アメリカ合衆国第44代大統領にオバマ氏が選ばれた。
終わってみれば大方の予想通り、初の黒人大統領となったわけやけども、未曾有の金融危機、イラク、アフガン、北朝鮮などの外交などなど、その前途は多難やろうと思う。
さて、彼についてはこのブログでも過去になんどか触れた。
2年間にも及ぶ選挙戦で一番目を引いたのは、その演説のうまさ。
誰かゴーストライターがおるんやろうけれども、CHANGEとYES.WE CANは彼のキーワードやろうと思う。
ケネディ以来の演説のうまさと言われているけれど、俺レベルの英語力でもさぶいぼが出る。
そして、今日。勝利宣言の中で、彼はこう言った。
”民主主義に疑問を持っていた人へ。これが答えだ!”
世界中へテロの種を蒔きまくり、独善的な振る舞いが続いたブッシュ政権の8年間に、アメリカ人は心底嫌気がさしたんやろう。
自分たちは正義やと思って行動してきただけやのに、ふと気がつけば世界から敵意ばかり向けられて、いろいろと考えるきっかけになった時間やったんやろう。
アメリカ人のええ所でもあり、日本人として理解できへんとこでもあるんやけれど、彼らは”あかん”と分かれば、すぐに行動に移せる。それは、あまりにもすぐ過ぎるため、あっけらかんとしているように映り、反省しているのかと疑問に思うぐらい。
あれほどまでに反米感情を植え付けた中東で、そのあっけらかんさが理解されるのか、非常に疑問というか恐怖すらもある。
本当のアメリカが持っている価値観である、正義や責任感で後腐れがないようにしてもらいたい。
とりあえず、就任は来年やし、そのあたりはこれから様子見になるやろう。
それよりも、驚いたというか再認識させられたというか、まざまざと見せつけられたと思ったのは、アメリカにはしっかりとした民主主義が、そしてアメリカンドリームが生きているという歴然とした事実や。
「あの戦争は間違いであった」という国民のメッセージが明確に現れ、日本が目指している二大政党制が健全に機能し、これぞ主権在民ということやろうと思う。
翻って日本。
低迷する支持率のまま、ズルズルと総選挙は後延ばし、後延ばし。
内容も全然詰めないまま単年度で給付金を渡すと言いだしたり、最初は存在しないと言っていた埋蔵金から財源は持ってくると言いだしたり。
とどめは、普通車のみ高速料金を値下げ。
これには呆れた。エコはどこへ行ったの??ガソリンが高くて一番困ってるのは、週末どっかへ旅行に行こうとしている人ではなくて、運送業界の人たちやろう。
高速料金の負担を減らしてあげるべきは彼らであるべきや。
ばらまきもばらまき、あまりにも思想や信念がなさ過ぎて、政治家として恥ずかしくないのかと疑う。
ケニア生まれのムスリムの父と白人の母との間に生まれ、人権派弁護士として草の根運動から政治家へと進み、ついに大統領へとなったオバマ氏。
アメリカは一度しか行ったことがない上、ロサンゼルスに少しいただけやから実感として分からないんやけれども、未だ人種差別は存在するという。
彼の就任でそれが解決するとまでは僕も、アメリカ人自身も思っていないやろうけれども、立身出世で黒人でも、移民の子でも大統領になれるというのは、社会にすごいエネルギーをもたらすと思う。
翻って日本。
二世三世議員ばかりが国会を席巻し、短期間で責任を放棄するリーダーが続いている。
本人たちがいくら否定したところで、所詮二世三世は自ら地盤を作ったりする必要もなく、政治家や総理大臣というものへのこだわりというか、覚悟というものがないんかも知れへんと思われても仕方がないと思う。
最近の首相で、純粋に家族に政治家がいないというのは、たぶん村山氏まで遡るやろう。彼の功績というか、何というかはあまりにも有名やから割愛するけれども、神戸の人間として、あの震災を経験した人間として、彼と当時の知事である貝原氏への恨みは忘れへん。
さて、その村山氏は政治家になりたかったわけではなかったとインタビューで語っていた。それやのに何が何でも与党に復帰したい自民党の思惑という政局でもって、あれよあれよと首相にまでなれてしまう国・日本。
オバマ氏の勝利宣言を聞きながら、この二つの対比が、あまりにも鋭く目の前に突きつけられた気がした。
見たか!これがアメリカの力だ!
そう言っているように思えた。

0