28日、立川市で在宅医療専門医をしている
井尾和医師の著書
「在宅死のすすめ 看る診る看取る」(
けやき出版)の出版記念講演会に出席した。井尾医師の講演を聞くのは二度目。最初のはあの「病院で死ぬということ」の山崎医師と一緒だったんで、ちょっとばかり影がうすかったけど、今回のは、在宅での看取りについて、けっこー具体的な中身まで突っ込んでの話になった。
この問題については、亡くなったガン友の末期に、本気で在宅医探しをしようと思っていたので、しっかり現状を見極めたいと思ってたんだよね。もちろんいざ自分がそーなったときのことも含めてだけど。
麻酔科医だった井尾医師が、在宅医をやる事になったのは、理由があるそうだ.麻酔科医ってーのは、もちろんどこかの病院には所属しているんだけど、これを専門とする医師がいる病院てのは少ないので、しょっちゅう他所からお呼びがかかって、あちこち行くハメになるそーな。だからフットワークが軽いし、現場での責任を背負う覚悟もしていなくてはいけない点が、在宅医に向いているからということらしい。
末期患者で自宅で過ごしたいというニーズは増えているようだけど、そもそも余命三ヶ月の末期がん患者を、なぜ外来にこさせるのか?。必死の通院で待ち時間も長くて、受診しても「検査でもしときますか」とゆーよーな単なる顔見せ受診で「何かあったら来て下さい。」って言われるのがオチ。でも何かって何?。いよいよ危なくなって呼吸停止状態で受診できるのか?。(呼吸停止は救急車で運べず、警察が来るそーだ。)そんな疑問が根底にあるとのこと。
講演の内容については、HPの緩和コーナーに、近日中にアップするのでそっちを見てもらうとして、やっぱり一番の問題は、看取る側の覚悟にあるよーだ。モルヒネについての偏見があるようではペインコントロールもできないし、なかには、「くれぐれも救急車は呼ばないように」と言っていたにもかかわらず、たまたまいつも看ている家族以外の人が、急変した患者を見て動転し、呼んでしまったこともあったらしい。搬送先の病院へ行ってみたら、すでに気管内送管で口の中は血だらけ、その後人工呼吸器を付け、二日間入院後に死亡とのこと。結局、看取る側が、いざというときの予備知識や心構えがないと、在宅死は難しいみたい。
ところで、肝心のお値段ですが、家族の負担、手間は家でもホスピスでも大して変わらないとのこと。一ヶ月にかかる費用は、はいっ、ホスピスでは約1,487,400円(差額ベッドや食事を含む)。在宅週2回訪問448,500円。もちろん患者の負担は2〜3割で、高額医療費で一部を除き返還される。ガンのように、いよいよ末期になってから死ぬまでが、それほど長くかからない場合を考えると、意外にリーズナブルかも。質問コーナーでも、「兄が大腸がん肺転移で、在宅だと家族に負担がかかるからと気を使うのですが」との声に「寝たきりにくらべ、ガンは短期決戦だから、そのくらいご家族は看なさいよ。」とのお答えでした.
なんだか身もフタもないような話にも思えるけど、ついつい抽象的に語られがちな死について、これだけ具体的なプロセスを聞かされると、かえって死に行く側も、看取る側も「死をどう受け止めるか」というスピリチュアルな部分についてだけ、じっくり考えられるんじゃないかなー。わっかるかなー。わっかんねぇだろうなー。最凶もよくわかんないし。
ということでとりあえず続きます。
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