こんにちは。
僕テニスボールです。
そうです。maruさんがいつも思いっきり打ってるやつです。
僕はゴムとナイロンの体毛からできています。
そして、体の中は空洞で、空気がパンパンに入っています。
一口に「テニス」と言っても、人によって打ち方は様々で、
maruさんのように、ぐりんぐりんにスピンをかける人もいれば、
やさし〜くフラットに打ってくれる人もいます。
特に初心者の女性の場合、ぽこ〜んと楽しそうに打ってくれるので、
僕も優しい気持ちになってしまいます。
しかも、その人が美人だったりしたら・・・。
あ゛、こんな妄想は要りませんよね。
それに比べてmaruさんたちのテニスは、
まるで僕を親の敵のように打ちまくるんです。
maruさんのぐりぐりはもちろん、
フラットで打つ人でも、
「どうやって僕を潰すか」ばかり考えてるみたいで、
相当歯を食いしばらないと痛くてしょうがないです。
あ゛、何処に歯があるんだ・・・っていうツッコミはナシで・・・。
そのため、比較的早い時期に体毛が抜けていってしまいます。
maruさんに打ってもらうと、
まずキレイに整えられた僕の体毛は、毛羽だって膨らみます。
そしてその後、「ガット」というヒモみたいなやつにむしり取られます。
中には宙に舞ってどっかにいってしまうのもいます。
特にmaruさんが時々打つショートクロスや、
軟式テニスでいうところのトップ打ち、
更にはサービスライン上からの強引なストレートなど、
僕の体には負担がかかりっぱなしです。
おまけに体毛がはげちゃったり、空気が少なくなると捨てられるんです。
2ヶ月に一度くらいの割合で、その瞬間はやって来ます。
練習の主催者がmaruさんに、「そろそろやろか?」というと、
maruさんは何のためらいもなく「そうっすね」と言って、
僕や僕の仲間たちを次々と手に取るんです。
そして、体毛の薄くなったヤツや、空気が少なくなったヤツを
次々とコンビニなんかの袋に入れてっちゃうんです。
この瞬間、みんな戦々恐々としています。
自分はどっちだ・・・捨てられるのか?それとも大丈夫なのか??
もう全身冷や汗もんです。
あ゛、何処から汗が出るんだ?・・・というツッコミはナシで・・。
幸い今回、僕は残されました。
まだ生まれて日が経っていないこと、そして、体毛がしっかりあること、
さらに空気もしっかりあったからです。
あ゛、maruさんが僕を手に・・・。
ああああ゛〜〜〜〜そんなに思いっきり打たないで〜〜〜〜
(バコッ)
こ、心の準備が〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(バコッ)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・か、帰ってきました・・・・
(バコッ)
あ゛、また〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「アウトで〜〜す」

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