがある。
ユベントスも好きやけど、どう考えても愛着やゆかりは神戸にある。
ヨーロッパに比べてレベルが低かろうと、何であろうと、僕はこの町に生まれたという事実だけで、理屈抜きでこのチームを愛する。
数日前からそわそわしていたんやけれど、今日はれて大久保嘉人の神戸復帰が正式決定した。
報道が先行してがっかりさせられることが多かったから、最後の最後まで安心できなかったけれど、これは非常に嬉しい。
今年の補強がどれもこれもさっぱりで、既存の戦力が活躍することで何とかかんとか今の順位でしのいでいる神戸にとって、エースが帰ってくることは非常にありがたい。
去年まで大久保が付けていた背番号13を見るたび、どれだけ切なかったか。
「ドイツで成功できへんかったから出戻りやな」「一度はチームを捨てたのに」
いろんな批判をしたい人もおるやろうけれど、勝手に言ってればええと思う。
7月4日のFC東京戦、ホームに帰ってきた大久保に神戸のファンが熱烈歓迎を見せるやろう。
あぁ楽しみや。

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