ただ今、個展の最終作品の制作中です。近年の個展では体力・健康を考えて個展ギリギリまでの制作は控えていあたのですが今回はギリギリまでやってます、てかやってしまってます。
会場に設置する個展の挨拶文を書きました。個展のあらましとしてここにUPします。
ごあいさつ
この3月に起きた東日本大震災は、何の因果の報いも関係なく
突然に、家も財産も愛する人も奪ってしまいました。
もし、この自分に、このようなあまりにも不条理な突然の
破壊が訪れたら、私は生きる気力と、未来への希望を
持ち続けられるのだろうかと、そう自問自答しながら、
予定していた個展を中止し、震災直後から半年間は
支援の輪の広がりに繋がるようにと願いながら、
義援金捻出のためまだデコボコだった高速道路を使い
東京を初めあちこち絵を売り歩き、ガレキ・泥出し作業の
ボランティア活動に何度となく足を運びました。
義援金捻出行商の際には多くの皆様の、それぞれの様々な
熱い深い思い、支援の協力を頂き心から感動致しました。
本年は、私事ではありますが、画業20周年、20年という区切りです。
きっと将来いろんな思いを携え抱え込めた『震災があった年の個展』として忘れられないものとして留められると思います。
この震災は、「人は死なないものではなく、
その意味でも別れの無い出会いも無く、
そして必ず自分の人生に明日が来るとは限らない。」
そういう思いをより鮮明に深く私の心に刻み付けました。
それは、そのまま、作品と向かい合う私の気持ちとなりました。
ゴールは見えなくても、ゴールがどこであろうと、
今の全力、全魂を込めて、また、後に取り置きする何ものをも
持ってはいけないという思いが目の前のキャンパスに
向かうという今まで以上の強い覚悟が宿ったように感じます。
今、自分の描きたいものを描き、今、表したいものをあらわし、
描いて最も楽しいものを描くという、制作するものの魂の原点回帰を、私の心に起こしたようです。
個展発表をし、絵描きとして20年やって来ました。
これからも果てしない制作、創作の旅は続くでしょう。
しかし、この原点、この心を抱えたままで一歩一歩、
歩き続けたいと思っています。この個展は、画業、20周年にして、
1000年に一度の大地震が、私の愛する郷土の、
東北の海辺の街々を破壊し、絵描き屋さんから画家への覚悟を
固めさせた画家としての初個展といってもいいかもしれません。
今回、絵画作品にあわせて、立体作品を
ここ数年の集大成としてまとめて展示します。
昨年の丁度この同時期、三陸の海岸で立体作品を
写真家の大谷広樹氏に撮影してもらった様子を、
You Tubeにアップしています。
この海岸もこの大震災ですっかり破壊されてしまいました。
この立体作品たちは破壊される前の美しい三陸海岸の潮の香を、
波の音を、美しい海岸の風景を記憶していいます。
かつて、美しいモノ達が存在していたということの語り部として。
You Tube動画のURLhttp://www.youtube.com/watch?v=L4VOzyflNTE
2011・11 中村太樹男