当たり前ですが、死はまったく予期できません。一方、僕のスケジュールは1年先まで結構細かく決まっています。そういう状況下で僕が祖母の葬儀に参列できたのは奇跡的と言えるかもしれません。祖母が1日でも早くこの世を去っていたら、それもかないませんでした。
音楽家(芸能関係者)は親の死に目に会えないとよく言われます。親しい間柄の死に目に接した時、本番はもちろん、本番間近の練習も僕はキャンセルしないでしょうね。音楽家は個性を売る商売、代わりを立てられないという覚悟がありますから。
たまたま空いていた昨日、祖母の本葬に参列して、父方の実家に1泊しました。わが妹家族も集合。甥っ子や姪っ子、犬2匹がいて賑やか。大曲を指揮した翌日であり、昨夜は午前4時頃まで名古屋大学グリーンハーモニーの学生たちと飲んで語り合っていた肉体に鞭を打って、甥っ子、姪っ子と遊びましたよ(笑)。子供がいるって大変だー! 世のお父様、お母様、心から尊敬します!
正月に妹家族に会えなかったですし、勉強ばかりしていましたし、大きな本番を終えた後なので、一足遅い正月という感じでした。
祖母の死は予期せぬことでしたが、指揮者としてはすごく充実した新年でした。「みずなみニューイヤーコンサート2012」と「名古屋大学グリーンハーモニー第45回記念定期演奏会」は規模が大きく、どちらも非常に難しい作品が並んだ本番でした。そのような本番を2つ続けてこなすというのは僕にとってひとつの挑戦でした。
R.ラターの『マニフィカート』のスコアを受け取ってからは、それまでしたことがないくらい勉強しました。しかし、集中力が途切れることなく、途中で弱気になることなく、最後までやり遂げることができました。ラターの『マニフィカート』は本当に本当に大変でした(笑)。
この1年、僕の中で指揮者の役割と僕が目指す音楽とが明確になってきました。大きなプロジェクトを通じて自分自身を試し、演奏者を導き、素晴らしい本番という結果を残せました。指揮者として大きく成長したと自負しています。
自分を試すことができ、素晴らしい人々と出会え、音楽作りの醍醐味が味わえ、大きな感動が感じられ、大きな幸せが得られるチャンスが与えられるというのは本当にありがたいこと。「みずなみニューイヤーコンサート2012」と「名古屋大学グリーンハーモニー第45回記念定期演奏会」で得たかけがえのない経験を糧にして、これからいっそう精進します!
幸いに、来年1月も「みずなみニューイヤーコンサート」と「名古屋大学グリーンハーモニー定期演奏会」で指揮させて頂きます。大いなる感動を目指して邁進します!