特別機動捜査隊・女を喰う虫
身元不明の女の死体が発見された。
被害者は午前0時頃,伊東という男が殺されたと言いながら屋台に駆け込んでいた。屋台にいた工員2名がその資材置場付近を見に行ったが,そのような状況は見あたらなかった。被害者は,メキシカンルックの女が犯人だと屋台のおやじに述べていた。
立石班がその資材置場を捜索したところ,血の付着したヒューム管と凶器と思われる鉄の棒が見つかった。
(大山ツヤの身元はいつ割れたんだろう?)
殺されたと思われていた伊東という男は評判が悪かった。不渡手形を掴まされて20万円の被害を受けた不動産屋は,その日に伊東のところに乗り込んでいた。不動産屋は,入れ違いに伊東の部屋に入るメキシカンルックの木村順子とすれ違っていた。
(メキシカンルックって一般的な言葉だったのかなあ)
木村順子は,田舎の佐世保に帰っていた。アパートの大家がもらったメキシカンルックの衣装には血液が付着していた。
伊東は薬に手を出しているようだった。また山口安代という伊東の女は薬の常用者で,薬のために伊東にかなり貢いでいた。
鑑識の結果,木村順子の服に付着していた血痕とヒューム管,鉄の棒に付着していた血液が一致した。
(ここで木村順子に疑いの目を向けるか・・)
橘,岩井田は木村順子の故郷である佐世保に赴いた。地元警察の調査により順子は九十九島観光ホテルにいることがわかった。その後,植物園にいるという情報があったが,そこにもいなかった。
(タイアップが露骨すぎだなあ。)
その植物園には山口安代も訪れていた。山口安代は薬物の禁断症状が出ていた。
橘と岩井田は,バレー発表会直後の順子に事情を聞いた。
(踊りが力強すぎる。バレーってこんなんだっけ?)
順子は,事件当日の8時ころ,借金を返してもらうために伊東の部屋を訪れた。そのとき伊東が鼻血を出していたので,介抱している際に,順子の服に血が付いてしまったと述べた。
(それだけで順子はシロと断定するのか・・)
特捜隊は,伊東が戦争中軍の衛生兵だった野中という男のところにいるという情報を掴んだ。野中は医師免許を持っていなかったが,怪我の治療ができるのでヤクザに重宝されていた。野中は,血だらけになっていた伊東を治療したことは認めた。
安代は伊東を殺したと思いこんでいて,同じアパートに住む健二にもそのような内容の手紙を送っていた。健二は近所のうわさ話で伊東が生きていることを知った。
立石らは山口安代の勤め先である蘭というバーで事件当日会った同僚から事情を聴取した。当日,午後11時前に店を閉め,安代と一緒に安代のアパートに遊びに行ったところ,安代の部屋から出てきた伊東とすれ違った。その直後の安代の部屋は荒らされていた。盗まれたのは海外資産の証明書と母の形見だった。安代は,一昨日故郷の佐世保に帰っていた。安代と同じアパートに住んでいた石川健二も佐世保に向かっていた。石川健二は安代に好意を持っており,暴力を振るう伊東と揉めたことがあった。
伊東は流れ者だったが佐世保で8年前くらいに,3年くらいバーテンをし,酒造メーカーエミフクにも勤務していたが,詐欺,婦女暴行等で懲役1年を食らっていたことが分かった。いずれもその場所を伊東が訪れた形跡はなかった。
伊東は,安代の母に安代の所在を聞いていた。
伊東は安代の実家付近から安代をを追い回し,西海橋付近で安代をバスから引きずり下ろしていた。伊東は薬物で安代をずっとつなぎ止めるつもりだった。それを見た健二はそこに割って入り,安代を助けた。そして,健二は,安代に対し,大山ツヤを殺してしまったことを告げた。大山ツヤは,安代が伊東を殺したと思いこみ,警察に行こうとしていたのだが,健二がそれを阻止しようとしてもみ合っている間に転落させてしまい,死亡させてしまったのだった。
捜査員らは,健二と安代に近づき,2人を連行した。
作品の最後の方になって,犯行を自白するのだが,全てが佐世保に向かっていく展開だったので,誰を殺したのかをすっかり忘れてしまっていた。佐世保で東京の殺人事件を自白されてもなあ・・・最後は,健二が弱気になると急に安代が強気になって励ましていたのが少し変な感じがした。
特別機動捜査隊において,過失致死のようなケースが多いねえ。強い故意犯の方が刑事ドラマとしては面白いような気がするのだが・・・
今回印象に残ったのはメキシカンルック。流行っていたのだろうが,今となっては覚えている人は少なくなってきているのだろう。
タイアップの方式は,その後西部警察や特捜最前線に引き継がれていた。本物の社長を出していないようだが,地元の刑事の台詞にまで,ホテルの情報を組入れていたのは珍しいような気がする。

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